I've、熱気が会場中を濡らした白熱の武道館公演レポート
北海道は札幌を拠点に活躍するアーティスト/クリエイター集団“I've”による、一日限りの武道館公演<I'VE in BUDOKAN 2009~Departed to the future~>が、1月2日に開催された。I'veとしての武道館公演は2回目で約3年半ぶりとなる。
前回の熱狂を知るファンたち、そして新たに加わったファンたちの興奮で、広い武道館内は驚くほどの熱気だ。オーディエンスの期待が頂点に達した頃を見計らって、一気に客電気が落とされる。するとそれに呼応するように、会場は一瞬にしてサイリュウムの海に!美しく揺れる光に見とれていたのも束の間、気付けば神秘的なSEが、徐々に会場を満たしていく…。
◆I've in 日本武道館フォトアルバム
次第にステージに投げ込まれる歓声も大きくなると、一人目の歌姫が登場。ノースリーブの黒いドレスに身を包んだ、川田まみである。バンド・サウンドの重厚なグルーヴがド頭から唸りを上げるシングル「PSI-missing」でライブはスタート。両足を踏み鳴らしながらそのグルーヴに乗り、伸びやかなビブラートを響かせる。間髪入れずに傾れ込んだ「radiance」を歌い終えると、「あけましておめでとう!」と彼女からオーディエンスへ新年の挨拶。そして川田の記念すべきI'veデビュー曲「風と君を抱いて」へ。
最新コンピ『The Front Line Covers』から「RISE」、そしてヒット・シングル「JOINT」とラウドなサウンドがブチかまされると、彼女を代表する名曲「緋色の空」へと続き、ラストは爆走パンク・ナンバー「GET MY WAY!」へ。淀みない歌声を最後まで響かせ、ステージを後にした。
続いて登場したのは、“えい子先生”の愛称でお馴染み、島みやえい子。呪術的なムードが漂う幻想的なサウンドを纏いながら、ファンタジックでゴシカルなサウンドが印象的な「ULYSSES」を歌い上げる。エメラルド・グリーンのドレスを美しく揺らしながら「DROWNING -The Front Line Covers ver.-」、そして人気曲「To lose in amber」では、まるで包み込まれるような癒しの歌声を聴かせた。するとここで、川田まみが再びステージ上に現れる。島みやの元教え子である川田と結成したユニット“healing leaf”として、初のパフォーマンスを披露した。
そして島みやの紹介と共に、2008年デビューした新人シンガーIKUが登場。彼女もまた、島みやが北海道で見出した才能である。島みやの作りだした世界観から打って変わって、オーガニックでナチュラルで魅力が前面に打ち出された愛らしいムードに。「Rimless ~フチナシノセカイ~」、「木の芽風」の2曲を披露しステージを後にした。
再びステージに現れた島みやは、ダークで重々しいサウンドが特徴的な「WHEEL OF FORTUNE (運命の輪)」で絶唱ともいうべき鬼気迫る声を聴かせる。そしてスキップするようなビートが印象深い「銀河の子」と、カラーの違う代表曲を畳みかけた。風格漂う見事な歌声に、オーディエンスは終始圧倒されっぱなしだ。
そして再び、ガラッと雰囲気が入れ替わる。今度はキュートでスイートなサウンドが会場を満たし始めると、ピンクのお姫様ドレスを纏った詩月カオリが「Shining stars bless」で登場。I've soundの幅広さを象徴するようにピンクのライトが会場を染め上げる「Chasse」、「Senecio」とガーリィーなメロディを立て続けに歌い上げたかと思うと、ソロ・デビュー曲「SWAY」のようにシリアスな情景も描いて見せる多彩さも。ゲスト・キーボーディストとして、詩月カオリ楽曲にはなくてはならない存在、井内舞子が登場し会場を沸かせた。詩月がはじめて作詞を手掛けた「Change of Heart」のあとは、お約束のコール&レスポンスがキャッチーな「Do you know the masic ?」でステージ上を駆け回る。元気漲るパフォーマンスを見せてくれた。
