フー・ファイターズのDaveの母親がGov't MuleのWarren Haynesと親交を結ぶ

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9月11日の米同時多発テロ事件は、米国内での人々の結びつきを強くした。それはミュージシャンたちも同じである。10月23日に新アルバム『The Deep End: Volume 1』を米国発売したGov't MuleのWarren Haynesは、テロ事件の直後にFoo Fighterのリーダー、Dave Grohlの母親と親交を結ぶことになった。

Gov't Muleはテロ事件の起こった9月11日の数日後にデンバーでのツアー初日を控えており、予定通りツアーを開始するためには大変な努力を要した。Haynesが状況を語る。

「ツアー決行のために全員をデンバーに集めるのにたいへんな努力をした。だけど、なんとなく、あのこと(テロ事件)で音楽というものがすごく小さな事のように思われてしまっている」
「こういうときにこそ、音楽が大切なんだ。心の回復の助けとなるし、決してマイナスにはなりえないものなんだ」

Haynesはニューヨークのダウンタウンに住んでおり、当時、デンバーに行くための交通手段が失われていた。飛行機の運航がすべてストップしてしまい、1時間半離れたペンシルベニア州アレンタウンでやっと1台のツアーバスを確保した。だが、そこにはひとつだけ条件があった。それはDave Grohlの母親、Virginiaと一緒に旅をすることだった。Grohlは危険なワシントンD.C.地域から母親を脱出させようとしていたのだ。

Haynesは、Grohlが母親にバスでの長旅は彼との相乗りになることを伝えたときの様子を、LAUNCHに話してくれた。

「彼が(母親に)“ツアーバスに乗れるように手配するよ”って伝えたんだ。でもツアー用のバスは全部出払ってて、残ってないんだ。それで、やっと見つけたのが同じバスで、お互いに“ちょっとばかり問題がある”と思ったのさ」と彼は笑う。

「彼は母親にこう言った。“えっと、バスは見つけたけど、ちょっとだけ問題があるんだ。Warren Haynesって奴と相乗りしなきゃならないんだ”ってね。もちろん、Daveと俺は知り合いだったよ。すると彼女が“それで、彼はいい人なの?”って聞くんで、Daveが“ああ、すごくいい奴だよ”って答えたんだ。そうしたら、奴のママは“OK。それならいいわ”って。それで37時間、彼女と一緒にバスで旅をしてデンバーに着き、ライヴをしたんだ。彼女はライヴを観に来てくれたよ。バスの運転手もね。その後、彼女はそのままL.A.まで乗っていったんだ」

Haynesは、さらにこんなことも教えてくれた。

「(バスの中で)音楽を聴いたり、映画を観たりはしなかったよ。たまに衛星放送のニュースを見たけど、それ以外はずっとオシャベリしてた」

Haynesは、今やGrohl家全員がGov't Muleの大ファンだと話す。

「2人ともL.A.でのショウに来てくれたよ。Daveは実際にアンコールで一緒にプレイもしたしね。“Rockin' In The Free World”を演ったんだけど、今まで遊んだりしたことはあったけど、一緒にプレイしたのは初めてだったんだ」

Gov't Muleは10月23日(火)のオフを挟んでツアーを続行中。新アルバム『The Deep End: Volume 1』をサポートしたツアーの次のストップは、10月24日(水)のテキサス州ダラス。

Darren Davis, New York LAUNCH.com
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