【インタビュー】cluppo(小鳩ミク/BAND-MAID)、目指すは“世界平和”
突然のニュースに驚きを隠せないご主人様、お嬢様も多いことだろう。なんとBAND-MAIDの小鳩ミクがソロ・プロジェクトを始動させたのである。その名もcluppo(読み:くるっぽ)。
◆撮り下ろし画像・MV
4月1日より配信開始となる第1弾楽曲は「PEACE&LOVE」と題されたまさしくピースフルなポップ・チューンで、彼女はこの音楽をHIPPIE-POPPO(ヒッピーポッポ)と名付けている。
しかも裏テーマとして掲げられているのが“世界平和”とくれば、常に“世界征服”を目標に掲げてきたBAND-MAIDとまさしく表裏一体の関係にあるものなのではないかと想像できる。今回は、このソロ・プロジェクトでの第一声となるインタビューに成功。目の前に現れた小鳩は、BAND-MAIDとは180度異なった、めちゃくちゃカラフルな衣装に身を包んでいた。
◆ ◆ ◆
■世界平和も世界征服も目指すところは一緒
──きょうはcluppoという成り立ちについていろいろ聞きたいんですが、まずはその色とりどりの装いに驚かされました!
小鳩:そうなんですっぽ。そこがまずBAND-MAIDでの自分とは明らかに違いますっぽね。白黒の衣装だったのがこうしてフルカラーになっていて。
──ええ。でも、ソロの時でも語尾の“ぽ”は変わらないんですね?
小鳩:そこは変わらないですっぽ(笑)。
──BAND-MAIDの時とは違うスイッチが入っている感じですか?
小鳩:そうですっぽね。でも、違うスイッチとも言い切れないですっぽ。小鳩であることは変わらず、いつものテンションがさらに酷くなってる感じですっぽ(笑)。というのも、ここではそれを止める人がいないからですっぽね。
──誰にも止められないし、歯止めをかける必要もないというか。しかし実際、衣装がカラフルだというだけでもだいぶ気分的に違うんじゃないですか?
小鳩:気分は違いますっぽね。やっぱりBAND-MAIDでは白黒でビシッとしてるイメージなのに対して、これほどカラフルだと自然に「ハッピー!」っていう感じになりますっぽ(笑)。
──メイド服を着ることで戦闘モードに入るようなところもあるわけですか?
小鳩:そうですね。確かにメイド服を着ると「戦う!」っていう気持ちが強くなるかもしれないですっぽね。やっぱりBAND-MAIDとしては世界征服っていうある意味いちばん極端なテーマを掲げているので、「戦うぞ!」っていう気合いがあるのに対して、cluppoで掲げているテーマは世界平和なので、おのずと戦いの要素はなくなって小鳩のモードも変わってきますっぽね。ハッピーなのに戦うモードでcluppoもやっていたら「どっちなの?」ってなりますっぽね(笑)。
──これまでこのプロジェクトについての情報は一切公表されていなかったわけですけど、ソロ活動というのは小鳩さんにとって長年の野望だったんですか?
小鳩:えーっと、長年の野望っていうほど「絶対にソロをやりたい!」とかそういうことを言ってきたわけではないんですっぽ。ただ、BAND-MAIDでも小鳩のメインボーカル曲を出していたりするわけですけど、それだけじゃないところでも何か出せたらいいなとは思っていたので、こうやって新しいものが形になったのはすごく嬉しかったですっぽ。いつか機会があればやりたいな、と考えていたことのひとつではありましたっぽね。
──ジャンルを問わず、グループのうち誰かがソロ活動とかサイド・プロジェクトを始めるということになると、「ホントはこっちがやりたかったんじゃないの?」という目で見られがちだと思うんです。やりたいことに順位をつけるのはナンセンスではありますけど。
小鳩:確かに、サイド・プロジェクトを始めるとそう思われがちですっぽね。小鳩の場合は、両方やりたいっていうのが正直な気持ちで。BAND-MAIDにはBAND-MAIDだからこそできること、BAND-MAIDにしかできないことというのがたくさんありますし、逆にソロだからこそできることもあるはずなので。両方とも、お互いの活動がプラスに働くよう考えられたらいいなと思ってますっぽ。
──すごくポジティヴな考え方ですね。ただ、BAND-MAIDにも音楽的に縛りがあるわけではない。たとえばこの「PEACE&LOVE」をこのままのアレンジでやるのには無理があるだろうけども……
小鳩:確かにバンド・アレンジすることもできなくはないと思うんですけど、そうなってくるとまた表現したいこととは違う方向に行ってしまうと思いますっぽ。BAND-MAIDでもcluppoでも、その曲の良さが最大限に出せる形でやっていきたいので、BAND−MAIDとcluppoは、交わりそうで交わらないところをやっていけたらいいなと考えていますっぽ。どちらも同じような音楽スタイルになってしまうと敢えてソロでやる意味が感じられなくなってしまうので、そういうことはないようにしたいなと思っていますっぽ。
──でも、差別化するために何がなんでも違うことをしようとしたわけではなく、やりたいことがたくさんあるうちの一個がこれ、ということなんですね?
小鳩:そうなんですっぽ! そう捉えてもらえると、すごくしっくりきますっぽ。
──で、このcluppoという名前についてです。
小鳩:ぽ?(笑)
──ソロ・プロジェクトをやるとなったらこの名前で、というのはあらかじめ頭の中にあったんでしょうか?