次に登場したのは、千変万化するI've soundを体現するような存在として、時に代名詞のように語られる歌姫・KOTOKOだ。ヒット・シングル「リアル鬼ごっこ」の引き摺るように重々しいリズムと、ヘヴィなギターリフが織りなすグルーヴに合わせて、髪を振り乱すように激しくステップを踏む。一曲の中でいくつも表情を変えていく彼女の歌声はいつ聴いても見事である。続いて披露されたのは、KOTOKOのメジャー・デビューを飾った記念すべき曲であり、当時よりもアレンジが進化し、驚くべきヘヴィサウンドへと生まれ変わった「羽」を、振り絞るように歌い上げる。
彼女から会場に投げられた「戻ってきたよ武道館!会いたかったよ!」のMCで、会場は燃えるような歓声に包まれた。そしてファンとの出会いを生んだデビュー曲「close to me...」、「季節の雫 -The Front Line Covers ver.-」と続けたところで、スペシャルゲストが登場する。なんと、元メガデスのギタリスト、マーティー・フリードマンだ。KOTOKOにとっても、ファンにとっても念願だった彼との共演。曲はもちろん、マーティー作曲の名曲「きれいな旋律」である。澄み切ったKOTOKOの歌声と、息を飲むギタープレイを惜しげもなく披露したマーティーとのコラボレーション。まさに至福である。マーティーがステージを後にすると、出会いの素晴らしさを歌にした「U make 愛 dream」、そして大ヒット曲「Re-sublimity」を怒涛のように畳みかける。ラストは爽快なロック・ナンバー「ハヤテのごとく!」で、会場を情熱的に纏め上げていった。
そして、I've唯一の男性ボーカルであり、主要クリエイターの一人としても活躍するC.G mixが登場。今回はキーボードを持たず、マイクひとつを握りしめている。「under the darkness」、「version up」、「ミオクルカラ」など、王道のロッキン・トランス・ナンバーでオーディエンスを揺らし続けた。
ここで、「I'veのもうひとつの顔」とも言うべき“キュンキュン”な電波ソングタイムに突入。KOTOKOの「武道館でもキュンキュンしちゃう?」というMCが響き渡り、再び登場したのはKOTOKOと詩月カオリ。アルバムのタイトルから通称“SHORT CIRCUIT”と呼ばれる2人による、キュートでメロウなポップンワールド全開! この日一番の歓声が上がっていた。
歌姫のソロラストを飾ったのは、I've最古参のシンガーMELLだ。スクリーンに“東京暴動”など刺激的な文字が浮かび上がると、武道館全体から次々と盛大な歓声が上がる。そして、まるで貴婦人の如き豪奢なドレスに身を包み、白扇を優雅に振りながら登場したMELL。「KILL」、「SCOPE」とハードコアなインダストリアル・メタル・ナンバーの爆音に身を躍らせ絶唱。サポート・メンバーにはソフトバレエの森岡賢の姿もあり、退廃的でビザールな世界観を生み出していた。
初期の名曲「さよならを教えて ~comment te dire adieu~」を披露した後、ここでも驚きのスペシャルゲストが登場する。フランスが誇るユニット、ディープ・フォレストのエリック・ムーケ。MELLが最も尊敬するアーティストである。MELLは、緊張に震えながら英語でのMCを披露し、エリックがリミックスしたMELLの楽曲「repeat -Deep Forest Remix-」を一緒にパフォーマンス、会場を神秘的なムードで包み込んだ。
新曲として紹介されたハードコア・メタル・ナンバー「Bizarrerie Cage」を歌い上げた後は、ファン待望の代表曲「Red fraction」へ。ショットガンを撃ちまくるような爆音に、心地よく身を委ねるオーディエンス。ラストはMELLのI'veデビュー曲「美しく生きたい」で、祝祭感溢れるムードを作り上げていた。問答無用の説得力である。
ここで、本公演最大のサプライズ・ゲスト、あのブルーマン・グループが突然ステージに登場。I'veクリエイター高瀬一矢がファンということで実現したコラボレーションである。そしてなんと、高瀬は胃カメラで自分の内臓を曝すことに! さらに、I've歌姫もステージに上がると、全員参加で楽曲を披露。“これぞエンターテインメントの真髄”と叫ばずにはいられない、最高潮の盛り上がりを迎え、本公演のラスト・ナンバーへ。やはり最後は、5人の歌姫によるユニット“Love Planet Five”による「See You ~小さな永遠~」で、オーディエンスと一緒に合唱。その一体感に、武道館は深い感動に包まれていった。
