ナイトメア:結成10周年目前、5人の心を覗くソロ・インタヴューで綴る総力特集
メンバー・ソロ・インタヴューで綴る、ナイトメア 10th Anniversary Eve 総力特集
ナイトメアの挑戦は、終わらない。
INTERVIEW-02 柩編
こんな曲調なのにすごいバンドやってる感を感じるんですよ。
“みんなで合わせてる”っていうグルーヴィーな感じとか。
柩:具体的に“ここが成長した”というのは分からないんですけど、精神的な部分とういか。メンタルの部分でのメンバーの結束力。10周年に向けてっていうのがあるからなのか、単純に今回のアルバムとかツアーが楽しいからなのか、すごい“一体感”みたいなものが出てきた気がする。元々あったけど、それが増していった。個々の考え方とかは変わってないんだけど、9年目にしてさらにバンドとしての意識が固まってきた。っていう感覚を感じる瞬間がありましたね。ライヴ中、ふいに。
柩:そうですね。一つのことを10年やり続けるって、まあ物事にもよりますけど、結構大変じゃないですか。俺思うに、単純に10年間“ただ生きる”ってだけでも大変なことだと思うんですよ。そこで、5人で音楽を作ってライヴをやってっていう、バンド活動をやっていく。楽しいこともあるけど、それだけじゃないのがあたり前だし。そういった意味で、なにかしら感慨深いものが、この9年目に感じられたというか。10周年を迎えたら、意外といまよりも開き直ってサラっとしちゃってるかもしれないし。だから、少なからずみんな意識はしてるのかもしれないですね。
柩:デッカイですよね〜。まだ1度も行ったことないんですけど。あのキャパシティーに対して自分たちができるのか、できないのかっていう不安な気持ちは、ほんのちょっとだけある。立ったことないステージだから。でも、“大丈夫!”って気持ちのほうが大きい。なんだけど、“大丈夫かな?”って思う自分もちょっとだけいる(笑)。
柩:ああ〜。田舎育ちなんで(笑)。これぐらいがちょうどいいんです。
柩:もう俺らもアラサーですからね(笑)。でもね、さいたまは本当にデカイんだもん!! 写真でしか見たことないですけど。こんなデカイ場所でやってるアーティストって“すごいな〜”って思ってたぐらいだから。あんまり現実味がない場所なんで、ちょっと自分のなかで距離を感じるところなんですよね。でも、大丈夫だと思うんですけど。
柩:1月1日に『GIANIZM』っていうアルバムを出すんですよ。いままでの「ジャイアニズム」を新しく録り直して。もう何曲かは録り終わってるんですけど。
柩:このレコーディングしながら「Rem_」のレコーディングもやったり。ツアーやってたじゃないですか? その間、東京に帰って来たときはレコーディングしたり撮影したり……東京に帰って来ても“いつ休んだっけ?”って思うぐらい(笑)。
柩:しかも、それが年々忙しくなってる。周りの大人が……ズルいんですよ。(一同笑)年々、ちょっとづつ忙しさが増すから、意外と体もそれに慣れていくんですよ。だから、辛さは毎年変わんないけど、忙しさは変わってるというね(笑)。やり方、ずりぃな〜って思いますよ。洗脳されてますね(笑)。だから、さっきいった『GIANIZM』のレコーディングも、忙しくてもやっちゃうし。『GIANIZM』のレコーディグに関しては、みんなと話して“再録したときに、がらっと曲が変わって聴こえるのは俺ら的にはイヤだ”と。再録でも、昔のまんまの形で、それをいまのナイトメアがやったらどうなるか、というスタンス。アレンジしちゃえば変わるのは当たり前じゃないですか? そうじゃなくて、アレンジしなくても、いまの俺らがやれば(昔とは)変わって聴こえる。そこが聴いてて面白いと思ったんで、結構そのまんまで録ってますね。そのアルバムを出した後、9日にライヴなんで、おそらくさいたまスーパーアリーナは激しいのかなと、俺は想像してます。
柩:爽やかさというか、清涼感のある曲調じゃないですか? 青なのか白なのか水色なのか、爽快な色のイメージがあるんですけど。俺のギターとしては、歪み成分を逆に増やして“ギャーー”っていうギターの音にして入れたかった。まんま爽やかっぽい音色で弾いて、曲に溶け込むのは違うなと思ったんで、結構歪ませましたね。ぐしゃぐしゃな音に。
柩:俺的にはナイトメア・サウンドでもあり、咲人ワールドでもあるかな。だから、原曲聴いたときも違和感はなかった。ただ、この曲を他のメンバーが出してきたら違和感あったかもしれないけど、咲人ってところで、咲人っぽいと普通に思えた。
柩:RUKAさんっぽいなとは思わなかった。構成とかコード進行とか“いつもと違うな”と思って。でも、サビ聴いたら“ああ、RUKAさんだ”って(笑)。しかも“サビ以外、ギター入れないで!”っていわれて。
柩:全然ありだなって思いました。これ、こんな曲調なのにすごいバンドやってる感を感じるんですよ。“みんなで合わせてる”っていうグルーヴィーな感じとか、すごいバンドやってる感があるんですよね。曲のフレーズをああ弾いて次はこう弾いてっていうんじゃなく、体でノってって弾けちゃう曲というか。だから、弾いてても楽しくて。ただ、PVとか武道館のときは、俺、どうしようか? って思いましたけど。どうしようかっていう考えが中途半端なまま武道館のステージに立っちゃって。気づいたらこの曲が始まってて、俺……ただ立ってた(笑)。(一同爆笑)びっくりでしたよ。“あれ、俺なんもしてない!”って(笑)。しかも、俺、AメロBメロなんにも弾かないのに、武道館では照明ガーンって当たってて。“いや、俺なんもしねーから”って(笑)。その照明の輪からとっさに出ようとしましたからね。(一同大爆笑)でもね、さっきもいったように、体でノれるから、やるのは楽しいんですよ。
柩:そうですね。いまのファンの子たちはアップテンポの曲、タテノリだったり激しい曲がノリやすかったり聴きやすい子が多いんでしょうけど、こういう大人しい雰囲気でもリズムがある以上、体でノれるんだよっていう感覚を持ってもらえたらいいな。
取材・文●東條祥恵
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