【インタビュー】TOKYO GROOVE JYOSHI、世界を踊らせるグルーブの正体

日本国内のみならず世界に向けて活動を広げるアーティストから、最新の音楽事情を伝える音楽業界の専門家まで、様々なスペシャルゲストを迎えて繰り広げられている音楽ラジオ番組interfm「TOKYO MUSIC RADAR」、今回のゲストは、ジャズファンク・ガールズバンドのTOKYO GROOVE JYOSHI(トーキョー・グルーヴ・ジョシ、通称:グル女)だ。
確かなテクニックと骨太サウンドを礎に繰り出される強烈なグルーブで、人種・世代・性別を超えて人々を魅了する女性3ピースバンドだが、海外のリスナーからの注目度も高く、2025年11月4日~6日<第22回東京国際ミュージックマーケット(通称TIMM)>で開催されるショーケースライブでも、多くの注目を集めることだろう。
そんなグル女をお迎えしての「TOKYO MUSIC RADAR」、お話の相手はもちろん番組パーソナリティを務めるNagie Laneのmikakoだ。

──(mikako)TOKYO GROOVE JYOSHIはどのような経緯で結成されたバンドなんですか?
金指恵美(Key, Vo):私たちはソウルやファンクが大好きなので、そのジャンルをもっとたくさんの人に知ってほしいと思って。
星野李奈(B, Cho):恵美ちゃんの音楽性に惚れ込んだプロデューサーが、YouTubeからメンバーを見つけてきて3人で結成したんです、よね?
──(mikako)途中加入の李奈さんから説明してもらいましたけど(笑)、2020年に李奈さんとMiMiが加入して今のメンバーになったんですよね?
星野李奈(B, Cho):海外に移住だったり、新しいことをやりたいっていうことでその2人が抜けちゃったんです。私は前任のベーシストと知り合いだったので紹介してもらって、そのタイミングで私とMiMiちゃんがメンバーに。
──(mikako)TOKYO GROOVE JYOSHIというバンド名は、どういうところから?
金指恵美(Key, Vo):2018年の当時、東京でオリンピックが開催されるということだったのでTOKYOという単語を付けて、「女子の私達が東京でグルーブ・ミュージックをやる」ということでTOKYO GROOVE JYOSHIです。女子って日本語なので英語にしようか迷ったんですけれど、やっぱり女子で行こうってことでJYOSHIにしました。
──(mikako)わかりやすいですよね。
MiMi(Dr, Vo):TOKYO…って言っているんですけど、この中に東京出身の女子、ひとりもいません(笑)。
──(mikako)そうなんですね。ちなみに恵美さんは?
金指恵美(Key, Vo):静岡です。
MiMi(Dr, Vo):石川県です。
星野李奈(B, Cho):私はSAITAMA GROOVE JYOSHI(笑)。
──(mikako)そんなTOKYO GROOVE JYOSHIですが、みなさんにとってグルーブというのはどういうものでしょう。
MiMi(Dr, Vo):ジャンルを超えて、聴いている人や演奏している私たちが思わず自然と身体を動かしてしまうみたいな、そういう心地いい空間とか感覚のことを言うのかなと思います。
──(mikako)それをみんなで体現していこうということですね。それぞれに音楽活動をしていた皆さんですが、3人になってどういう化学反応が生まれているんでしょう。
MiMi(Dr, Vo):みんな個性がすごいんで、それぞれに個性が爆発していてこの3人にしかできない音っていうのがあるんですよ。それって日によって違ったりもするんです。だから言葉で交わさなくても、曲を通して「今、この人、こういう状態なのかな」みたいな考えていることが分かっちゃう。それが化学反応というのであれば、そうなのかな。
──(mikako)それぞれ皆さん、どういうキャラなんですか?
星野李奈(B, Cho):恵美さんは「天然」「笑い方がおかしい」「ずっと楽しい人」って感じです。お母さんみたいにずっと優しい。
──(mikako)太陽みたいな人なんですかね。
MiMi(Dr, Vo):太陽と月を行き来する人、ですね(笑)。
──(mikako)月も行く(笑)、MiMiさんはどんな人ですか?
星野李奈(B, Cho):MiMiちゃんは猪突猛進。別名バッファローMiMi。
──(mikako)そうなんですね。そのキャラはプレイにも出るんですか?
MiMi(Dr, Vo):出ますね(笑)。でもたまに冷静になれるんですよ。それは2人が暴れてるとき(笑)。

──(mikako)逆に俯瞰して見るタイプにもなるっていうことですね。李奈さんはどんな人ですか?