小鳩:いや、そんなことはなかったですっぽね。スタッフと一緒にいろいろ考えて、いっぱい案を出した結果、一周まわってcluppoに戻りましたっぽ。たとえばcluppoだけじゃなく、数字の810(=鳩)はどうかという話もあったんですけど、もうちょっとわかりやすくて小鳩感もあって、なおかつ新しい感じっていうのを求めた結果、これになりましたっぽ。
──8月10日発売とかだったら810になっていたかもしれませんね(笑)。
小鳩:4月1日に出すのに、それだと紛らわしいですっぽね(笑)。あと、数字は世界共通ですけど、810から鳩を連想するのは日本だけの感覚なので。そういう部分も含めて、海外の方もパッと見で読めて、わかる方には小鳩のことだと察してもらえそうなcluppoになりましたっぽ。
──確かにBAND-MAIDを知っている人ならば“くるっぽ”という語感から小鳩さんを連想するはずだし、日本だけじゃなく世界の平和を目指すとなれば海外の人たちにも読みやすい名前のほうがいい。なんかすごく合理的というか辻褄が合っているというか。
小鳩:ありがとうございますっぽ!
──そして、音楽ジャンル的には“HIPPIE-POPPO”ということですが、小鳩さんの頭の中の辞書でこの言葉を引くと、どんなふうに書かれているんでしょうか?
小鳩:聴いた人がハッピーな気分になれたり、すごく心穏やかになれるような音楽ですっぽね。何よりもそれをcluppoでは目指してますっぽ。ちょっとEDMの要素が強めだったりとか、そういう部分でBAND-MAIDにはないところを出せたらいいな、と思ってますっぽ。BAND-MAIDでもBAND-MAIDとしての新しい音楽、新しいジャンルを作っていきたいって言ってきましたけど、それと同じようにcluppoでもHPPIE-POPPOっていう新しいジャンルを確立できたらいいなっていう気持ちでこのジャンルを選んだというか、新たに作ったと言ったほうが正しいですっぽね(笑)。
──つまりcluppoは、“HIPPIE-POPPO”の創始者ということになるわけですね。
小鳩:なんだか難しそうな印象受けますっぽね。創始者!(笑)。
──でも、とにかく新しいものを作り出す、発明する、みたいなことに対する欲求が強いのかもしれませんね、小鳩さんは。
小鳩:そうですっぽね。新しいことをやるとか、何かを発明するとか、何かを一歩進めるとか、そういうのが小鳩は好きなんだなって、思いますっぽ。
──たとえばロック・バンドの人がソロ活動を始める時、「新たにジャズに挑戦!」とかそういった感じで、既存の他ジャンルに挑むケースも多いと思うんですよ。
小鳩:よく聞きますっぽね、そういうパターンも。
──そうじゃなくて、あくまで新しいものを作りたいわけなんですね?
小鳩:そうなんですっぽ!違うもの、別のもの、これまでになかったものですっぽね。ただ、正直なところジャンル感みたいなものは特に意識してなかったですっぽ。最初に、小鳩のソロをやるのはどうかっていう話が出た時に「やりたいですっぽ!」「面白いですっぽ!」って言って、スタッフとの間で「じゃあコンセプトとか曲とかはどういうふうにする?」ってなった、小鳩は「世界平和を目指すものにしたいっぽ」と提案をして、そこからすべてを膨らませていきましたっぽね。違うジャンルの中に答えを探そうとしたというよりは、その場でポンポン新しいアイデアを出していった結果っていう感じですっぽね。
──しかも、考えてみたら鳩って平和の象徴ですもんね。
小鳩:そうなんですっぽ!
──よくできた流れですよ、これは。
小鳩:ふふふふっ。もちろん小鳩としては元々、世界平和というのは大事なことだと思っていたし、こういうお話をいただいた時に、世界征服だけじゃなくて世界平和のほうも掲げていけたらいいなって思ったので。その両方を一緒に求めていきたいですっぽね。もちろん征服とはいっても、BAND-MAIDが目指しているのは、音楽でいろんな人たちを元気にするってことなんですけどっぽ、元気なだけじゃなく平和であれたらいちばんいいなって。
──言葉の響きとしてはだいぶ違いますけど、双方のテーマは実は同じところを目指しているともいえるわけですね?
小鳩:そうですっぽ、そうですっぽ。目指してるところはまったく違うわけではなく、一緒の方向ですっぽね。平和とか征服とか言うと言葉としては真逆な感じがするんですけど、目指すところは一緒だよっていう気持ちですっぽ。
──そして肝心の、この楽曲に関して。作詞はcluppo、つまり小鳩さん自身。そして作編曲のクレジットはCrowとなっています。資料によると、cluppoのために集結した謎のクリエイター集団ということですけど、その正体は明かしてもらえないんですか?
小鳩:ふふふっ。そうですっぽね。鴉さんたちの正体は明かせないです。
──鳩と鴉が共存しているというのも面白いですね。
小鳩:そうなんですっぽ。相対するイメージの存在なんですけどっぽ、なにしろ目指すのは世界平和なんで、みんな敵も味方もなく仲良く。鴉さんたちとも仲良くしましょうっぽ、と(笑)。
──要するに何人かのブレーンがいて、その人たちが小鳩さんの意向を汲みながら曲を作っているということなんですよね?
小鳩:そうですっぽ、一緒に。小鳩の意向を聞いてもらって、曲作りを手伝ってもらってますっぽ。
◆インタビュー(2)へ
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