アングラ、強力無比な待望のニュー・アルバムをリリース
メタルの祭典ラウドパークで観客を興奮の渦に巻き込んだアングラが、11月1日に待望のアルバム『オーロラ・コンサルジェンス』をリリースする。
「このアルバムが基本的に目指しているのは、みんなの苦悩を表現することで聴いてくれている人たちに少しでも光をもたらす、ということだ。─ラファエル・ビッテンコート(序文より)」というこのアルバムは、バンドサウンドがいままで以上に緻密になり、高度なバランスの上に構築された迫真の出来になっている。
ラウドパークのために来日したエドゥとラファエルにインタヴューする機会が持てた。彼らに最新アルバムの内容、そして今後の意気込みについて語ってもらったので読んでほしい。
また、彼らアングラとドイツを代表するメタルバンド、ブラインド・ガーディアンのジョイントツアーも来年に決定した。どんなケミストリーを見せてくれるのか、これも大いに期待したい。
●インタヴュー
──思想的にもサウンド的にも素晴らしくヘヴィなアルバムが生まれた。このアルバムにかけた思いを教えて。
エドゥ・ファラスキ(以下、エドゥ):アングラにはアドベンチャー精神がある。今までとは違う演奏の仕方などを常に試して、これまでのアルバムとは違うものを作ることを心がけている。今回はキーボードを使わずに、ギターのエフェクターの組み合わせで音を作ったりして、とてもモダンな作風になったと思うよ。僕のヴォーカルも低域を強調するような音作りで、今まで以上にアグレッシヴになった。全体的には、よりモダンでヘヴィ、そしてストレートな作品になったね。
ラファエル・ビッテンコート(以下、ラファエル):キーボードやゲストは使わないで、ギター、ベース、ドラムス、そしてヴォーカルという元々持っているもので、“バンド”を主体とした音にしたかったんだ。だからとてもベーシックな音になっていると思う。オーケストラやキーボードでゴテゴテと飾らずに、自分たちだけによる強烈なロック・サウンドを作り出せたと思うよ。
──今回のアルバムは人間のダークな部分が取り上げられている。強調したかったこととは?
ラファエル:インスピレーションの基になったのは、『オーロラ・コンサルジェンス』という書物なんだ。その書物の雰囲気をアルバムに反映させたので、ダークな面が多く出ているんだと思う。人間のダークな部分や精神性を書いたのでシリアスな内容になっている。僕たちは15周年を迎えているので、そういうバンドでしか成しえない成熟度を表現するには良い題材だったと思うよ。シリアスなばかりじゃなく、若い頃に持っていた情熱や思いは変わっていない。そういう2つの要素がうまく噛み合っているはずさ。
──深遠なテーマのアルバムが続いているけど、アルバム制作のヒントはどんなところから得ているの? ヒントを得るために日常的に心がけていることとかがあるのかな?
ラファエル:僕はいろいろなことに好奇心を持っている。科学、心理学、宗教、テクノロジー、宇宙工学などの本をよく読むんだ。そのなかで面白そうな題材に出会うと歌詞に書いてみるんだ。
エドゥ:僕は、恐怖心というものがどこから来るのか、愛情はどこから生まれるのかという人間の感情というものに興味がある。あとは、太陽や海の美しさといった、最近の人が忘れがちなものに価値を見出すのが好きなんだ。歌詞にそういったことを反映させていきたいと思ってる。今回は、鬱、精神分裂、自殺傾向なんかを扱った歌詞が多いんだけど、僕としては、なぜ人間はそうなってしまうのかという原因に興味がある。問題の始まりはどこにあるかを理解するのが、僕の興味の方向かな。命の価値を改めて考えるということが、問題の解決につながるんじゃないかと思うよ。
──今回のアルバムは、ますますアレンジが緻密になって、よりプログレッシヴな印象を受ける。サウンド的に強調すべき部分は?
ラファエル:今回は“バンド”主体のサウンドになっているので、バンドの中がうまくシンクロしているからだと思うよ。このラインアップになってから5年になるし、数多くのライヴもこなしてきた。バンド独自のグルーヴがあるからこそのユニークなアレンジができるようになってきたんだよね。だから余計なことをせずにバンドってものを前面に押し出そうと思ったんだ。僕たちの曲はアコギで書くことが多いんだけど、それを肉付けしていくプロセスもごく自然に流れるようにできた。
──「テンプル・オブ・シャドウズ」から2年の間に、エドゥ、キコ、フェリペはソロアルバムをリリースしたけど、それがANGRAの活動にどういう影響をもたらした?
