詩月カオリ、「Chasse(シャッセ)」インタビュー

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――「シャッセ」というタイトルも、軽やかな曲調とピッタリですよね。すべり足のステップを指したバレエ用語ですから。

詩月:あとは“ペアで踊るステップ”っていう意味もあるみたいなんで、これはナギちゃんとハヤテくんで踊るステップだなぁと。“君と踊るダンス”って歌詞もあるし、歌ってるときはナギちゃんの気持ちになって歌ってます。AメロBメロは、ちょっぴり切なさなども感じながら…。

――ところで、ナギちゃんの性格って自分に近いと思います?

詩月:強がりなところは“わかる!”って思いますね。でも、これって女の子なら結構みんなに当てはまるんじゃないかなぁって思うんですよ。

――うん。ナギちゃんって、女の子が持ってる好きな人に対する気持ちや態度をわかりやすく凝縮した存在のような気がする。

詩月:そうですね。誰でもこういうところはあると思うから、女の子が聴いたら共感できるんじゃないかな。あとは私、中学生の頃まで夜が怖くて、母親と一緒に寝てたんですよ。しょっちゅう金縛りにもあってたのでホントに怖くて…。ナギちゃんも一人じゃ寝れないから、そこは同じだなと思います(笑)。

――なるほど(笑)。2枚目のシングルを制作してみて、シンガーとして心新たにしたことはありますか?

詩月:やっぱり、こういうステキな詞が書けるようになりたいって、ホントに思いましたね。読んだだけで状況やキャラクターがイメージできる詞を私も書けるようになりたい。そのためにボキャブラリーを増やそうと、最近はいっぱいマンガを読んでるんですよ。

――小説じゃなく?

詩月:小説よりマンガのほうが読みやすいんで(笑)。最近読んだ「シュガシュガルーン」っていう安野モヨコさんのマンガからは、いろいろ学ぶことがありましたね。言葉を増やすだけでなく、人の心の動きとかも歌詞を書く上では大事だなぁと思うんで、そういう点ではマンガもすごく刺激になりますね。

――どんなエンターテイメントも、結局書くべきは人の心ですからね。ちなみに自分の中でゼロからイメージを作り上げるのと、今回のように既存の作品やキャラクターのイメージを書くのとでは、どちらが難しいと思います?

詩月:より難しいのはキャラクターを表現するほうかなぁ。1stシングル「Shining stars bless☆」の歌詞は、KOTOKOさんにお手伝いしていただきながら書いたんですけど、アニメ『ななついろ★ドロップス』の主題歌だったので、その話の内容や登場人物を把握して表現する…しかも他人にイメージさせるように書くのは、やっぱり難しかったですね。もちろん、オリジナルはオリジナルで難しいなぁとは思いますけど……。でも、どちらもそれぞれに書く面白さはあると思います。そうやって作った曲を、いつかギターで弾き語りしてみたいですね! 1stのカップリングだった「I'm home」は全部弾けるし、「Chasse」も転調前までは弾けるんですよ。ただ、転調してからが難しい(笑)。自分で曲を作って、詞を書いて、弾き語りをするのは、やっぱりアーティストとしての目標ですからね。

――そのためには色々なものから刺激を取り込んで、感性を磨く必要がありますよね。

詩月:だから、自分で毎月テーマを決めて過ごしてるんですよ。例えば9月は、いろんなものを見たり聴いたりして感動する月にしよう。10月は自分に投資をしよう……とか。“今月はコレにする!”とか友達とも言い合ったりするんですけど、面白いですよ。皆さんも、ぜひ、やってみてください!

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