【月刊BARKS 藤井丈司連載対談『「これからの音楽」の「中の人」たち』】第1回 椎名もた編Vol.3「すべてが14才で始まる」
音楽プロデューサー、藤井丈司による連載対談。第1回目となる10月は10月9日に2ndアルバムをリリースした椎名もた君との対談を全8回に渡ってお送りします。では椎名もた君との対談Vol.3をお届けしましょう。
◆【月刊BARKS 藤井丈司連載対談『「これからの音楽」の「中の人」たち』】第1回 椎名もた編Vol.2「嘘をつく」
Vol.3「すべてが14才で始まる」
藤井:曲作りはいつ頃から始めたの?
椎名:14の頃にDTMっていう言葉に触れて。
藤井:でも14才って言われても4年前なんだよな。2009年か、それ。
椎名:2009年です。まず最初に4歳からエレクトーンをやってて。
藤井:そっか、鍵盤弾けるんだ。
椎名:今じゃ全然できないんですけど、ある程度の音楽知識というか、最低限の知識はあらかじめ備わってたというか。コードがあって、ベースがあって、メロディがあってっていう。
藤井:あー、エレクトーンって、そういう風に役割を分けて覚えられるんだよね。
椎名:そうですね。あとシーケンスを組んだりもやったし。
藤井:なるほどー。エレクトーンでそういった音楽の構造とか、DAWの初歩みたいなものを覚えてたんだ。
椎名:そういう予備知識もありつつ、学校では、吹奏楽をやっていました。でも…….女子部員が強くて(笑)、音楽を体育会系で学ぶのは、どうなんだ?っていうのに、疑問を感じて辞めちゃったんですね。
藤井:それはいつ頃ですか?
椎名:14歳です。
藤井:それも14なのか(笑)。
椎名:で、吹奏楽を辞めて、もうDTMのほうが向いてるなって思って(笑)。
藤井:男の子はDTMのほうが向いてるのかな。
BARKS編集担当:14才で、そのDTMっていう言葉とか、そういうのはどこで、知ったんですか?
椎名:まず「ニコニコ動画」のアカウントを作って、そこから「初音ミク」っていう言葉を知って、初音ミクってなんぞや?って思ったら、DTMっていう単語が出てきたのが始まりで。じゃあDTMってなんぞや?って調べていくうちに…。
藤井:全部、自分で調べてくんだ(笑)。
椎名:はい(笑)。で、ちょっとおもしろそうだと思って、安い機材を、お小遣いというかお年玉とかで買って。
藤井:機材買うのが、お年玉かー(笑)。
椎名:(笑)。そこからポチポチ(パソコンのキーボードを打つ仕草をする)と。
藤井:ポチポチ(笑)。
椎名:ポチポチと自己満足で始めたのが。
藤井:それが何歳?
椎名:それが14です。
藤井:全部14なんだ(笑)。へぇー…もー(笑)。
全員:(笑)。
藤井:パソコンは家にあったの?
椎名:お父さんが自作してくれたんですよね。Windowsを。
藤井:椎名くんのために?
椎名:ですね。譲り受けたのかな?
藤井:「もた、お前もパソコンやりな」みたいな?
椎名:なんていうか……何だったっけな? なんかわかんないけど、なんかもらえたんですよね(笑)。
藤井:お父さんはそういうの好きなんですか?
椎名:お父さんは、もともとパソコンの自作とかできる人で。
藤井:わりと好きだったんだね、そういうことが。
椎名:たぶんそうなんですかね。
藤井:で、くれて。
椎名:くれて、ちょっとパーツの古い……そこそこにいいとも言えないパソコンで(笑)。
藤井:そこに最初は何の音楽ソフトを入れたんですか?
椎名:FL Studioです。クラブミュージックを作るのに長けているとか、言われてるんですけど。
藤井:それはソフトシンセもついてるの?
椎名:ついてますね。
曽根原(椎名もた A&R/マネージャー):安いんですよ。2万?
藤井:でも2万でしょ? 14歳で。
椎名:お年玉パーですよ。
藤井:当たり前だろ(笑)!
曽根原:でもギター買うより安いですよ。
藤井:そっか。まあね。でもそこまでもうキーボード10年っていうさ。ずっとエレクトーンやってたわけじゃないかもしれないけど。ずっとやってたの?
