<パンクロックの封印を解く>ピストルズへのレクイエム『NO FUTURE:A SEX PISTOLS FILM』
セックス・ピストルズは、イギリスの労働者階級で芽吹いた。失業と人種差別。途方に暮れた連中は、惨めな人生に自らおさらばするしかなかったのだ。
スティーヴ・ジョーンズは、手のつけられない悪ガキだった。母親と義理の父が、万引きするのを見て育った。「俺は愛されてると感じたことは一度もない」。ポール・クックは、工場勤めの両親の間に生まれた。「貧乏人のガキだ」。ジョニー・ロットンは、15才までは学校で目立たなかった。「俺たちは無視されてたんだ。本質的にみすぼらしい三流品ってわけさ」。
◆パンクロックの封印を解く!スペシャル映像
1976年、マルコム・マクラーレンが経営するブティック“SEX”に溜まっていた悪ガキどもがバンドを作った。それが、セックス・ピストルズの始まりだった。「俺は醜いファック野郎だ」とリチャード三世にイカれ、痙攣して歌うジョニー。ピストルズが歌うと、落ちこぼれ連中が、突然「美しくないものこそ美しい」と叫び出した。何もかもが変わったのだ。良識的な大人たちは、彼らを警戒し排斥するか、金儲けの道具にしようと群がった。そして、「俺ほどのファンはいなかった」と公言するシド・ヴィシャスがベーシストしてバンドに加入する…。
「あいつはクソのために死んだ。奴らは それを金に変えやがった。何て すばらしい贈り物だ。俺は永遠に奴らを憎む。あれほど ひどいことがあると思うか? シド・ヴィシャス、 哀れな愚か者…」──ジョニー・ロットン
攻撃的な演奏。権力を標的にした曲。放送禁止。ライブの中止。右翼からの攻撃。厳戒態勢の中でおこなわれたアメリカツアー。マネージャーのマルコムはバンドを思い通りに操ろうと策略を弄し、ドラッグに溺れたシドは、最悪の道へまっしぐら。悪夢すら及ばないロック地獄へ堕ちていく…。
パンクは破壊された。ピストルズは失われた。『NO FUTURE:A SEX PISTOLS FILM』は、真にパンクであった者たち、ロックンロールを愛した者たち=ピストルズへのレクイエムなのだ。
無名時代からピストルズを撮り続けたジュリアン・テンプル監督が描き出す、真にロックンロールを愛した者たち=ピストルズへのレクイエムともいうべき傑作ドキュメンタリーだ
監督は、ピストルズにとって2回目のギグで彼らに出会ったジュリアン・テンプル。映画学校のカメラを持ち出し、無名時代のピストルズを2年間記録し続けたフィルムを編集して完成したのが『セックス・ピストルズ/ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル』(79)である。その後、多くのミュージシャンのPVを監督する一方で、デヴィッド・ボウイの出演による50年代ロンドンの若者をミュージカル風に描いた『ビギナーズ』(86)や映画監督ジャン・ヴィゴの生涯を描いた『ヴィゴ』(98)、ジョー・ストラマーの音楽ドキュメンタリー『LONDON CALLING/ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー』(07)ほかを監督。『NO FUTURE:A SEX PISTOLS FILM』は、『ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル』から21年を経て、膨大な映像に加え、現在の彼らの姿を撮影し、真実のピストルズの姿を映し出そうとした傑作ドキュメンタリーなのである。
◆映画『NO FUTURE:A SEX PISTOLS FILM』フォトアルバム
映画『NO FUTURE:A SEX PISTOLS FILM』
監督:ジュリアン・テンプル
製作:アニタ・キャマラタ、アマンダ・テンプル
出演:ジョニー・ロットン、シド・ヴィシャス、グレン・マットロック、スティーヴ・ジョーンズ、ポール・クック、マルコム・マクラーレン ほか
配給:トランスフォーマー+スローラーナー
(ドキュメンタリー作品/2000年/イギリス/カラー/35mm/105分)
(C)Sex Pistols Residuals MCMXCIX Distributed under licence from 4V through Tuttle-Mori Agency Inc
■監督プロフィール
ジュリアン・テンプル Julien Temple
1953年、イギリス・ロンドン生まれ。ロンドンの国立映画テレビ学校在学中から、まだ無名時代のセックス・ピストルズを撮影。それらのフィルムとマルコム・マクラーレンへのインタビュー、アニメーション等の映像を編集し、79年、『セックス・ピストルズ / ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル』を発表。この作品の成功後、ミュージックビデオ監督の草分けとして、ローリング・ストーンズ、デヴィッド・ボウイ、ニール・ヤング、ジャネット・ジャクソンなどのPVを手がける。?デヴィッド・ボウイの出演による50年代ロンドンの若者をミュージカル風に描いた『ビギナーズ』(86)や映画監督ジャン・ヴィゴの生涯を描いた『ヴィゴ』(98)などの劇映画を経て、2000年、再び真実のピストルズの姿に迫るドキュメンタリー映画『NO FUTURE:A SEX PISTOLS FILM』を監督する。06年には、02年に心臓発作で急逝したザ・クラッシュのジョー・ストラマーの音楽ドキュメンタリー『LONDON CALLING/ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー』(07)を監督する。
◎主な監督作品
1979 セックス・ピストルズ / ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル
1986 ビギナーズ
1987 ミック・ジャガーのおかしな逃避行(未)
1987 アリア「リゴレット」
1988 ボクの彼女は地球人 / BRAND NEW GIRL
1995 ハード・ブレット / 仁義なき銃弾
1997 ザ・ローリング・ストーンズ / アット・ザ・マックス
1998 ヴィゴ
2000 NO FUTURE:A SEX PISTOLS FILM