ここでライブは終わりかと思いきや、I'veからファンへ向けて緊急告知が。「I've10周年の記念スペシャルCD BOX発売!」の報せに歓喜の声が上がるなか、さらに大きなプロジェクトが発表される。なんと、I've歌姫をテーマにした映画の製作が発表されたのだ。
徹頭徹尾ファンを驚かし、喜ばせ続けたライブも、間もなく本当の終焉を迎える。アンコールは、Love Planet Fiveによる「天壌を翔る者たち」、そしてラストに相応しくI'veファン感涙のナンバー「Fair Heaven」を披露し、感動の涙に包まれた中ライブは終了。とても充実した、しかしあっという間に感じられたライブだった。
ファンと歩んだ10年を総括し、ライブのタイトルの通り、未来へと飛び立つための重要なステップを踏み出したI've。その第一歩となった記念すべき2度目の武道館公演は、大成功のうちに幕を下ろした。
<I'VE in Budokan 2009 ~Departed to the future~>
2009年1月2日 日本武道館
1.PSI-missing/川田まみ
2.radiance/川田まみ
3.風と君を抱いて/川田まみ
4.RIDE/川田まみ
5.JOINT/川田まみ
6.緋色の空/川田まみ
7.Get my way!/川田まみ
8.ULYSSES/島みやえい子
9.DROWNING/島みやえい子
10.To lose in amber/島みやえい子
11.雨に歌う譚詩曲/Healing Leaf
12.秋風に君を想ふ/Healing Leaf
13.Rimless ~フチナシノセカイ~/IKU
14.木の芽風/IKU
15.WHEEL OF FORTUNE (運命の輪)/島みやえい子
16.銀河の子/島みやえい子
17.Shining stars bless☆/詩月カオリ
18.Chasse/詩月カオリ
19.Senecio/詩月カオリ
20.SWAY/詩月カオリ
21.Change of heart/詩月カオリ
22.Do you know the magic?/詩月カオリ
23.リアル鬼ごっこ/KOTOKO
24.羽/KOTOKO
25.Close to me…/KOTOKO
26.季節の雫 -The Front Line Covers ver.-/KOTOKO
27.きれいな旋律/KOTOKO with マーティ・フリードマン
28.U make 愛 dream/KOTOKO
29.Re-sublimity/KOTOKO
30.ハヤテのごとく!/KOTOKO
31.under the darkness/C.G mix
32.version up/C.G mix
33.ミオクルカラ/C.G mix
34.True eyes/C.G mix
35.DETECT/C.G mix
36.Welcome to HEAVEN!/C.G mix
37.Crash Course ~恋の特別レッスン~/SHORT CIRCUIT(KOTOKO to 詩月カオリ)
38.恋愛CHU!/SHORT CIRCUIT(KOTOKO to 詩月カオリ)
39.SAVE YOUR HEART -Album Mix-/SHORT CIRCUIT(KOTOKO to 詩月カオリ)
40.Double Harmonize Shock!!/SHORT CIRCUIT(KOTOKO to 詩月カオリ)
41.KILL/MELL
42.SCOPE/MELL
43.さよならを教えて ~comment te dire adieu~/MELL
44.repeat -Deep Forest Remix-/MELL with エリック・ムーケ
45.Bizarrerie Cage/MELL
46.Red fraction/MELL
47.美しく生きたい/MELL
48~50.BLUEMAN GROUP
51.See You ~小さな永遠~/Love Planet Five