椎名:10年間ですね。
藤井:やっぱり最初からエレクトーン弾けるのがけっこう強いよね。
曽根原:ギターやってるやつは、たぶんDAWとかバンと持って来られても、まず“なんじゃ、こり(笑)?”みたいなのがあるじゃないですか。
藤井:あるある(笑)。覚えるのに時間かかるよね。僕も学生の頃はギターやってて、YMOのアシスタントを始めた時に、初めてシンセやシーケンサーっていうのを見せられて、覚えるのに1年半ぐらいかかったかな。
曽根原:藤井さんの当時は、オールハードシンセですよね。
藤井:当時はね(笑)。
椎名:QY80(※2)っていうヤマハのシーケンスは持ってたんですよ。
藤井:あ、FL STUDIOとは別に。かなり古いマシンだよね、QY80って。中古で手に入れたの?
椎名:もらったんですよね。sasakure.UK(※3)さんの「クエスチョンユー100」を聴いて、「QY100が欲しい!」ってツイッターで叫びまくってたら、「QY80ならありますけど、あげましょうか?」って言われて、もらったんですよ(笑)。
藤井:あははは。お父さんにもらったパソコンと、お年玉で買ったDAWソフトと、ツイッターでもらったシーケンサー、か(笑)。
椎名:はい(笑)。
藤井:それで、14才の音楽ビジネスが始まると(笑)。まいったな(笑)。
全員:(笑)。
藤井:エレクトーンやってる時に、曲作ったりしてるんですか?
椎名:エレクトーンやってる時は、曲は作ってはなかったですね。
藤井:じゃあDTMと出会って、同じ頃にニコ動と出会い、初音ミクと出会いっていうのが一緒にあって、ドンと、せーのでいっぺんに始まるって感じですか。
椎名:うーん、順を追うと、ニコニコ動画、初音ミク、DTM。
藤井:へぇ~。そっか、ニコ動いって初音ミク見て、「何だろう、これ」って調べたら、DTMっていう単語が出てきて。で、DTMをやると初音ミクができるんだろうなと思って、FL Studioを買ったみたいな、いきさつなのかな。
椎名:はい。
藤井:その間は何ヵ月ぐらいあるんですか?
椎名:わかんないですね、よく覚えてないです(笑)。よく考えたらもう4年も前の出来事。
藤井:4年しか経ってない(笑)。
椎名:いや、でも、4年も経てば忘れちゃう(笑)。
藤井:…バカヤロウ(笑)。
曽根原:でも、14で……機材を手に入れた直後に、曲をがんがんアップしだしたんでしょ?
椎名:がんがんっていうわけではなかったかな。探り探りで。
藤井:で、ニコ動にアップし始めた。
椎名:まあ……。
曽根原:これがすごいなと思って。まずギター買うじゃないですか、バンドマンって。ギター買って弾いて、人前でやるまでに、1年ぐらいかかるじゃないですか。そうとう頭イカレてるヤツじゃないと、いきなりライヴハウスは行かないですよね。行ったとて客がゼロとかは基本なのに。それが、いきなりお客さんというか、リスナーがいるところにボンって(笑)。
藤井:そのスピード感って、すごいね。そうでもないか、普通なのかな。
椎名:うん。普通……すごいのかな?
BARKS編集担当:ニコニコ動画見て、触発されて、すぐ作ってみたい、世に出したいっていう想いになったって感じですか?
椎名:作ってみたい?
BARKS編集担当:曲を作りたいとか、作って僕も世に出してみたいっていう想いは、すぐに湧いてきたものなんですか?
椎名:わりとそういう時期は、あったかもしれないですね。
藤井:でも僕も、音楽始めたのが14歳なんですよ。学校終わると、夕方に友達がみんな公園で集まってて、ギターを2本ぐらい持ってる人がいて。行くとみんなで歌ってるんですよ。吉田拓郎さんとか、泉谷しげるさんとか。
椎名:へー。
藤井:知ってる?拓郎さんとか(笑)?
