【インタビュー】NaotoHiroki&Karatesystems、「自分の中で温めていたものが予想を超えたものになって驚いたし本当にやって良かったと思っています」

ORANGE RANGEのNAOTOとHIROKIによるユニットNaotoHiroki&Karatesystemsが始動した。第一作の『Travel Sounds』は、NAOTOが敬愛する各国のアーティストと完成させたコラボ・アルバム。感情を揺するボーカルと様々な感情を描いた歌詞、洗練感を備えたサウンドが一体になった独自の世界観は実に魅力的。新たなユニットについて、中心人物のNAOTOにじっくりと話を聞いた。
■入ってる曲はコラボする相手をイメージして作った
■楽曲ありきではなくて人ありきだったんです
――まずは、NaotoHiroki&Karatesystems(以下NH&K)を結成しようと決めた時期や経緯をお願いします。
NAOTO:昔から僕の中には、コラボ作品で、海外アーティストと邦楽アーティストが同列で参加している形態の音楽をやりたいという想いがあったんです。そういう背景がありつつ、二年前から具体的に動き始めて。音源に参加してもらうアーティストの人選も含めて制作に入って、ORANGE RANGEやdelofamiliaの活動の合間を縫ってレコーディングを進めていきました。HIROKIに声をかけたのは、制作が始まってからでしたね。気が合う人とやりたかったし、歌詞の面でHIROKIがいてくれると助かるなと思って。歌詞の幅が拡がるし、HIROKIは僕のリクエストにもすぐに応えてくれるから。
――“LOVE & PIECE”というテーマも最初からイメージしていましたか?

――“LOVE & PIECE”という言葉からは温かみや煌びやかさなどをイメージしますが、静謐かつ翳りを帯びた曲が多くて、NAOTOさんらしいなと思いました。打ち込みを多用したサウンドということも当初から考えていましたか?
NAOTO:もう最初から決めていました。NH&Kに関しては、自分のルーツに還ることもテーマとしてあって。ティーンの頃に聴いてたオールド・スクールのヒップホップやレゲェ、ルーツ・レゲェ・ダブとかを今やりたいという想いがあったんです。それに、久しぶりにサンプリングや古いモーグのシンセとかを使って曲を作りたいと思っていました。
――古い手法を使って新鮮な音楽を作っていることや、ミニマルなサウンドで世界観を構築していることは要チェックです。昔から構想があったということは、以前からコラボ作品をイメージした楽曲も書いていたのでしょうか?

――そうなると、コラボした相手が違っていたら、まったく違ったテイストのアルバムになっていたかもしれないと?
NAOTO:そう。でも、今回はお願いした人のほとんどがOKしてくれたので、元々自分が思い描いていたものに近い作品になりました。さっき静謐で翳りを帯びた曲が多いという話が出たけど、誰かとコラボするということは相手が作る音楽や歌が好きだからじゃないですか。それを、一緒に共有したい。だけど、僕のエッセンスも入れたいというところで、暗いエッセンスが映える人が多かったんです。ただ、音数はかなり少なくなりました。歌が入ってから、歌物アルバムにシフトしていったというか。最初はオケと歌がイーブンな感じにしようと思っていたけど、歌が入ると歌のパワーに引き寄せられて、周りを作り直すことが多くて。歌を支える方向の音の作り方に変えていったんです。
――歌が乗ったことで、大きく変わった曲もありましたか?
NAOTO:「India Lights」とか。この曲はインドのMahesh Vinayakramという人に歌ってもらったんですが、こっちがこうしてくれと言った以外にもいろんなフェイクとかボイス・パーカッションを、メッチャ送ってきてくれたんです。それが、本当に良くて。元々はもっと淡々とした曲だったけど、そういうものを散りばめた結果、自分が想像していたよりも人がいろんな表情を見せた曲になりました。あとは、「Sweet Ryukyu Symphony」を歌っているMugdha Hasabnis(インドの若い女性シンガー)の声質には、本当に驚きましたね。インド人とかいうことを超えているというか。地域を限定しない、“地球”という感じの歌になってて。あの歌は、すごくいいなと思いました。
――同感です。冒頭に話されたとおり、海外のアーティストと邦楽アーティストが同じ立ち位置で参加していることもポイントです。
NAOTO:全体として掛け橋を表現したいというのがあったので。J-POPというのは独自の文化として成立しているし、誇るべき文化だと思ってて。僕が言うJ-POPは、'90年代の音楽のことですけど。そういうテイストと海外のフィーリングを共存させたかったんです。だから、メロディーにしても、音の質感にしても、'90年代のJ-POPの匂いを活かしたものになっています。
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