52.天壌を翔る者たち/Love Planet Five
53.Fair Heaven/Love Planet Five
前回の熱狂を知るファンたち、そして新たに加わったファンたちの興奮で、広い武道館内は驚くほどの熱気だ。オーディエンスの期待が頂点に達した頃を見計らって、一気に客電気が落とされる。するとそれに呼応するように、会場は一瞬にしてサイリュウムの海に!美しく揺れる光に見とれていたのも束の間、気付けば神秘的なSEが、徐々に会場を満たしていく…。
◆I've in 日本武道館フォトアルバム
次第にステージに投げ込まれる歓声も大きくなると、一人目の歌姫が登場。ノースリーブの黒いドレスに身を包んだ、川田まみである。バンド・サウンドの重厚なグルーヴがド頭から唸りを上げるシングル「PSI-missing」でライブはスタート。両足を踏み鳴らしながらそのグルーヴに乗り、伸びやかなビブラートを響かせる。間髪入れずに傾れ込んだ「radiance」を歌い終えると、「あけましておめでとう!」と彼女からオーディエンスへ新年の挨拶。そして川田の記念すべきI'veデビュー曲「風と君を抱いて」へ。
最新コンピ『The Front Line Covers』から「RISE」、そしてヒット・シングル「JOINT」とラウドなサウンドがブチかまされると、彼女を代表する名曲「緋色の空」へと続き、ラストは爆走パンク・ナンバー「GET MY WAY!」へ。淀みない歌声を最後まで響かせ、ステージを後にした。
続いて登場したのは、“えい子先生”の愛称でお馴染み、島みやえい子。呪術的なムードが漂う幻想的なサウンドを纏いながら、ファンタジックでゴシカルなサウンドが印象的な「ULYSSES」を歌い上げる。エメラルド・グリーンのドレスを美しく揺らしながら「DROWNING -The Front Line Covers ver.-」、そして人気曲「To lose in amber」では、まるで包み込まれるような癒しの歌声を聴かせた。するとここで、川田まみが再びステージ上に現れる。島みやの元教え子である川田と結成したユニット“healing leaf”として、初のパフォーマンスを披露した。
そして島みやの紹介と共に、2008年デビューした新人シンガーIKUが登場。彼女もまた、島みやが北海道で見出した才能である。島みやの作りだした世界観から打って変わって、オーガニックでナチュラルで魅力が前面に打ち出された愛らしいムードに。「Rimless ~フチナシノセカイ~」、「木の芽風」の2曲を披露しステージを後にした。
再びステージに現れた島みやは、ダークで重々しいサウンドが特徴的な「WHEEL OF FORTUNE (運命の輪)」で絶唱ともいうべき鬼気迫る声を聴かせる。そしてスキップするようなビートが印象深い「銀河の子」と、カラーの違う代表曲を畳みかけた。風格漂う見事な歌声に、オーディエンスは終始圧倒されっぱなしだ。
そして再び、ガラッと雰囲気が入れ替わる。今度はキュートでスイートなサウンドが会場を満たし始めると、ピンクのお姫様ドレスを纏った詩月カオリが「Shining stars bless」で登場。I've soundの幅広さを象徴するようにピンクのライトが会場を染め上げる「Chasse」、「Senecio」とガーリィーなメロディを立て続けに歌い上げたかと思うと、ソロ・デビュー曲「SWAY」のようにシリアスな情景も描いて見せる多彩さも。ゲスト・キーボーディストとして、詩月カオリ楽曲にはなくてはならない存在、井内舞子が登場し会場を沸かせた。詩月がはじめて作詞を手掛けた「Change of Heart」のあとは、お約束のコール&レスポンスがキャッチーな「Do you know the masic ?」でステージ上を駆け回る。元気漲るパフォーマンスを見せてくれた。
次に登場したのは、千変万化するI've soundを体現するような存在として、時に代名詞のように語られる歌姫・KOTOKOだ。ヒット・シングル「リアル鬼ごっこ」の引き摺るように重々しいリズムと、ヘヴィなギターリフが織りなすグルーヴに合わせて、髪を振り乱すように激しくステップを踏む。一曲の中でいくつも表情を変えていく彼女の歌声はいつ聴いても見事である。続いて披露されたのは、KOTOKOのメジャー・デビューを飾った記念すべき曲であり、当時よりもアレンジが進化し、驚くべきヘヴィサウンドへと生まれ変わった「羽」を、振り絞るように歌い上げる。