椎名:あ、えーと(笑)、吉田拓郎さんは、親のレコードであった気がします。
藤井:良かった(笑)。それで、みんなで集まるのがおもしろいなと思って、いつの間にかギター借りて、誰かにコードとか教えてもらって、だんだん自分でもやってみるし、みんなで歌うみたいな。
全員:へー。
藤井:だからやっぱりそういう公園がなかったら、僕はたぶんギターを触るのがすごい遅くなったと思うんですよね。それに関連付けるわけじゃないけど、14才の僕にとっての「公園」みたいなものが、同じ年令の椎名君にとっての「ニコ動」だったのかなっていう気がして。
椎名:うん……。
藤井:で、ニコ動行くと、みんな曲や動画をアップしてるじゃないですか。じゃあ俺もアップしよう、みたいな。僕が公園で、みんなが弾いてるギターを弾きたいって思ったのと同じで……そういう感じなのかな?
椎名:そうですね。
※1 FL STUDIO:ソフトウェアシンセ、シーケンス、マルチトラックオーディオレコーディング、ミキシングといった音楽制作に必要なすべての機能を備えた統合型ソフトウェア。最近話題のDJ、Aviciiが使っているDAWもこれ。
※2 QYシリーズ(キューワイ・シリーズ):1990年(平成2年)にヤマハから発売されたQY10をはじめとするシーケンサー専用機(ハードシーケンサー)の型番・商品名である。
※3 sasakure.UK:VOCALOIDを中心として、様々な楽曲を発表しているアーティスト。声優や歌手への楽曲提供やゲーム音楽のリミックスを多く手がけるなど活動の幅を大きく広げている。
インタビュー&文◎藤井丈司
◆ ◆ ◆
続きは次回。連載対談、椎名もた編Vol.4「プロデュース」をお届けいたします。
【椎名もた Information】
2nd Album
『アルターワー・セツナポップ』
2013年10月9日発売
[初回生産限定盤]
UMA-9026~9027 ¥3,000円(税込)
※商品仕様 CD+DVD
三方背スリーブ+ブリキ缶ケース
カード型リリック集 12枚封入
[通常盤]
UMA-1026 ¥2,700(税込)
※商品仕様CD
ジュエルケース
Tracklisting
1.ピッコーン!!
2.MOSAIC
3.パレットには君がいっぱい
4.Q
5.ウソナキツクリワライ
6.forgot me not
7.シティライツ
8.Halo
9.ツギハギ
10.嘘ップ
11.かげふみさんは言う
12.LIVEWELL
13.vanilla flavor piece
◆椎名もた オフィシャルサイト
◆椎名もた オフィシャルTwitter
◆椎名もた 『アルターワー・セツナポップ』特設サイト
◆藤井丈司プロフィール
◆藤井丈司Facebook
◆【月刊BARKS 藤井丈司連載対談『「これからの音楽」の「中の人」たち』】第1回 椎名もた編Vol.2「嘘をつく」
Vol.3「すべてが14才で始まる」
藤井:曲作りはいつ頃から始めたの?
椎名:14の頃にDTMっていう言葉に触れて。
藤井:でも14才って言われても4年前なんだよな。2009年か、それ。
椎名:2009年です。まず最初に4歳からエレクトーンをやってて。
藤井:そっか、鍵盤弾けるんだ。
椎名:今じゃ全然できないんですけど、ある程度の音楽知識というか、最低限の知識はあらかじめ備わってたというか。コードがあって、ベースがあって、メロディがあってっていう。
藤井:あー、エレクトーンって、そういう風に役割を分けて覚えられるんだよね。
椎名:そうですね。あとシーケンスを組んだりもやったし。
藤井:なるほどー。エレクトーンでそういった音楽の構造とか、DAWの初歩みたいなものを覚えてたんだ。
椎名:そういう予備知識もありつつ、学校では、吹奏楽をやっていました。でも…….女子部員が強くて(笑)、音楽を体育会系で学ぶのは、どうなんだ?っていうのに、疑問を感じて辞めちゃったんですね。
藤井:それはいつ頃ですか?
椎名:14歳です。
藤井:それも14なのか(笑)。
椎名:で、吹奏楽を辞めて、もうDTMのほうが向いてるなって思って(笑)。
藤井:男の子はDTMのほうが向いてるのかな。
BARKS編集担当:14才で、そのDTMっていう言葉とか、そういうのはどこで、知ったんですか?