MiMi(Dr, Vo):超冷静です。オンとオフが激しくて…でも気遣いができる人。…てか、なんだろ、接着剤なんですよね。
星野李奈(B, Cho):要はベーシストです(笑)。演奏してて、MiMiちゃんが猪突猛進していくところで手綱を引くんです。
MiMi(Dr, Vo):それでも突っ走る(笑)。
星野李奈(B, Cho):で、その様子を恵美さんが笑ってる。
──(mikako)いいですね。TOKYO GROOVE JYOSHIの映像はYouTubeにも多く上がっていますが、海外からのコメントが異常に多くてすごいですよね。
星野李奈(B, Cho):めちゃくちゃ嬉しいですね。アメリカからのアクセスが多いと聞いているんですけど、嬉しい反面、日本が少なくってもっと日本で活動したいって気持ちがあります
金指恵美(Key, Vo):実際にライブをやって反響が大きかったのは、オーストラリアでしたよね。
MiMi(Dr, Vo):そう、めっちゃ踊ってくれて、最前列で踊りすぎて恵美さんのキーボードに突っ込んできた(笑)。激しいんですよ。
星野李奈(B, Cho):アメリカとかは、めちゃくちゃストレートな反応をしてくれますよね。
──(mikako)海外でも変わらずに大切にしているポイントってありますか?
MiMi(Dr, Vo):単純ではあるんですけど、テクニックだけを見せるんじゃなくて、心に残るメロディとか歌詞とかフレーズとか、ソウルとかファンクのノリを大切にしていきたいと思ってます。
──(mikako)11月には4日~6日に開催される第22回東京国際ミュージックマーケット(通称TIMM)への出演が決定していますが、このショーケースライブは海外からたくさんの音楽業界関係者が観に来るイベントになっているので楽しみですね。
星野李奈(B, Cho):私達をライブアクトに選んでいただいたことを本当に嬉しく思っています。活動の半分以上が海外での活動で、国内でライブするときもお客さんは半分ぐらいが外国のファンの方なので、そんな私達を海外の音楽関係者の人にどう見ていただけるか、チャレンジの気持ちもあるので頑張りたいなって思っています。
MiMi(Dr, Vo):等身大で演奏したいと思います。
──(mikako)アピールポイントというか、自分たちの強みってどういうところだと捉えていますか?
星野李奈(B, Cho):MiMiが中国語ペラペラなんですよ。なので日本語はもちろんですけど、最近はMCに中国語も入れたりしていて、あと、今頑張っている英語も加えて3か国語のMCをができたらいいなって思ってます。
金指恵美(Key, Vo):TIMMでは私たちのオリジナル曲を数分の中にぎゅっとまとめてお届けしたいなと思っています。いろんな曲を聴いていただきたいな。
星野李奈(B, Cho):なので、いつもはフルパッケージでやる曲を工夫してショートバージョンにして、たくさん演奏できたらいいなって思ってます。

──(mikako)日本と海外ではライブの様子も違うんでしょうか。
星野李奈(B, Cho):全然違いますよね。日本のライブは着席でやることが多いんです。2時間とか2時間半になるので、最初からお席があってお酒とか飲みながら楽しめたりするんですけど、海外は同じ状態であっても立ち上がっちゃうんですよね。最初から座ってない、みたいな(笑)。
──(mikako)日本では、MCで「そろそろ立っちゃう?」みたいに、MCでうながすこともありますけど。
星野李奈(B, Cho):ですよね。でも海外では関係なく最初から立っててどんどん前に来ちゃうんですよ。
──(mikako)で、恵美さんのキーボードに突っ込んじゃう(笑)。
星野李奈(B, Cho):(笑)チークダンスとかダンスをするんですよ。お国柄というか、日本ってパーティー文化がないですけど、向こうは子供の頃からパーティーがたくさんあるので、やっぱり踊っているんですよね。それを生で見れる。
──(mikako)オーストラリアのお話がありましたが、ほかはどんなところで?
