名器「TR-808」「TR-909」のサウンドを精密に再現、サンプル・インポートも可能になった最新型リズムマシン「TR-8S」

ポスト

歴史的な名器として人気のリズムマシン「TR-808」「TR-909」のサウンドを精密に再現、さらにサンプルによる最新のサウンドと組み合わせた音色で新しい音楽表現が可能な「TR-8S」がローランドより登場。3月24日に発売される。

ローランドのリズムマシン「TR-808」「TR-909」は、発売から30年以上にわたり多くのアーティストに愛され、現在の音楽シーンでもさまざまな楽曲で使用されている。一方で、「TR-808」「TR-909」は、経年による消耗や中古市場での価格上昇などで入手が困難な状況となっていることから、それらの音色を模したハードウェアやソフトウェアが多くのメーカーからリリースされてきた。オリジナル・メーカーのローランドも「TRシリーズ」音色の再現を求める声に応えるべく、2014年に「AIRAシリーズ」を発表。代表機種である「TR-8」は、「TR-808」「TR-909」の音色はもちろん、アナログ回路の振る舞いまでを独自技術「ACB(Analog Circuit Behavior)」で忠実に再現し、アナログのサウンドと、デジタルならではの機能を兼ね備えた先進的な楽器として評価されている。


今回登場の「TR-8S」は、「TR-8」の基本機能を継承しつつ、ミュージシャンやクリエイターからのさらなる要望に応えて音質、機能を強化したハイグレード・モデルだ。パワーアップした新開発の音源を搭載し、「TR-808」「TR-909」をはじめ「TR-606」「TR-707」「TR-727」など歴代「TRシリーズ」の音色もブラッシュアップ、現在のダンス・ミュージックに対応する最新サウンドやリズムパターンも多数内蔵してのリリースとなる。

機能強化の最大のトピックは、ユーザー自身が本体に好みのオーディオ・サンプルを取り込めるようになったこと。ビンテージのサウンドと、最新のサウンドを組み合わせて、ユーザー独自のドラム・キットを作ることができるのだ。しかも、TRサウンドと同様にチューニングやディケイをリアルタイムにコントロール可能。サンプルのリバース再生やスピード調整にも対応するので、自分だけのサウンドによるリズム・トラックが構築できる。


▲ノブやフェーダーの配置、パネルの配色などもブラッシュアップ。各フェーダーにはカラーLEDを採用し、キットごとに自由にカスタマイズが可能。ロードされているキットの識別や、各インストのミュート状態を素早く把握するのに便利。

もちろん、ライブ・パフォーマンスもばっちり。視認性に優れ、好みのカラーに設定できるLEDフェーダーやつまみの操作で音色に変化を加えたり、エフェクターを駆使して音色を劇的に変化させるなど、印象的なパフォーマンスがリアルタイムに行える。新たに搭載されたベロシティ対応のインスト・パッドはライブ、リズム・プログラミングの両方で活躍してくれるはずだ。また、新たにリズムの各音色を個別に出力できる8系統のアナログ出力端子(ステレオのMIX出力+アサイナブル・アウト6系統)も備え、ミキサーなどの外部機器と組み合わせた音作りにも対応。USBケーブルでパソコンと接続すれば、DAWソフトウェアと連携してレコーディングも可能。ライブ・パフォーマンスから音楽制作まで、幅広く活躍するマシンとなっている。


▲リアパネルにはヘッドホン、MIX OUTに加え、独立したトリガー・アウト端子、トリガー専用のトラックも備え外部デバイスとの連携が可能。外部入力は本体のサウンドとをミックスして、TR-8Sのパワフルなエフェクトを加えることもできる。このほか、サンプル・インポート用のSDカードスロットやMIDI IN/OUT、オーディオ&MIDIをPCとやり取りできるUSB端子も搭載。


製品情報

◆TR-8S
価格:オープン
発売日:2018年3月24日
この記事をポスト

この記事の関連情報