椎名:まず「ニコニコ動画」のアカウントを作って、そこから「初音ミク」っていう言葉を知って、初音ミクってなんぞや?って思ったら、DTMっていう単語が出てきたのが始まりで。じゃあDTMってなんぞや?って調べていくうちに…。
藤井:全部、自分で調べてくんだ(笑)。
椎名:はい(笑)。で、ちょっとおもしろそうだと思って、安い機材を、お小遣いというかお年玉とかで買って。
藤井:機材買うのが、お年玉かー(笑)。
椎名:(笑)。そこからポチポチ(パソコンのキーボードを打つ仕草をする)と。
藤井:ポチポチ(笑)。
椎名:ポチポチと自己満足で始めたのが。
藤井:それが何歳?
椎名:それが14です。
藤井:全部14なんだ(笑)。へぇー…もー(笑)。
全員:(笑)。
藤井:パソコンは家にあったの?
椎名:お父さんが自作してくれたんですよね。Windowsを。
藤井:椎名くんのために?
椎名:ですね。譲り受けたのかな?
藤井:「もた、お前もパソコンやりな」みたいな?
椎名:なんていうか……何だったっけな? なんかわかんないけど、なんかもらえたんですよね(笑)。
藤井:お父さんはそういうの好きなんですか?
椎名:お父さんは、もともとパソコンの自作とかできる人で。
藤井:わりと好きだったんだね、そういうことが。
椎名:たぶんそうなんですかね。
藤井:で、くれて。
椎名:くれて、ちょっとパーツの古い……そこそこにいいとも言えないパソコンで(笑)。
藤井:そこに最初は何の音楽ソフトを入れたんですか?
椎名:FL Studioです。クラブミュージックを作るのに長けているとか、言われてるんですけど。
藤井:それはソフトシンセもついてるの?
椎名:ついてますね。
曽根原(椎名もた A&R/マネージャー):安いんですよ。2万?
藤井:でも2万でしょ? 14歳で。
椎名:お年玉パーですよ。
藤井:当たり前だろ(笑)!
曽根原:でもギター買うより安いですよ。
藤井:そっか。まあね。でもそこまでもうキーボード10年っていうさ。ずっとエレクトーンやってたわけじゃないかもしれないけど。ずっとやってたの?
椎名:10年間ですね。
藤井:やっぱり最初からエレクトーン弾けるのがけっこう強いよね。
曽根原:ギターやってるやつは、たぶんDAWとかバンと持って来られても、まず“なんじゃ、こり(笑)?”みたいなのがあるじゃないですか。
藤井:あるある(笑)。覚えるのに時間かかるよね。僕も学生の頃はギターやってて、YMOのアシスタントを始めた時に、初めてシンセやシーケンサーっていうのを見せられて、覚えるのに1年半ぐらいかかったかな。
曽根原:藤井さんの当時は、オールハードシンセですよね。
藤井:当時はね(笑)。
椎名:QY80(※2)っていうヤマハのシーケンスは持ってたんですよ。
藤井:あ、FL STUDIOとは別に。かなり古いマシンだよね、QY80って。中古で手に入れたの?
椎名:もらったんですよね。sasakure.UK(※3)さんの「クエスチョンユー100」を聴いて、「QY100が欲しい!」ってツイッターで叫びまくってたら、「QY80ならありますけど、あげましょうか?」って言われて、もらったんですよ(笑)。
藤井:あははは。お父さんにもらったパソコンと、お年玉で買ったDAWソフトと、ツイッターでもらったシーケンサー、か(笑)。
椎名:はい(笑)。
藤井:それで、14才の音楽ビジネスが始まると(笑)。まいったな(笑)。
全員:(笑)。
藤井:エレクトーンやってる時に、曲作ったりしてるんですか?
椎名:エレクトーンやってる時は、曲は作ってはなかったですね。
藤井:じゃあDTMと出会って、同じ頃にニコ動と出会い、初音ミクと出会いっていうのが一緒にあって、ドンと、せーのでいっぺんに始まるって感じですか。
椎名:うーん、順を追うと、ニコニコ動画、初音ミク、DTM。
藤井:へぇ~。そっか、ニコ動いって初音ミク見て、「何だろう、これ」って調べたら、DTMっていう単語が出てきて。で、DTMをやると初音ミクができるんだろうなと思って、FL Studioを買ったみたいな、いきさつなのかな。
椎名:はい。
藤井:その間は何ヵ月ぐらいあるんですか?
