『18』 V2 Records Japan V2CP-123/124 2002年05月02日発売 2,520(tax in) Bonus 8cmCD:19~21曲目 1 We Are All Made Of Stars 2 In This World 3 In My Heart 4 Great Esape 5 Signs Of Love 6 One Of These Mornings 7 Another Woman 8 Fireworks 9 Extreme Ways 10 Jam For The Ladies 11 Sunday(The Day Before My Birthday) 12 18/18 13 Sleep Alone 14 At Least We Tried 15 Harbour 16 Look Back In 17 The Rafters 18 I'm Not Worried At All 19 We Are All Made Of Stars -Cornelius Remix 20 Soul To Love 21 We Are All Made Of Stars -Downtempo | ■アルバム・タイトルの意味 収録曲が18曲だから ヘブライ語で18を指す言葉が“life”を意味するから '47年ニュー・メキシコ州ロズウェルでのUFO墜落事件で、異星人の遺体が回収され、保管されたとされる空軍基地の格納庫のナンバーが18だから どの国の人でもこのタイトルが認識できて、それぞれの国によってその発音が違うのが面白いから ■ヴォーカル参加アーティスト Jennifer Price (M2 In This World ): Miki Howardなどのアルバムに 主にバックヴォーカルとして参加 The Shining Light Gospel Choir: (M3 In My Heart、M8 Fireworks): 前作『Play』の「Why Does My Heart Feel So Bad?」にも参加 Azure Ray(M4 Great Escape): 女性2人組で2001年にアルバム『アズール・レイ』でデビュー Barbara Lynn(M7 Another Woman): '60年代初頭から活動を続けているR&Bシンガー/ギタリスト Angie Stone(M10 Jam For The Ladies): D'Angelo、Jazzmataz、Lenny Kravitzなどとの交流で知られるR&Bシンガー。'99年にアルバム『ブラック・ダイアモンド』でデビュー MC Lyte(M10 Jam For The Ladies): イーストコーストのヒップホップ・シーンを牽引してきたNY出身のラップ・アーティスト Mic Geronimo(M10 Jam For The Ladies): NY出身のラップ・アーティスト。本トラックでは自身の「Wherever You Are」をサンプリング Sylvia Robinson(M11 Sunday): 全米No.1シングルを持つシンガー・ソングライター Sinead O'Connor(M15 Harbour): アイルランド出身。'90年にPrince作曲「Nothing Compares 2 U」が世界的な大ヒットに | | ――前作『PLAY』は世界で1000万枚という大ヒットを記録しましたけど、その後のあなたの生活はあまり変わっていないようですね。 Moby: うん。もしあれがデビュー作でまだ20代前半だったら、きっと大騒ぎしてたと思うけど、10年以上音楽を作ってきた中で一番売れた作品だったというだけさ。以前からずっと同じ部屋に住んでるし、同じ友人と付き合ってるし、同じレストランに通ってる。今は、食事をおごってあげられるようになったけどね(笑)。 ――じゃあ新作も特に気負いなく作れた? Moby: そうだね。2年近いツアーを終えてニューヨークに戻り、自宅のスタジオの機材を全てオンにして、後は作業に没頭した感じだよ。 ――具体的な方向性も決めずに? Moby: 何かカッコいいコンセプトを考えなきゃなって思うんだけど、現実はつまらないものなんだ。僕がたった独りで黙々と音楽を作っているというだけ(笑)。でも作り始めた時はソウル・レコードを目指していたんだよ。今までと同様に結果的には折衷的な音になったけど、暖かくてメランコリックで、またロマンティックでもある作品が完成したと思うよ。 ――メロディックさも印象的ですよね。 Moby: その通り。前作はどちらかというと“トラック”っぽい曲が多かったけど、今回は“歌”と呼べるものばかりじゃないかな。それもやっぱり、制作当時に古いソウルやR&Bのレコードをたくさん聴いていた影響だろうね。 ――どんなリアクションを期待してますか? Moby: またヒットするかどうかはわからないけど、いつも少しでも多くの人に愛されるような音楽を作るように心掛けてる。完璧にポピュリスト志向なんだ。故意に難解に作ったアートって退屈だと思うんだ。人生ってただでさえ辛くて苦しいものだから、せめて音楽だけはヴァカンスであるべきで。このアルバムでの僕は、みんなを自宅に招いてディナーを御馳走してマッサージしてあげてるような感じ。とにかくハッピーになってもらいたいんだ。 ――でも、これまでパンクからハウスまで幅広いジャンルを縦断して活動しているあなたは、誰にも媚びない“真のオルタナティヴ”なアーティストとも呼べるのでは? Moby: う~ん、そうなのかもな。そもそも音楽的出発点はそこにあるし、心の底では今もパンクロッカーなんだろうね(笑)。世間と交わるのも交わらないのも自分次第ってことさ。 | ――その上、今や大スターだというのに、病的なほど謙虚だったりしますよね。どこか隠者っぽくてワーカホリックでもあるし。 Moby: たぶん、すごく裕福な街で貧しく育ったから、常に自分には何かが足りないという意識があるんだ。たとえ何百万枚レコードを売ろうが世界的ロックスターになろうが、それだけは変わらないし、パーティに行けば今にも追い返されるんじゃないかってビクビクしてるよ(笑)。そういう不安感がきっと僕を突き動かしているんだろうけど、そろそろ克服したほうが健康にはいいのかもね(笑)。 | |