エドゥ:僕らの場合は、ソロ・アルバムは出しているけど、ソロ・キャリアはないというのかな。いろいろなミュージシャンと組んでやるのが、良い経験になってアングラに還ってくるんだと思うよ。僕のソロに関しては、フィンランドでナイトウィッシュのエンプと、ストラトヴァリウスのラウリとやった。フィンランドに行ったということや、初めてプロデュースをしたということ、キャメロットのケイシーからたくさんの勉強をさせてもらったという新しいエレメントをアングラに持ち帰ることができた。ソロアルバムを作るうえで感じたことが、直接的ではないにしろ、アングラに反映されていると思うよ。
──日本のファンにメッセージを
エドゥ:みんな大好きだよ。ライヴで日本に来ることはとてもスペシャルなことで、今回はアコースティックでライヴをやるんだけど、そうすると間近でファンの皆を感じられて、とても楽しめるんだ。歌詞なんかもすごく読み込んで聴いてくれるので、とても頭の良いファンが多いという印象を持っているよ。
ラファエル:アングラの歴史は15年になるんだけど、すべてが日本から始まっているんだ。ファンやレコード会社も含めてね。皆からもらったものに対して、最大のリスペクトとファンへの気持ちを還していきたいと思っている。
●アングラ/ブラインド・ガーディアン
カップリング・ツアー
2007/2/2(金)東京 渋谷C.C.Lemon Hall
[問]Creativeman 03-5466-0777
2007/2/4(日)大阪 なんばHATCH
[問]キョードー大阪 06-6233-8888
2007/2/5(月)福岡 Zepp Fukuoka
[問]キョードー西日本 092-714-0159
2007/2/6(火)名古屋 Zepp Nagoya
2007/2/8(木)広島 CLUB QUATTRO
[問]広島クラブクアトロ 082-542-2280
2007/2/10(土)札幌 Zepp Sapporo
[問]キョードー札幌 011-211-0144
2007/2/13(火)東京 SHIBUYA-AX
[問]Creativeman 03-5466-0777
●アングラ ビクターエンタテインメント サイト
http://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A009425/-.html
「このアルバムが基本的に目指しているのは、みんなの苦悩を表現することで聴いてくれている人たちに少しでも光をもたらす、ということだ。─ラファエル・ビッテンコート(序文より)」というこのアルバムは、バンドサウンドがいままで以上に緻密になり、高度なバランスの上に構築された迫真の出来になっている。
ラウドパークのために来日したエドゥとラファエルにインタヴューする機会が持てた。彼らに最新アルバムの内容、そして今後の意気込みについて語ってもらったので読んでほしい。
また、彼らアングラとドイツを代表するメタルバンド、ブラインド・ガーディアンのジョイントツアーも来年に決定した。どんなケミストリーを見せてくれるのか、これも大いに期待したい。
●インタヴュー
──思想的にもサウンド的にも素晴らしくヘヴィなアルバムが生まれた。このアルバムにかけた思いを教えて。
エドゥ・ファラスキ(以下、エドゥ):アングラにはアドベンチャー精神がある。今までとは違う演奏の仕方などを常に試して、これまでのアルバムとは違うものを作ることを心がけている。今回はキーボードを使わずに、ギターのエフェクターの組み合わせで音を作ったりして、とてもモダンな作風になったと思うよ。僕のヴォーカルも低域を強調するような音作りで、今まで以上にアグレッシヴになった。全体的には、よりモダンでヘヴィ、そしてストレートな作品になったね。
ラファエル・ビッテンコート(以下、ラファエル):キーボードやゲストは使わないで、ギター、ベース、ドラムス、そしてヴォーカルという元々持っているもので、“バンド”を主体とした音にしたかったんだ。だからとてもベーシックな音になっていると思う。オーケストラやキーボードでゴテゴテと飾らずに、自分たちだけによる強烈なロック・サウンドを作り出せたと思うよ。
──今回のアルバムは人間のダークな部分が取り上げられている。強調したかったこととは?