椎名:わかんないですね、よく覚えてないです(笑)。よく考えたらもう4年も前の出来事。
藤井:4年しか経ってない(笑)。
椎名:いや、でも、4年も経てば忘れちゃう(笑)。
藤井:…バカヤロウ(笑)。
曽根原:でも、14で……機材を手に入れた直後に、曲をがんがんアップしだしたんでしょ?
椎名:がんがんっていうわけではなかったかな。探り探りで。
藤井:で、ニコ動にアップし始めた。
椎名:まあ……。
曽根原:これがすごいなと思って。まずギター買うじゃないですか、バンドマンって。ギター買って弾いて、人前でやるまでに、1年ぐらいかかるじゃないですか。そうとう頭イカレてるヤツじゃないと、いきなりライヴハウスは行かないですよね。行ったとて客がゼロとかは基本なのに。それが、いきなりお客さんというか、リスナーがいるところにボンって(笑)。
藤井:そのスピード感って、すごいね。そうでもないか、普通なのかな。
椎名:うん。普通……すごいのかな?
BARKS編集担当:ニコニコ動画見て、触発されて、すぐ作ってみたい、世に出したいっていう想いになったって感じですか?
椎名:作ってみたい?
BARKS編集担当:曲を作りたいとか、作って僕も世に出してみたいっていう想いは、すぐに湧いてきたものなんですか?
椎名:わりとそういう時期は、あったかもしれないですね。
藤井:でも僕も、音楽始めたのが14歳なんですよ。学校終わると、夕方に友達がみんな公園で集まってて、ギターを2本ぐらい持ってる人がいて。行くとみんなで歌ってるんですよ。吉田拓郎さんとか、泉谷しげるさんとか。
椎名:へー。
藤井:知ってる?拓郎さんとか(笑)?
椎名:あ、えーと(笑)、吉田拓郎さんは、親のレコードであった気がします。
藤井:良かった(笑)。それで、みんなで集まるのがおもしろいなと思って、いつの間にかギター借りて、誰かにコードとか教えてもらって、だんだん自分でもやってみるし、みんなで歌うみたいな。
全員:へー。
藤井:だからやっぱりそういう公園がなかったら、僕はたぶんギターを触るのがすごい遅くなったと思うんですよね。それに関連付けるわけじゃないけど、14才の僕にとっての「公園」みたいなものが、同じ年令の椎名君にとっての「ニコ動」だったのかなっていう気がして。
椎名:うん……。
藤井:で、ニコ動行くと、みんな曲や動画をアップしてるじゃないですか。じゃあ俺もアップしよう、みたいな。僕が公園で、みんなが弾いてるギターを弾きたいって思ったのと同じで……そういう感じなのかな?
椎名:そうですね。
※1 FL STUDIO:ソフトウェアシンセ、シーケンス、マルチトラックオーディオレコーディング、ミキシングといった音楽制作に必要なすべての機能を備えた統合型ソフトウェア。最近話題のDJ、Aviciiが使っているDAWもこれ。
※2 QYシリーズ(キューワイ・シリーズ):1990年(平成2年)にヤマハから発売されたQY10をはじめとするシーケンサー専用機(ハードシーケンサー)の型番・商品名である。
※3 sasakure.UK:VOCALOIDを中心として、様々な楽曲を発表しているアーティスト。声優や歌手への楽曲提供やゲーム音楽のリミックスを多く手がけるなど活動の幅を大きく広げている。
インタビュー&文◎藤井丈司
◆ ◆ ◆
続きは次回。連載対談、椎名もた編Vol.4「プロデュース」をお届けいたします。
【椎名もた Information】
2nd Album
『アルターワー・セツナポップ』
2013年10月9日発売
[初回生産限定盤]
UMA-9026~9027 ¥3,000円(税込)
※商品仕様 CD+DVD
三方背スリーブ+ブリキ缶ケース
カード型リリック集 12枚封入
[通常盤]
UMA-1026 ¥2,700(税込)
※商品仕様CD
ジュエルケース
Tracklisting
1.ピッコーン!!
2.MOSAIC
3.パレットには君がいっぱい
4.Q
5.ウソナキツクリワライ
6.forgot me not
7.シティライツ
8.Halo
9.ツギハギ
10.嘘ップ
11.かげふみさんは言う
12.LIVEWELL
13.vanilla flavor piece
◆椎名もた オフィシャルサイト
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◆椎名もた 『アルターワー・セツナポップ』特設サイト
◆藤井丈司プロフィール
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