【速レポ】モンパチフェス＜WWW!! 18＞、Dragon Ash「平成が終わっちまうぞ、お前ら」

2018.11.4 23:00

開始前にもかかわらず、会場いっぱいの観客から大きな歓声が上がり、誰が主導したのかコール＆レスポンスも起こるほど、期待感が凄まじいDragon Ash。フェスやイベントでのDragon Ashは、こうした観客の期待を100パーセント受け止め、そして200パーセントのパワーで返してくれる最高のロックバンドである。彼らの登場に思わずテンションが上がり、興奮がダダ漏れてしまうのも納得だ。

◆Dragon Ash 画像

しかもこの日のはじまりは、予定していた曲でなく、モンパチへの最大限のリスペクトを込めて彼らの「小さな恋のうた」で、スタート！　ミドルテンポで、Dragon Ashのエッセンスでメロウに味付けした「小さな恋のうた」。1コーラス目では、サビの部分を観客にシンガロングさせ、さっそく会場を一体化させるKj（Vo/Gt）。曲中、「あったかい気持ちとやさしい気持ちは、次のバンド（MONGOL800）が鳴らしてくれるからさ」と語り、Dragon Ashは褪せない熱い魂をその音に込める。そしてBPMを上げて、後半はパンキッシュに攻めてダイバーを続出させた。観客はすでに、ライブ終盤なんじゃないかってくらいの盛り上がりである。

しかし、まだまだ序の口。続く「Mix It Up」では、Kj、そして左右に構えるATSUSHIとDRI-Vのダンサーふたり、HIROKI（Gt）、KenKen(Ba)はグッとステージ先端に躍り出て、全員が最前線で煽りまくるど迫力ぶり。その背後では、桜井誠（Dr）とBOTS（DJ）が、怒涛の砲撃をかましてくる。KenKenが長髪を振り回しながらプレイし、ダンサーはダイナミックに躍動したりと、ステージ上が見どころだらけでむちゃくちゃ楽しい。同時に何か見逃してしまうんじゃなかってくらい、おいしいところばかりのスペクタクルなステージだ。

今年リリースされたhideのトリビュートアルバム『hide TRIBUTE IMPULSE』でカバーした「ROCKET DIVE」では、「と、び、は、ね、ろー！」（Kj）を合図に、観客が一斉にジャンプ！　まだまだ前半だがすでにライブの醍醐味をフルコースで味わったのでは、と思う。

後半へと折り返す曲は、KenKenの超絶なベースプレイで一気に興奮を爆発させる「The Live」で、さらに会場を大きく波打たせる。これぞミクスチャー・ロックたるサウンドもリズムも多彩な、スリルたっぷりのバンド・アンサンブルに、早口でまくし立てるKjのラップ、フラッグやタオルで観客の熱気を煽るダンサーに、会場のシンガロングのボリュームが上がっていく。頭からこれでもかとキラーチューンの連続だが、観客だって負けてはいられない。「沖縄、頭ちぎれるくらいに！」と言うKjの言葉に、ステージ上のメンバーを超えるようなヘッドバングを見せた。そしてアンセミックな「Jump」では、ジャンプはもちろん、「タオル持ってるか」「平成が終わっちまうぞ、お前ら」というKjの言葉で、会場は一面、さまざまなバンドのタオルが掲げられ、ぐるぐると勢いよく振り回し歌う。目の前の景色に、「音楽、楽しいなあ」とKj。

そしてラストは、この曲がなければ終われない「FANTASISTA」で、今日イチの興奮を生み出していく。途中、舞台袖からはマキシマムザホルモンのナヲが登場！　今回の＜What a Wonderful World!! 18＞は、ダイスケはんが療養中ということであえなくキャンセルとなってしまったホルモン。しかし今日は、サンボマスターのステージにも登場したりと、腹ペコたちを楽しませている。「今日は、わたしのためにありがとう」とちゃっかりとDragon Ashのステージを乗っ取りつつ、「またバンドで戻って来ます。モンパチ、沖縄、ありがとう！」と言って再びKjにバトンを渡す。自分たちのライブのハイライトとも言えるシーンで、大事な仲間のための場を作る、Dragon Ashの心意気を見た瞬間だ。そしてさらに熱量を上げていく、7人。