MiMi(Dr, Vo):シンガポールや台湾と中国、ラスベガス西海岸の辺りとか。
星野李奈(B, Cho):直近で言うと、シンガポールのF1グランプリのアクトをやらせてもらったんです。それが国際的なめちゃくちゃ大規模なスポーツフェスだったので、痺れました。後ろにマーライオンがいて「こんないいとこで演らせてもらえんの?」みたいな。
MiMi(Dr, Vo):反応も良くて、シンガポールの皆さんも踊るんですよね。国を超えて、世代を超えて聴いていただいている気がして、「音楽していて良かったな」って思います。
星野李奈(B, Cho):たまにカバー曲もライブで演奏するんですけど、それこそ海外でシティ・ポップをやらせていただいたら、イントロのピアノだけで「わあー」って言ってみんな立ち上がって。
──(mikako)それはすごい。
金指恵美(Key, Vo):「あ、なんかみんな知ってくれてるんだ」と思って、それは嬉しいですよね。
MiMi(Dr, Vo):みんなで歌っているんですよ。
星野李奈(B, Cho):日本語の歌詞を普通に歌うんですよね。
──(mikako)今後、目指したい場所ってありますか?
金指恵美(Key, Vo):まだ行ったことのないヨーロッパですかね。私はスペイン。音楽も盛んだし情熱的なので。
MiMi(Dr, Vo):いっぱい行きたいんですけど、イタリアにも行きたい。もうね、食が美味しい(笑)。
星野李奈(B, Cho):私はドイツですね。ドイツの音楽がすごく好きで、いろんな作品を聴き続けてきたので、生で聴きたい。

──(mikako)そんなTOKYO GROOVE JYOSHIは、6月に『WE ARE TGJ』というアルバムをリリースされましたが、こちらはどんなテーマで作られたアルバムですか?
MiMi(Dr, Vo):1970年代から1980年代のソウル・ミュージックへのオマージュなんです。クインシー・ジョーンズへのリスペクトとか、あとは直球のラテンナンバーとか、私たち3人が作った三者三様のオリジナル曲、アニメ主題歌…とバラエティに富んだ全9曲のアルバムです。
星野李奈(B, Cho):大きなアルバムという意味では3作目ぐらいになるんですけど、今までのアルバムは作曲家の先生だったり、私とMiMiが作った曲が入っていたんですけど、今回は『WE ARE TGJ』というタイトルが先に決まっていたので、「全員作曲しよう」って言って、恵美ちゃんはなんと人生初。
金指恵美(Key, Vo):そうなんです。はい。
──(mikako)「E Funk」という曲ですよね。
金指恵美(Key, Vo):そうなんです。ありがとうございます。
星野李奈(B, Cho):核になる部分は、音楽監督とクリエーターに作っていただきつつ、元々演歌を演っていたMiMiちゃんが作る曲はジャパニーズ・グルーブがすごく出る作品で、そこに初作曲の恵美ちゃんが加わって、私はバランスを見て最後に作るという感じ。いつもそんな感じでやっています。
──(mikako)初作曲ということで、恵美さんはどのように着手していったんですか?
金指恵美(Key, Vo):私は「ファンクソングを作りたい」っていうテーマで、自分の好きなアーティストも色々聴きながら「こんな曲作りたい」っていう気持ちにどんどんなっていきました。
──(mikako)リファレンスになったような曲はあったんですか?
金指恵美(Key, Vo):私はオルガニストのコリー・ヘンリーという人が大好きなので、その方の曲もいっぱい聴いたし、いろんなファンクを聴きましたね。
──(mikako)そういうエッセンスを入れて曲作りしたんですね。MiMiさんは演歌の要素を?
MiMi(Dr, Vo):いや実は、2024年から2025年にかけてラスベガスに行ったんですけど、オフの日にレッドロックキャニオンに行って大自然を観に行ったんですよ。はるか昔は海だったという地層の上を歩いていた時に、「なんて素晴らしいの」「なんかここにいるだけで、すごいチルするわ」みたいな、この3人とプロデューサーとで歩いている時に感じた「私たちだったらどこまでも行ける気がする」という、その時のフィーリングを曲にしたんです。
──(mikako)そして、李奈さんの曲は、全体のバランスをとって?
