欧州孤高のメタルバンド、ブラインド・ガーディアンに直撃インタビュー
壮大なスケールの楽曲で欧州孤高のヘヴィ・メタル・バンドと呼ばれるブラインド・ガーディアンが約4年半ぶりの新作『ア・トゥイスト・イン・ザ・ミス』をリリースした。昨年、この新作制作を前にトーメン・スタッシュ(Dr)が脱退したが、新メンバー、フレデリック・イームクを迎え、その若さ溢れるドラミングがバンドに新風を吹き込み、いぜんよりも数段パワーアップした演奏とスケールの大きな世界観に基づく音を楽しませてくれている。
アルバム・タイトル『ア・トゥイスト・イン・ザ・ミス』とは、“神話のねじれ”を意味する。ファンタジー的要素をふんだんに含み、これまで以上に強力で厚いコーラスワーク、流れるようなツインリード、そして叙情的なメロディラインは彼らの面目躍如。ファンにはたまらない内容に仕上がっている。
その中心的存在であるハンズィ・キアシュ(Vo)とアンドレ・オルブリッチ(G)にインタビューを試みた。今作がどれほどの力作であるか、彼らの言葉で読み取ってほしい。
──アルバムのコンセプトについて教えてください。
ハンズィ:このアルバムは、サウンド、歌詞、ジャケット、タイトルすべてに関連性がある。テーマは“実際のことは見かけとは違う”ということ。つまり、僕ららしいスタイルで始まったかと思うと、それを裏切るかのように別の方向に行ってしまう。歌詞の面では、インスピレーションの源が、現実の世界なのか幻想のものなのか錯綜している。それがタイトル『A TWIST IN THE MYTH=神話のねじれ』に集約しているんだ。
──資料によると「Fly」を西、「Skaids And Shadows」を東、「This Will Never Ens」を南、「The Edge」を北という方角に例えていますが、この意味は?
ハンズィ:アルバム収録曲の方向性が多岐に渡っているということを言いたかったから、そういう表現になったんだよ。ちょっと変な表現かなと思ったんだけど、単に左右や上下じゃないと言いたかったんだ。これまでブラインド・ガーディアンが作ってきたアルバムの中でもっとも幅が広いと言えるんじゃないかな。
アンドレ・オルブリッチ(以下、アンドレ):ハンズィはクリエイティヴなヤツだから、独自の言い方になるんだよね。でも、僕だったら色とかで表わすね。カラフルな色合いを持った作品群でできているということだからね。それぞれの曲のムードが違うのは、書いた時期にもよるかもしれない。その時に表現したかったもので、作品の雰囲気が変わってくるからね。とにかく、今回のアルバムは、いろいろなパターンの曲があって、非常に楽しめる作りになったと思うよ。
──「Fly」とそのダークヴァージョン「Dead Sound of misery」ができた経緯を教えてください。でき上がってみての感想は?
ハンズィ:僕らのレコーディング方法っていうのは、曲の断片をバラバラに録って、あとでそれらを組み立てていくんだ。それで、アンドレが作ったパーツにヴォーカルをかぶせたんだけど、それはすでに録り終わってるものだったんだ。でも、そのバージョンが良くてね。本当はどちらかを選ぼうと思ってたんだけど、後からできた「Dead Sound of misery」がことのほか良くて、それなら両方入れちゃえってことになったんだ。
──ヴォーカル面、演奏面で意識的に前作までと変えたところなどがあれば。
ハンズィ:前作『ナイト・アット・ジ・オペラ』は、歌と楽器の演奏が均等だった。今回は、リスナーがいちばん喜ぶことと考えて、ヴォーカルが目立つようにしてある。それが大きく違うところかな。それと、コーラスワークにも違いをつけてある。歌い方としては、前回はスクリーミングで強弱を付けたけど、今回はもっとエモーショナルな部分で表現の仕方を変えた。
アンドレ:演奏面では、前作『ナイト・アット・ジ・オペラ』の中の「アンド・ゼン・ゼア・ワズ・サイレンス」でエピック志向の曲というのはピークに達した。あの路線ではもう限界なので、今回は従来の路線に新しいものを付け加えるということを心がけたよ。例えば「アナザー・ストレンジャー・ミー」では、ロックぽくストレートなギターにして、以前のようなプログレッシヴさは抑えてある。またサウンド的にも、従来の要素にモダンさを加えることも重要な要素になっていて、実際に弾いたギターにシーケンサの演奏を加えたりして、ブルータルな雰囲気を作っている。
──最後にBARKS読者にメッセージを。