ラファエル:インスピレーションの基になったのは、『オーロラ・コンサルジェンス』という書物なんだ。その書物の雰囲気をアルバムに反映させたので、ダークな面が多く出ているんだと思う。人間のダークな部分や精神性を書いたのでシリアスな内容になっている。僕たちは15周年を迎えているので、そういうバンドでしか成しえない成熟度を表現するには良い題材だったと思うよ。シリアスなばかりじゃなく、若い頃に持っていた情熱や思いは変わっていない。そういう2つの要素がうまく噛み合っているはずさ。
──深遠なテーマのアルバムが続いているけど、アルバム制作のヒントはどんなところから得ているの? ヒントを得るために日常的に心がけていることとかがあるのかな?
ラファエル:僕はいろいろなことに好奇心を持っている。科学、心理学、宗教、テクノロジー、宇宙工学などの本をよく読むんだ。そのなかで面白そうな題材に出会うと歌詞に書いてみるんだ。
エドゥ:僕は、恐怖心というものがどこから来るのか、愛情はどこから生まれるのかという人間の感情というものに興味がある。あとは、太陽や海の美しさといった、最近の人が忘れがちなものに価値を見出すのが好きなんだ。歌詞にそういったことを反映させていきたいと思ってる。今回は、鬱、精神分裂、自殺傾向なんかを扱った歌詞が多いんだけど、僕としては、なぜ人間はそうなってしまうのかという原因に興味がある。問題の始まりはどこにあるかを理解するのが、僕の興味の方向かな。命の価値を改めて考えるということが、問題の解決につながるんじゃないかと思うよ。
──今回のアルバムは、ますますアレンジが緻密になって、よりプログレッシヴな印象を受ける。サウンド的に強調すべき部分は?
ラファエル:今回は“バンド”主体のサウンドになっているので、バンドの中がうまくシンクロしているからだと思うよ。このラインアップになってから5年になるし、数多くのライヴもこなしてきた。バンド独自のグルーヴがあるからこそのユニークなアレンジができるようになってきたんだよね。だから余計なことをせずにバンドってものを前面に押し出そうと思ったんだ。僕たちの曲はアコギで書くことが多いんだけど、それを肉付けしていくプロセスもごく自然に流れるようにできた。
──「テンプル・オブ・シャドウズ」から2年の間に、エドゥ、キコ、フェリペはソロアルバムをリリースしたけど、それがANGRAの活動にどういう影響をもたらした?
エドゥ:僕らの場合は、ソロ・アルバムは出しているけど、ソロ・キャリアはないというのかな。いろいろなミュージシャンと組んでやるのが、良い経験になってアングラに還ってくるんだと思うよ。僕のソロに関しては、フィンランドでナイトウィッシュのエンプと、ストラトヴァリウスのラウリとやった。フィンランドに行ったということや、初めてプロデュースをしたということ、キャメロットのケイシーからたくさんの勉強をさせてもらったという新しいエレメントをアングラに持ち帰ることができた。ソロアルバムを作るうえで感じたことが、直接的ではないにしろ、アングラに反映されていると思うよ。
──日本のファンにメッセージを
エドゥ:みんな大好きだよ。ライヴで日本に来ることはとてもスペシャルなことで、今回はアコースティックでライヴをやるんだけど、そうすると間近でファンの皆を感じられて、とても楽しめるんだ。歌詞なんかもすごく読み込んで聴いてくれるので、とても頭の良いファンが多いという印象を持っているよ。
ラファエル:アングラの歴史は15年になるんだけど、すべてが日本から始まっているんだ。ファンやレコード会社も含めてね。皆からもらったものに対して、最大のリスペクトとファンへの気持ちを還していきたいと思っている。
●アングラ/ブラインド・ガーディアン
カップリング・ツアー
2007/2/2(金)東京 渋谷C.C.Lemon Hall
[問]Creativeman 03-5466-0777
2007/2/4(日)大阪 なんばHATCH
[問]キョードー大阪 06-6233-8888
2007/2/5(月)福岡 Zepp Fukuoka
[問]キョードー西日本 092-714-0159
2007/2/6(火)名古屋 Zepp Nagoya
2007/2/8(木)広島 CLUB QUATTRO
[問]広島クラブクアトロ 082-542-2280
2007/2/10(土)札幌 Zepp Sapporo
[問]キョードー札幌 011-211-0144
2007/2/13(火)東京 SHIBUYA-AX
[問]Creativeman 03-5466-0777
●アングラ ビクターエンタテインメント サイト
http://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A009425/-.html