HEAD PHONES PRESIDENT、初のアコースティックライブ敢行
2010年10月22日夜、club asia。ラウドロックバンドであるHEAD PHONES PRESIDENTが、初めてのアコースティックライブを開催した。
◆HEAD PHONES PRESIDENTアンプラグド・ライブ画像
入場時には、ANZAからのプレゼントとして一足早いハロウィンのプレゼント(お菓子)が配られた。前日の深夜まで、ANZA自身が手作りのHPPロゴいり紙袋を準備し、セットしたそうだ。
開場から約1時間は、カフェとしての営業。ステージ上の大スクリーンに、これまでのライブシーンやオフショットをスライドで流し、今後のライブスケジュールの告知を行なった。
19時35分、映像スクリーンが止まり、幕が締まり暗転。『Pobl Lliw(1st Self-Covered Album)
』の1曲目「Hitotoiro」が流れ、上手よりメンバーが入り席につく。そして、足元まで伸びた黒のファーをかぶったANZAが登場しセンターにくると、天から真下に照らされる。「58485/0」をANZAが一人でエフェクターを使い、声を8重に重ねていく。
2曲目からは、メンバー全員での演奏。初めてのライブスタイルに、メンバーも見ているファンもやや緊張するなか、新しい空間が作られていく。フロアの緊張をほぐすかのように、「今日はお忙しいなか、お越し頂きありがとうございます。最後まで楽しんで下さいね」と、張りつめた場がふっと緩む。
ANZAの衣装は黒。ハイチェアに座って歌う今回のライブスタイルに合わせてデザインされている。腰のあたりに巻いたシルバーのリボンが印象的だ。そして衣装と同じ黒い薔薇とシルバーのリボンで作られた髪飾りも見逃せない。今夜のためにデザインされた衣装に身を包んだANZA。演奏される曲も、アンプラグドにアレンジされた一夜限りのものだ。
これまで何度も彼らのライブを見てきたが、この日は初めてのスタイル。しかし完成されている。そして一般的に言われるアコースティックライブはそこにはない。やや激しく、そっと優しく、じわりと強く、少し痛い。そんな世界だ。
ANZAが一度ステージから去り、インストでのセッションが始まる。その後、ステージに戻ったANZAは、挨拶だけでなくMCを。彼らのライブは、毎回まるで物語を見ているような、舞台を見ているような感覚を覚えるが、今回はその印象がより強い。ステージから与えられるのではなく、共有しようと誘われる感覚。このステージは客席とともに作られている。見ている私たちも出演者なのだ。
ラストは、ANZAが一礼してステージを去り、それに続きメンバーがひとりずつセンターで一礼して去っていく。その後、幕があきスクリーンに「緊急速報!2011年2月4日(金)渋谷クアトロのライブを完全収録DVD化! 2011年6月発売予定!」の発表。アンコールの声が止まらず、メンバーは再び舞台に、挨拶をしてステージは終了した。
彼らにとっての初めての試み、それを恐れることなくやり遂げる姿が美しい。伝説は自ら創り出すものだという言葉を実感する感じるライブとなった。
<HEAD PHONES PRESIDENT@club asia 2010年10月22日>
1.58485/0
2.Hang Veil
3.In side
4.Fight Out
5.Labyrinth
6.Life is not fair
7.Crumbled
8.Corroded
セッションA(4人)
9.Reset
10.Sand
11.Chain
セッションB
12.Hello
13.Folie a deux
14.Col Delon
<ニューヨーク・ツアーFRANK WOOD presents 10DAYS OF WOOD>
2010年11月5日(金)
@The Knitting Factory
2010年11月7日(日)
@Otto's Shrunken Head
2010年11月9日(火)
@Santos Party House
<双響連鎖>
2010年12月17日(金)
@水戸 Light House
Open:18:30 / Start: 19:00
Act: HEADPHONES PRESIDENT / rowthe
2,500円(Drink fee charged at door)
<ワンマンツアー>
2011月1月8日(土)
@金沢 AZ
2011月1月23日(日)
@大坂 club vijon
2011月1月29日(土)
@名古屋 APOLLO THEATER
2011月2月4日(金)
@渋谷 CLUB QUATTRO
◆HEAD PHONES PRESIDENTオフィシャルサイト
[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/