彼女から会場に投げられた「戻ってきたよ武道館!会いたかったよ!」のMCで、会場は燃えるような歓声に包まれた。そしてファンとの出会いを生んだデビュー曲「close to me...」、「季節の雫 -The Front Line Covers ver.-」と続けたところで、スペシャルゲストが登場する。なんと、元メガデスのギタリスト、マーティー・フリードマンだ。KOTOKOにとっても、ファンにとっても念願だった彼との共演。曲はもちろん、マーティー作曲の名曲「きれいな旋律」である。澄み切ったKOTOKOの歌声と、息を飲むギタープレイを惜しげもなく披露したマーティーとのコラボレーション。まさに至福である。マーティーがステージを後にすると、出会いの素晴らしさを歌にした「U make 愛 dream」、そして大ヒット曲「Re-sublimity」を怒涛のように畳みかける。ラストは爽快なロック・ナンバー「ハヤテのごとく!」で、会場を情熱的に纏め上げていった。
そして、I've唯一の男性ボーカルであり、主要クリエイターの一人としても活躍するC.G mixが登場。今回はキーボードを持たず、マイクひとつを握りしめている。「under the darkness」、「version up」、「ミオクルカラ」など、王道のロッキン・トランス・ナンバーでオーディエンスを揺らし続けた。
ここで、「I'veのもうひとつの顔」とも言うべき“キュンキュン”な電波ソングタイムに突入。KOTOKOの「武道館でもキュンキュンしちゃう?」というMCが響き渡り、再び登場したのはKOTOKOと詩月カオリ。アルバムのタイトルから通称“SHORT CIRCUIT”と呼ばれる2人による、キュートでメロウなポップンワールド全開! この日一番の歓声が上がっていた。
歌姫のソロラストを飾ったのは、I've最古参のシンガーMELLだ。スクリーンに“東京暴動”など刺激的な文字が浮かび上がると、武道館全体から次々と盛大な歓声が上がる。そして、まるで貴婦人の如き豪奢なドレスに身を包み、白扇を優雅に振りながら登場したMELL。「KILL」、「SCOPE」とハードコアなインダストリアル・メタル・ナンバーの爆音に身を躍らせ絶唱。サポート・メンバーにはソフトバレエの森岡賢の姿もあり、退廃的でビザールな世界観を生み出していた。
初期の名曲「さよならを教えて ~comment te dire adieu~」を披露した後、ここでも驚きのスペシャルゲストが登場する。フランスが誇るユニット、ディープ・フォレストのエリック・ムーケ。MELLが最も尊敬するアーティストである。MELLは、緊張に震えながら英語でのMCを披露し、エリックがリミックスしたMELLの楽曲「repeat -Deep Forest Remix-」を一緒にパフォーマンス、会場を神秘的なムードで包み込んだ。
新曲として紹介されたハードコア・メタル・ナンバー「Bizarrerie Cage」を歌い上げた後は、ファン待望の代表曲「Red fraction」へ。ショットガンを撃ちまくるような爆音に、心地よく身を委ねるオーディエンス。ラストはMELLのI'veデビュー曲「美しく生きたい」で、祝祭感溢れるムードを作り上げていた。問答無用の説得力である。
ここで、本公演最大のサプライズ・ゲスト、あのブルーマン・グループが突然ステージに登場。I'veクリエイター高瀬一矢がファンということで実現したコラボレーションである。そしてなんと、高瀬は胃カメラで自分の内臓を曝すことに! さらに、I've歌姫もステージに上がると、全員参加で楽曲を披露。“これぞエンターテインメントの真髄”と叫ばずにはいられない、最高潮の盛り上がりを迎え、本公演のラスト・ナンバーへ。やはり最後は、5人の歌姫によるユニット“Love Planet Five”による「See You ~小さな永遠~」で、オーディエンスと一緒に合唱。その一体感に、武道館は深い感動に包まれていった。