2006 GLASTONBURY グラストンベリー
2006 LONDON CALLING/ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー
◆<パンクロックの封印を解く>スペシャルページ
スティーヴ・ジョーンズは、手のつけられない悪ガキだった。母親と義理の父が、万引きするのを見て育った。「俺は愛されてると感じたことは一度もない」。ポール・クックは、工場勤めの両親の間に生まれた。「貧乏人のガキだ」。ジョニー・ロットンは、15才までは学校で目立たなかった。「俺たちは無視されてたんだ。本質的にみすぼらしい三流品ってわけさ」。
◆パンクロックの封印を解く!スペシャル映像
1976年、マルコム・マクラーレンが経営するブティック“SEX”に溜まっていた悪ガキどもがバンドを作った。それが、セックス・ピストルズの始まりだった。「俺は醜いファック野郎だ」とリチャード三世にイカれ、痙攣して歌うジョニー。ピストルズが歌うと、落ちこぼれ連中が、突然「美しくないものこそ美しい」と叫び出した。何もかもが変わったのだ。良識的な大人たちは、彼らを警戒し排斥するか、金儲けの道具にしようと群がった。そして、「俺ほどのファンはいなかった」と公言するシド・ヴィシャスがベーシストしてバンドに加入する…。
「あいつはクソのために死んだ。奴らは それを金に変えやがった。何て すばらしい贈り物だ。俺は永遠に奴らを憎む。あれほど ひどいことがあると思うか? シド・ヴィシャス、 哀れな愚か者…」──ジョニー・ロットン
パンクは破壊された。ピストルズは失われた。『NO FUTURE:A SEX PISTOLS FILM』は、真にパンクであった者たち、ロックンロールを愛した者たち=ピストルズへのレクイエムなのだ。
無名時代からピストルズを撮り続けたジュリアン・テンプル監督が描き出す、真にロックンロールを愛した者たち=ピストルズへのレクイエムともいうべき傑作ドキュメンタリーだ
監督は、ピストルズにとって2回目のギグで彼らに出会ったジュリアン・テンプル。映画学校のカメラを持ち出し、無名時代のピストルズを2年間記録し続けたフィルムを編集して完成したのが『セックス・ピストルズ/ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル』(79)である。その後、多くのミュージシャンのPVを監督する一方で、デヴィッド・ボウイの出演による50年代ロンドンの若者をミュージカル風に描いた『ビギナーズ』(86)や映画監督ジャン・ヴィゴの生涯を描いた『ヴィゴ』(98)、ジョー・ストラマーの音楽ドキュメンタリー『LONDON CALLING/ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー』(07)ほかを監督。『NO FUTURE:A SEX PISTOLS FILM』は、『ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル』から21年を経て、膨大な映像に加え、現在の彼らの姿を撮影し、真実のピストルズの姿を映し出そうとした傑作ドキュメンタリーなのである。
◆映画『NO FUTURE:A SEX PISTOLS FILM』フォトアルバム
映画『NO FUTURE:A SEX PISTOLS FILM』
監督:ジュリアン・テンプル
製作:アニタ・キャマラタ、アマンダ・テンプル
出演:ジョニー・ロットン、シド・ヴィシャス、グレン・マットロック、スティーヴ・ジョーンズ、ポール・クック、マルコム・マクラーレン ほか
配給:トランスフォーマー+スローラーナー
(ドキュメンタリー作品/2000年/イギリス/カラー/35mm/105分)
(C)Sex Pistols Residuals MCMXCIX Distributed under licence from 4V through Tuttle-Mori Agency Inc
■監督プロフィール
ジュリアン・テンプル Julien Temple
1953年、イギリス・ロンドン生まれ。ロンドンの国立映画テレビ学校在学中から、まだ無名時代のセックス・ピストルズを撮影。それらのフィルムとマルコム・マクラーレンへのインタビュー、アニメーション等の映像を編集し、79年、『セックス・ピストルズ / ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル』を発表。この作品の成功後、ミュージックビデオ監督の草分けとして、ローリング・ストーンズ、デヴィッド・ボウイ、ニール・ヤング、ジャネット・ジャクソンなどのPVを手がける。?デヴィッド・ボウイの出演による50年代ロンドンの若者をミュージカル風に描いた『ビギナーズ』(86)や映画監督ジャン・ヴィゴの生涯を描いた『ヴィゴ』(98)などの劇映画を経て、2000年、再び真実のピストルズの姿に迫るドキュメンタリー映画『NO FUTURE:A SEX PISTOLS FILM』を監督する。06年には、02年に心臓発作で急逝したザ・クラッシュのジョー・ストラマーの音楽ドキュメンタリー『LONDON CALLING/ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー』(07)を監督する。
◎主な監督作品
1979 セックス・ピストルズ / ザ・グレイト・ロックンロール・スウィンドル
1986 ビギナーズ
1987 ミック・ジャガーのおかしな逃避行(未)
1987 アリア「リゴレット」
1988 ボクの彼女は地球人 / BRAND NEW GIRL
1995 ハード・ブレット / 仁義なき銃弾
1997 ザ・ローリング・ストーンズ / アット・ザ・マックス
1998 ヴィゴ
2000 NO FUTURE:A SEX PISTOLS FILM
2006 GLASTONBURY グラストンベリー
2006 LONDON CALLING/ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマー
◆<パンクロックの封印を解く>スペシャルページ
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