星野李奈(B, Cho):もともとはもうちょっと明るいファンクを作っていたんです。何曲か用意していたんですけど、皆さんの曲が最後にまとまって出てきた時に、「ちょっと似たテイストになっちゃうな」と思ったんです。それと今回はアニメソングもあってアルバム全体が結構明るくなったんですね。でも音楽って、明るい面だけじゃなくて暗い面だったり、特にファンク、ソウル・ミュージックって宗教観とか革命のようないろんな気持ちが入っているので、もうちょっと毒っぽいのを入れたいと思って、今回はそこにトライしました。
──(mikako)楽曲を作る際に、新たなチャレンジを心がけたりしますか?今回はアルバムタイトルが『WE ARE TGJ』と先に決まっていたとのことですけれど。
MiMi(Dr, Vo):プロデューサーの意見も聞きつつ、「自分たちがどう今後進んでいくか」っていうところを常に考えていて、その中の過程でアルバム作りがやってくるので、その時のシチュエーションによって変わるのかな。
星野李奈(B, Cho):TOKYO GROOVE JYOSHIっていろんな形態があって、3人だけでライブする時もあれば、サックスとかギターとかいろんなサポートメンバーを入れたりもするんですよ。でもやっぱり、私達はピアノトリオで「この3人がオリジナルメンバーですよ」っていうことも主張したいっていう思いもあって、結構ピアノのフューチャー曲が多くなった気がしますね。
──(mikako)まさに『WE ARE TGJ』ですね。レコーディング自体はいかがでしたか?
MiMi(Dr, Vo):今回大変だったね(笑)。まずドラムだけ何か月も前も先に録ったんですよ。
──(mikako)何か月も前に?
星野李奈(B, Cho):個々に仕事もしているので、レコーディングのスケジュールがなかなか合わないんです。海外遠征が多すぎて、その隙間を縫うようにやりました。ドラムだけはスタジオを借りないと録れないので、空いた日は全部スタジオを押さえて先に演るという。
MiMi(Dr, Vo):はい。恵美さんの楽曲ができたのはレコーディングの1日前でしたよね(笑)。
星野李奈(B, Cho):で、譜面を送ったのは当日の朝。
MiMi(Dr, Vo):だから、この曲に合うスネアの音色とかチューニングをとにかくイメトレして、持っていける機材を全部持って限られた時間でトライするみたいな感じでした。
──(mikako)ほとんどイメトレで作り上げたという?
MiMi(Dr, Vo):そうなんです。今の自分の技術を全部持っていく、みたいな状態でした。
──(mikako)猪突猛進のいいところが出ましたね。
MiMi(Dr, Vo):きれいにまとめてくださってありがとうございます(笑)。
──(mikako)今回のアルバムの中で、「これは自分印だな」と思えるようなポイントってありますか?
MiMi(Dr, Vo):私のルーツが演歌と民謡で、歌うとやっぱそういう声質というか声色になるので、そこが自分の強みかなと思います。海外に行った時も、やっぱり日本の曲…演歌を歌った時の反応がすごくいいので、そこはもっと極めていきたい部分でもあります。
金指恵美(Key, Vo):私は声がちょっとハスキーで得意な音域がミドルなので、自分にしか出せないよう声をもっともっと追求していいものを歌っていきたいです。
星野李奈(B, Cho):私はあんまり自分の個性を出すのが好きじゃなくて、ソロをやるよりはずっとグルーブしていたいっていう感じなんです。けど、ものや映像を作る時には客観的に見ることが多いので、そこがある意味個性なのかも。
MiMi(Dr, Vo):李奈ちゃんは冷静なんですよ。みんなの弱いところをささっと全てすくってくれるんです。ほんとはドラムの私がその下に行かなきゃいけない役割なのに、そこもプラスアルファでやってくださってて。
星野李奈(B, Cho):最近はMiMIちゃんがステージのど真ん中にあって、私と恵美ちゃんが両サイドに来るんです。そのスタイルで、ドラム&ボーカルっていうのが本当に良くて、しかも演歌だけじゃなくて民謡の節が出せるので、こういう人って本当になかなかいないんですよ。
──(mikako)日本国内にとどまらず海外でも目まぐるしい活躍を見せているTOKYO GROOVE JYOSHIですが、1~2年でバンドとして成長を感じた瞬間ってありましたか?
星野李奈(B, Cho):めっちゃありますね。私とMiMiが加入した時はコロナ禍だったんですよ。なので生ライブができなかったんですけど、いまは海外に行くと3人部屋とかなんですよ。
──(mikako)うわ、楽しそう。
星野李奈(B, Cho):国内でも、この間は3人の部屋に布団を3枚敷いて、深夜まで飲んでそのまま寝て、もうほぼ家族(笑)。バンドから家族になりました。
MiMi(Dr, Vo):何が成長したかって、みんな何がしたいのかなんとなく分かっちゃう。生活面でもそうですけど、演奏面でもそれを感じるので、生活=音楽ってところかなと思いました。
金指恵美(Key, Vo):ほんとに海外とか遠征に行くたびに、結束力がどんどん強くなっていってます。
星野李奈(B, Cho):2020年のアー写と比べると、横にもデカくなってます(笑)。
──(mikako)そっちの成長(笑)?
