【レビュー】石月努、ミニアルバム『創生記』に“その空間でしか生まれない音と歌”

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石月努 (ex.FANATIC CRISIS)が5月1日、ミニアルバム『創生記』をリリースした。同作品はオフィシャルサイト限定盤としてリリースされたものだ。

◆『創生記』トレーラー 動画

そのレコーディングは、2019年2月2日から毎週末、SHIBUYA gee-geで開催された7日間ライブ<TSUTOMU ISHIZUKI First Live 2019 【創世記】僕とあなたの7日間、サヨナラ平成。>と並行して行われたものだ。“制作プロセスをファンと一緒に楽しみたい”という想いもあって、これまでにないレコーディング方法が取られたとのこと。そして実際に完成した『創生記』は、当然ながらライブ感がダイレクトに反映されたミニアルバムに仕上がっている。

『創生記』はまず、溢れんばかりのエネルギーを秘めた壮大な宇宙創世をイメージさせるインストゥルメンタル曲「GENESIS (Instrumental)」で幕を開ける。そしてタイトルチューン「創生記 (Album Mix)」へ続き、“僕等は七日間かけて 新しい世界をつくろう”、“暗い、暗い時代は終わる”とのボーカルが力強い。“平成”から“令和”へと元号が変わり、新たな時代への期待と共に、自ら希望に満ち溢れた世界をつくってやろう!と呼びかけるようでもある。

「アラベスク」では、死と転生を繰り返す無限の魂を“君と僕”の視点で残酷性と永遠性をもって描き、それらをダンサブルなロックチューンに乗せて軽快に響かせた。「Life is beautiful」は美しいピアノとストリングス系シンセの伴奏をバックに、石月努のパワー溢れる伸びやかなボーカルで届けられるバラードであり、聴く者の胸を熱くさせる。平成の最後に家族や友人を失い、人生最大の絶望を味わったという石月だが、彼の前向きな言葉一つ一つの裏に秘められた様々な経験や想いを感じることができるはずだ。

ミニアルバムのラストは「STORY (Album Mix)」。ライブ収録された“♪ラララ~”というファンのコーラスが加わり、“すべての人に 一人一人のストーリーがある”というメッセージがより際立つ。作品のラストを飾るに相応しい楽曲に仕上がった。

『創生記』は石月努を中心に、サポートメンバー、ファン一人一人の想いと共に、その日、その空間でしか生まれない音と歌が詰め込まれたものであり、“創生記”という言葉を大上段に構えたものではない。ミニアルバムを通して感じるのは、“新たな人生の幕開け=自分自身だけの色々な色で溢れた美しい人生をつくっていこう”というメッセージ。“どんなに辛く困難なことがあっても、生きている限り乗り越えられるよ”という想いは自らの経験を以て届けられているだけにリアルでもある。

美しい人生を生きるための答えや正解なんてない。そして、それを自らつくっていくためのヒントや、“明日からまたがんばろう”と前を向ける言葉たちが散りばめられた『創生記』の世界が、生身のライブの場で披露される。<石月努 LIVE TOUR 2019 SUMMER ※ツアータイトル未定>は、8月17日(土)に京都MOJO、8月18日(日)に名古屋heartland、9月1日(日)に横浜O siteで、各会場昼夜2公演(14:30,18:00)ずつ行われる3ヵ所全6公演のライブツアーとなるものだ。

同ツアーは『創生記』収録曲を中心に、現在進行形の石月努の世界がたっぷりと堪能できるものになるとのこと。



■ミニアルバム『創生記』

2019年5月1日発売
【オフィシャルサイト限定盤】
MSTI-0001 2500円(税込)
01.GENESIS (inst)
02.創生記 (album mix)
03.YOUTH
04.桜田通り
05.アラベスク
06.Life is beautiful
07.STORY (album mix)

■<石月努 LIVE TOUR 2019 SUMMER ※ツアータイトル未定>

8月17日(土) 京都MOJO
1st 14:30 / 2nd 18:00
(問)SOGO OSAKA 06-6344-3326
8月18日(日) 名古屋heartland
1st 14:30 / 2nd 18:00
(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
9月01日(日) 横浜O site
1st 14:30 / 2nd 18:00
(問)SOGO TOKYO 03-3405-9999

◆石月努 オフィシャルサイト
◆石月努 オフィシャルTwitter
◆石月努 オフィシャルYouTubeチャンネル
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