ハンズィ:こうして日本に来られてとってもうれしいよ。来年の1月か2月にはライヴをやって、日本のみんなと楽しみたいと思っているよ。いつもサポートをありがとう。
アンドレ:ニューアルバムをぜひ聴いてね。
●オフィシャルサイト
http://www.jvcmusic.co.jp/blindguardian/
アルバム・タイトル『ア・トゥイスト・イン・ザ・ミス』とは、“神話のねじれ”を意味する。ファンタジー的要素をふんだんに含み、これまで以上に強力で厚いコーラスワーク、流れるようなツインリード、そして叙情的なメロディラインは彼らの面目躍如。ファンにはたまらない内容に仕上がっている。
その中心的存在であるハンズィ・キアシュ(Vo)とアンドレ・オルブリッチ(G)にインタビューを試みた。今作がどれほどの力作であるか、彼らの言葉で読み取ってほしい。
──アルバムのコンセプトについて教えてください。
ハンズィ:このアルバムは、サウンド、歌詞、ジャケット、タイトルすべてに関連性がある。テーマは“実際のことは見かけとは違う”ということ。つまり、僕ららしいスタイルで始まったかと思うと、それを裏切るかのように別の方向に行ってしまう。歌詞の面では、インスピレーションの源が、現実の世界なのか幻想のものなのか錯綜している。それがタイトル『A TWIST IN THE MYTH=神話のねじれ』に集約しているんだ。
──資料によると「Fly」を西、「Skaids And Shadows」を東、「This Will Never Ens」を南、「The Edge」を北という方角に例えていますが、この意味は?
ハンズィ:アルバム収録曲の方向性が多岐に渡っているということを言いたかったから、そういう表現になったんだよ。ちょっと変な表現かなと思ったんだけど、単に左右や上下じゃないと言いたかったんだ。これまでブラインド・ガーディアンが作ってきたアルバムの中でもっとも幅が広いと言えるんじゃないかな。
アンドレ・オルブリッチ(以下、アンドレ):ハンズィはクリエイティヴなヤツだから、独自の言い方になるんだよね。でも、僕だったら色とかで表わすね。カラフルな色合いを持った作品群でできているということだからね。それぞれの曲のムードが違うのは、書いた時期にもよるかもしれない。その時に表現したかったもので、作品の雰囲気が変わってくるからね。とにかく、今回のアルバムは、いろいろなパターンの曲があって、非常に楽しめる作りになったと思うよ。
──「Fly」とそのダークヴァージョン「Dead Sound of misery」ができた経緯を教えてください。でき上がってみての感想は?
ハンズィ:僕らのレコーディング方法っていうのは、曲の断片をバラバラに録って、あとでそれらを組み立てていくんだ。それで、アンドレが作ったパーツにヴォーカルをかぶせたんだけど、それはすでに録り終わってるものだったんだ。でも、そのバージョンが良くてね。本当はどちらかを選ぼうと思ってたんだけど、後からできた「Dead Sound of misery」がことのほか良くて、それなら両方入れちゃえってことになったんだ。
──ヴォーカル面、演奏面で意識的に前作までと変えたところなどがあれば。
ハンズィ:前作『ナイト・アット・ジ・オペラ』は、歌と楽器の演奏が均等だった。今回は、リスナーがいちばん喜ぶことと考えて、ヴォーカルが目立つようにしてある。それが大きく違うところかな。それと、コーラスワークにも違いをつけてある。歌い方としては、前回はスクリーミングで強弱を付けたけど、今回はもっとエモーショナルな部分で表現の仕方を変えた。
アンドレ:演奏面では、前作『ナイト・アット・ジ・オペラ』の中の「アンド・ゼン・ゼア・ワズ・サイレンス」でエピック志向の曲というのはピークに達した。あの路線ではもう限界なので、今回は従来の路線に新しいものを付け加えるということを心がけたよ。例えば「アナザー・ストレンジャー・ミー」では、ロックぽくストレートなギターにして、以前のようなプログレッシヴさは抑えてある。またサウンド的にも、従来の要素にモダンさを加えることも重要な要素になっていて、実際に弾いたギターにシーケンサの演奏を加えたりして、ブルータルな雰囲気を作っている。
──最後にBARKS読者にメッセージを。
ハンズィ:こうして日本に来られてとってもうれしいよ。来年の1月か2月にはライヴをやって、日本のみんなと楽しみたいと思っているよ。いつもサポートをありがとう。
アンドレ:ニューアルバムをぜひ聴いてね。
●オフィシャルサイト
http://www.jvcmusic.co.jp/blindguardian/