ここでライブは終わりかと思いきや、I'veからファンへ向けて緊急告知が。「I've10周年の記念スペシャルCD BOX発売!」の報せに歓喜の声が上がるなか、さらに大きなプロジェクトが発表される。なんと、I've歌姫をテーマにした映画の製作が発表されたのだ。
徹頭徹尾ファンを驚かし、喜ばせ続けたライブも、間もなく本当の終焉を迎える。アンコールは、Love Planet Fiveによる「天壌を翔る者たち」、そしてラストに相応しくI'veファン感涙のナンバー「Fair Heaven」を披露し、感動の涙に包まれた中ライブは終了。とても充実した、しかしあっという間に感じられたライブだった。
ファンと歩んだ10年を総括し、ライブのタイトルの通り、未来へと飛び立つための重要なステップを踏み出したI've。その第一歩となった記念すべき2度目の武道館公演は、大成功のうちに幕を下ろした。
<I'VE in Budokan 2009 ~Departed to the future~>
2009年1月2日 日本武道館
1.PSI-missing/川田まみ
2.radiance/川田まみ
3.風と君を抱いて/川田まみ
4.RIDE/川田まみ
5.JOINT/川田まみ
6.緋色の空/川田まみ
7.Get my way!/川田まみ
8.ULYSSES/島みやえい子
9.DROWNING/島みやえい子
10.To lose in amber/島みやえい子
11.雨に歌う譚詩曲/Healing Leaf
12.秋風に君を想ふ/Healing Leaf
13.Rimless ~フチナシノセカイ~/IKU
14.木の芽風/IKU
15.WHEEL OF FORTUNE (運命の輪)/島みやえい子
16.銀河の子/島みやえい子
17.Shining stars bless☆/詩月カオリ
18.Chasse/詩月カオリ
19.Senecio/詩月カオリ
20.SWAY/詩月カオリ
21.Change of heart/詩月カオリ
22.Do you know the magic?/詩月カオリ
23.リアル鬼ごっこ/KOTOKO
24.羽/KOTOKO
25.Close to me…/KOTOKO
26.季節の雫 -The Front Line Covers ver.-/KOTOKO
27.きれいな旋律/KOTOKO with マーティ・フリードマン
28.U make 愛 dream/KOTOKO
29.Re-sublimity/KOTOKO
30.ハヤテのごとく!/KOTOKO
31.under the darkness/C.G mix
32.version up/C.G mix
33.ミオクルカラ/C.G mix
34.True eyes/C.G mix
35.DETECT/C.G mix
36.Welcome to HEAVEN!/C.G mix
37.Crash Course ~恋の特別レッスン~/SHORT CIRCUIT(KOTOKO to 詩月カオリ)
38.恋愛CHU!/SHORT CIRCUIT(KOTOKO to 詩月カオリ)
39.SAVE YOUR HEART -Album Mix-/SHORT CIRCUIT(KOTOKO to 詩月カオリ)
40.Double Harmonize Shock!!/SHORT CIRCUIT(KOTOKO to 詩月カオリ)
41.KILL/MELL
42.SCOPE/MELL
43.さよならを教えて ~comment te dire adieu~/MELL
44.repeat -Deep Forest Remix-/MELL with エリック・ムーケ
45.Bizarrerie Cage/MELL
46.Red fraction/MELL
47.美しく生きたい/MELL
48~50.BLUEMAN GROUP
51.See You ~小さな永遠~/Love Planet Five
52.天壌を翔る者たち/Love Planet Five
53.Fair Heaven/Love Planet Five
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