星野李奈(B, Cho):最近止まらないの(笑)。みんなそれぞれ上腕とか心も身体もたくましくなっちゃって(笑)。
──(mikako)素晴らしいですよ。乏しくなるよりは絶対そっちの方がいいもの。ライブを重ねていく中で、そのつど試行錯誤があると思いますが、そこも皆さんで話し合ったりするんですか?
MiMi(Dr, Vo):話します。ライブ後にみんなでその日の音源を聴くんです。で、それぞれ話し合うんですね。そういうのがあるからいいなって思います。
──(mikako)それができるバンドは強いですね。
星野李奈(B, Cho):もう何も隠さずみんなズバズバ言うんで。
──(mikako)すごくいい関係ですね。それを踏まえて、さらに磨き上げていきたい部分というのはありますか?
MiMi(Dr, Vo):プラクティス・イングリッシュ。モアモアモア。
全員:爆笑
星野李奈(B, Cho):2年前だっけ、オーストラリアで地獄みたいなラジオに出たよね。
MiMi(Dr, Vo):それ言っちゃいます(笑)?
星野李奈(B, Cho):私たち、ほんとに英語が喋れないので「全部台本ありでラジオ番組に出る」という話だったんですけど、それがおじいちゃんの番組で台本全無視で始まっちゃったんですよ。
──(mikako)ベテランDJあるあるですね。
金指恵美(Key, Vo):ベテランさんだった(笑)。
星野李奈(B, Cho):それこそ英語で「ピアノはいつから始めました?」って恵美が聞かれて、「3歳から」って言いたかったのに「3年前」って答えちゃって、「3年前からピアノ始めたのに2018年からバンドやってんですか」って聞かれちゃって(笑)、私は「やばいやばいやばい」って恵美にバシバシやってたら逆に「うるさい」って言われて(笑)、で、恵美ちゃんは「ほんとに3年前からピアノを?バンドを始めてから?」って訊かれてるのに「YES!」とか答えちゃって。このときの悔しさをバネに英語は頑張っています。コミュニケーションが取れないと大変なことになるなと思いました(笑)。
──(mikako)3人で一番英語のレベルが上がってきたのは?
MiMi(Dr, Vo):リスニングのNo.1は李奈。
星野李奈(B, Cho):なんとか聞き取れるぐらいにはなってきました。恵美ちゃんは、お酒に関する英語だけは全部聞き取れて喋れる。
金指恵美(Key, Vo):なぜなら、注文するのに「bourbon」が通じなかったんで。最初はそれだけ。
星野李奈(B, Cho):今では「ストレートが少ないからもっと増やせ」も言えてます(笑)。
──(mikako)英語以外だとどうですか?
MiMi(Dr, Vo):ドラムの技術はもちろんですけど、人間力も極めたい。鍛えたい。これはすごく思いますね。
──(mikako)それには何かきっかけが?
MiMi(Dr, Vo):私が1番ヤングシスターなので、皆さんに頼っちゃうんです。それで多分迷惑をかけてる。
星野李奈(B, Cho):大した事じゃないんですけど、3日分の旅のスナック菓子を、初日に全部開けちゃうんですよ。ちょっとずつ食べて封しときゃいいやっていう。
MiMi(Dr, Vo):で、オールドシスターの恵美に怒られる。
星野李奈(B, Cho):「ポテチ開けるなら、じゃがりこは3日目にしなさい」みたいな(笑)。
──(mikako)それは人間力とは関係ない(笑)逆に、皆さん同士で刺激を受け合ってるところはいかがですか?
星野李奈(B, Cho):気遣いは恵美ちゃんはほんとすごいです。素晴らしい。お客様に対してとか、私たちに対してもそうですけど、いろんなところでめっちゃ気が利くんですよ。ほんと、ママって感じ。
金指恵美(Key, Vo):私は、みんなの刺激をめっちゃ受けてて。
MiMi(Dr, Vo):え、どこ?
