【インタビュー】ドッケン来日直前直撃取材、ドンとジョージの確執は?
奇跡のドッケン再復活を記念し、来日直前の彼らの様子をキャッチ、ジェフ・ピルソンに直撃インタビューを試みた。現在の心境や状況をBARKSだけに正直に話してくれた。
◆ジェフ・ピルソン画像
──今回のクラシック・ラインナップでの再結成、そのいきさつをお教えいただけますか?
ジェフ:再結成については、実は2~3年前から「やらないか?」というオファーをもらっていたんだけど、メンバーそれぞれのスケジュールの事情があったりして、なかなか実現できなかったんだ。そんなところに今回クリエイティブマンが私達のところに来て、もし私のやっているフォリナーの予定が調整できるのであれば、10月8日(土)の<ラウドパーク2016>に出演して欲しいという話をもらったんだ。他のメンバーのスケジュールもちょうど都合が良かったので、全員一致で「YES!」という回答を出したわけ。それでツアーも決定したんだよ。
──ちょうど機が熟したということでしょうか。
ジェフ:ドッケンは、1980年代~1990年代は常に問題を抱えていたから、残念ながら良い形で終わった事がなかったんだ。私はこのバンドに深い思い入れがあるし、いい経験もたくさん得たけど、一方でトラブルが音楽を曇らせたこともあった。両方の経験をしたけど、今回は凄くいいチャンスをもらったと思っているよ。ジョージ(・リンチ)と一緒に新曲をいくつか書いたけど、これが本当に素晴らしい出来なんだ。リハーサルするたびにエキサイティングで、素晴らしいストーリーが描かれているよ。
──今回、何故日本ツアーのみなんですか?
ジェフ:日本は私達にとって、いつも良く迎えてくれるところだから。日本はバンドが消えそうになる状態でも受け入れてくれた世界で唯一の場所だよ。本当に、チャンスはここにあると思っているんだ。
──間もなくジャパンツアーが始まりますが、状況はどうですか?
ジェフ:近づいてきたよね。実際に曲を演奏すると、とても興奮する。しばらく弾いていなかった曲もあるけど、リハーサルすると楽曲に愛を感じることができる。本当に素晴らしいものにしたいと思っているし、今回ジョージと書いた新曲が信じられないほど良い出来だから、もっとどんどん書こうとペースを上げているんだ。凄いエナジーがあるよ。
──リリースも期待したいですね。
ジェフ:現在の予定では、来年始めにライブDVD/CDをリリースし、その中に現在スタジオで作業しているボーナススタジオトラックを入れようと思っているんだ。
──ドンとジョージの現在の関係性は?ファンはそこを心配しているんです。
ジェフ:何をやる時でもドンとジョージは凄く情熱的な連中なんだ。でも、実はメディアが大げさに言っている程、そんなに関係は悪化してないよ。全く問題ない状況なんだ。確かに昔は確執が生まれていたけど、良い方向に行く様に努めてきたし、お互い愛情を持っているのも確かなんだよ。今は、年齢を重ねてきたことで、最終的にバンドを楽しむ事ができて、そこにはお互いが深い愛情と尊敬が再び生まれているから、ファイトする理由はもう全くなくなった。彼らは今回の機会を心から喜んでいるんだよ。もちろんこれこそ我々がずっと望んでいたものなんだ。キミの質問に正直に答えるならば、「彼らは大丈夫」。
──日本公演はどんな内容になりそうですか?
ジェフ:メンバーで話し合っているけど、最初の4枚のクラッシック・ラインアップからの曲が集中することになるんじゃないかな。それが一番正しい選択だと思っているから。リハーサルをやる中で何か変わる事もあるかもしれないけどね。新曲をやるかどうかはまだ未定…ボーナストラックで聴いた方がいいような気もする。ファンのみんながクラッシック・ラインナップの曲を聴きたがっていることは、俺達もよく分かっているからさ(笑)。来年発売のDVD/CDのボーナストラックにはアコースティックセットも入る予定だけど、日本公演のステージではそういうのはやらない。日本公演は最高の祭典になるはずだよ。
──ジョージ・リンチが、アメリカでもライブを行うかもしれないと言っていましたが、実際はどうなりそうでしょう。
ジェフ:ドンは確かに「もっとやりたい」と言っている。でも現時点ではまだわからないな。私はフォリナーでのスケジュールもタイトだし…。
──とにかく、日本公演が楽しみです。
ジェフ:ドッケンは、集合的才能を持った素晴らしいバンドなんだ。自分自身今でもそこにものすごく感謝をしているけど、とても個性的で強力な化学物質のようなものが30年以上たった今でも全く衰えていない。ドン・ドッケンはヘビーロックの最高な作詞家だし、彼の独特な声質がそれを際立たせている。そしてソウルフルなギタリスト兼ソングライターのジョージ・リンチ。彼のプレイは毎回鳥肌がたつほど素晴らしく、あれは過小評価されたらダメだよ。私は彼は天才だと思っているんだ。そしてドラマーのミック・ブラウンは、グルーブがとても良いだけじゃなく、楽曲に素晴らしいアイディアを持ち込んでいる。1986年にリリースした「Unchain the Night」のビデオを観ると、俺達のパーソナリティーそのまま出ているよね。あのバイブスが、日本でまた味わうことができるわけだ。想像以上なショーになるのは間違いないよ。Keep Rokken!
──日本で会いましょう。
ジェフ:ファンの皆のお陰で、ドッケンが復活できたことに凄く感謝しているよ。今回のツアーはドッケンにとってもの凄く特別なものだ。どうもありがとう。
Interview Sayaka Shiomi
Photo&Movie 提供 Jeff Pilson
<ドッケン・ジャパンツアースケジュール>
福岡 2016/10/6(木) 福岡市民会館
広島 2016/10/10(月・祝)BLUELIVE HIROSHIMA
愛知 2016/10/11(火)ZEPP NAGOYA
東京 2016/10/12(水)ZEPP DIVERCITY TOKYO
埼玉 2016/10/8(土)Loud Park Saitama Super Arena
[問]https://www.creativeman.co.jp/event/dokken2016/