星野李奈(B, Cho):でも、恵美ちゃんって日頃から丁寧な喋り方なのに、MiMiと長く一緒にいると恵美ちゃんの喋りが雑になっちゃうね(笑)。「李奈ちゃん…これ、お願いしてもいい?」みたいなところが恵美ちゃんの良さなのに「お願い頼むね」みたいな感じのが伝染っちゃって「あー」みたいな(笑)。
金指恵美(Key, Vo):MiMiちゃんが体育会系なんで、どうしてもそういうところが(笑)。
──(mikako)いい影響を受け合っていますね。今後挑戦してみたい国とかステージはいかがですか?
星野李奈(B, Cho):ヨーロッパは先ほど言いましたけど、あとは中国かな。
金指恵美(Key, Vo)中国にまた行きたいですね。あとニューヨーク。TOKYO GROOVE JYOSHIで1番最初にニューヨークで演奏させてもらったんですけど、ほんとに刺激的な街だったので、この3人でもう1回行きたいなって。
MiMi(Dr, Vo):世代を超えて聴いていただけるようになりたいですね。
──(mikako)いろんな世代、老若男女に。
星野李奈(B, Cho):中国はファン層が若いんですよ。私たち、同じ音楽をやっているのに、こんなに違うんだ、みたいな盛り上がり方をするんです。でも共通して皆さんが愛してくれるので、MiMiちゃんが言ったように世代を問わず届けていけたらと思いますね。

──(mikako)近い将来に実現したい企画とかあります?
金指恵美(Key, Vo):私たち女子3人のメンバーだけじゃなくて、ほかの強力な女子アーティストを揃えて、もうちょっと大所帯でファンク~ブラック・ミュージックのフェスのようなイベントをやりたいなって思っております。
星野李奈(B, Cho):海外ではあるんですよ。ビヨンセが全員レディースバンドで演っていたりするのがめちゃくちゃかっこよくて。そういうのをやってみたいっていうのがありますね。
MiMi(Dr, Vo):あと、みんなで踊れるファンクイベントとかもやってみたい。
星野李奈(B, Cho):大阪で<Osaka Funk Grammar>という大きなイベントがあって、それには2年出させていただいているんですけど、今ファンク・ミュージックを演っている人が少ないので、それを東京でやりたいですね。
──(mikako)いいですね。
星野李奈(B, Cho):実現してみたい。ファンクバンドって東京の方が少ないそうなので、だから東京でやりたいんです。
──(mikako)個人として叶えたい夢とかはありますか?
MiMi(Dr, Vo):私は、やっぱり演歌・民謡が好きなので、ソロではEnka Grooveというものをやっているんですけど、そこをもうちょっと極めていきたい所存でございます。
金指恵美(Key, Vo):私は、ソロのバンド活動もしているんですけど、ライブを1人っきりでやったことがないんです。なので、それもやってみたいなっていう夢があります。
星野李奈(B, Cho):私は、SNSに対して興味が持てなくて全然やれてないんですけど、やっぱ今ってSNSきっかけで「見たよ」って方がすごい多いんですよね。なのでそこがちゃんとできる大人になりたいです。
──(mikako)そんな3人が合わさったTOKYO GROOVE JYOSHIが持つ今後の目標とか夢は?
星野李奈(B, Cho):TOKYO GROOVE JYOSHIも2018年からなので7年目になるんですけど、ファンク・ソウルフルバンドって結成20年とかキャリアの長い先輩方が多いので、私たちまだひよっこが潰されないように一生懸命頑張って立ち向かってやっていけたらいいなと思っております。
金指恵美(Key, Vo):国内でも自分たちのイベントが企画できたらいいな。私は観に来てくれる人たちにも踊っていただきたいので、踊らせられるバンドになりたいです。

インタビュー◎mikako(Nagie Lane)
文・編集◎烏丸哲也(BARKS)
©TIMM Showcase Live 2025
Next Live information
— TOKYO GROOVE JYOSHI (@TGJ_official_) November 13, 2025
中国、関西方面の皆様
年に一度の広島公演12/6が
近づいて参りました!!
楽しみです🎶
TGJ Hiroshima Gig
Dancing and Grooving
Dec.6 18:30 Open at Live Cafe Jive,Hiroshima
一年ぶりの広島ライブ、楽しみです!!https://t.co/g76Jxu2PWf pic.twitter.com/qbzyLhPZ3L
『WE ARE TGJ』
1.Funk Spirit
2.Hello Mr.Q
3.Latin Modus
4.Nevada Chill
5.E Funk
6.Holic
7.Freedom
8.Let’s Swing TGJ ver
9.勝ちたくなっちゃったね (Wanted to Win)
https://linkco.re/BsHeMMTT








