【ライブレポート】蓮花、AKIHIDEとの共演も果たした奇跡の歌声「ありがとうを伝えたい」
蓮花が4月27日、Motion Blue横浜で1stアルバム『星の羽ばたく夜は』リリース記念ライブ<蓮花 Live 2019 ~星の羽ばたく夜はzz>を行った。1stアルバム収録曲で構成された同公演は、アルバムと同様に最初から最後まで、蓮花の“支えてくれた人たちへの感謝の思い”があふれる時間となった。
◆蓮花 画像
ほのかなライトが照らすステージにバンドメンバーが立つと、客席からの温かい拍手に迎えられて、間もなくフェミニンなシフォンドレスをまとった蓮花が登場した。
“白雪、燃ゆる心解かして…”──マイクを手にし、1曲目の「白雪」を歌い出した瞬間から会場の空気を一変させてしまった。儚さを持ちながらも芯の通ったボーカルは、次々と披露される楽曲たちに確かな“生命”を吹き込んでいくように存在感に溢れたもの。雨だれのようなピアノのフレーズが切なく響き、洗練された空気が漂う「笑顔の影」、ノスタルジックなイントロから劇的な展開をみせ、見事な高音ファルセットで魅了した「金魚涙。」、バンマスでもあるキーボード小野塚晃(from DIMENSION)とのデュエットが新鮮だった「ただ一つ、」、美しいピアノの調べと“君の居場所になって 暗闇も照らしたい”と、包み込むような優しいボーカルに引き込まれた「ツキノカケラ」。
「今の季節にぴったり」という言葉を添えて披露した「徒桜」では、透明感あふれる歌声を存分に聴かせた。
ライブ中盤、軽快なサウンドにのせてバンドメンバーが紹介されると一転、アルバム唯一のロックナンバー「時を越え」へ。疾走するサウンドと“熱”を伝える蓮花のボーカルに、観客は自然と身体でリズムを刻む。そして本編最後の曲となったのは、アルバムタイトル曲の「星の羽ばたく夜は」だった。元GARNET CROWの岡本仁志作曲による同曲は、そのデモに出会った時、蓮花の中でずっと伝えたかった“感謝の思い”がついに届けられる、と感じたという。そして、ファンやスタッフ、家族…一人一人にその思いを伝えるため、手紙を書くかのように詞を綴ったのだった。
「ありがとうを伝えたい」──蓮花
このライブ中、何度も感謝の言葉を口にしていた蓮花は、その思い通り、一言一言を大切に歌い、しっかりと思いを観客に届けた。客席の視線も耳も、ただただステージ上の蓮花へと注がれていたことが、それが伝わっていた証明だ。
本編が終わり、蓮花とバンドメンバーがステージを降りると間髪入れずに起こったアンコール。その声に応えて再び登場した蓮花は、アンコールへの感謝を述べると、この夜のスペシャルゲストであるAKIHIDE(from BREAKERZ)を紹介した。
「Motion Blue横浜でライブをするのが夢だった」と本編MCで語っていた彼女だが、その夢を持ったのは2017年、この会場で行われた事務所の先輩でもあるAKIHIDEのソロライブを観た時だったという。初めて明かされたエピソードを聞いたAKIHIDEからも、蓮花への提供曲についてのエピソードが初めて語られた。1stアルバムに収録された「LOTUS」は、4年ほど前に蓮花のもとにデモテープとして届けられたものだが、実は曲自体は20年くらい前からあったものだったという。当時、特にどこで発表しようという目的もなく制作し、長年眠っていた楽曲の仮タイトルは「水面に映る睡蓮」だった。今思えば、“蓮花のために生まれた曲だった”のではないか、と語ったAKIHIDE。そんな奇跡のような出会いで生まれた「LOTUS」で、AKIHIDEのギターと蓮花のボーカルの共演が実現。健気に、しかし、しっかりと息づくまさに蓮の花のような生命力を感じさせるナンバーであった。
AKIHIDEとの共演後、蓮花は再びMCで感謝の言葉を伝え、「人とのつながりのおかげで知ってもらえた」と、まさに蓮花にとっての始まりの歌であるデビュー曲「If ~ひとり思う~」が演奏された。水面をすべる風のように凪ぎ、祈りにも似た神聖な響きすら感じさせる同曲は、蓮花の“癒しの歌”の真骨頂と言っていいだろう。
何よりも雄弁に、混じり気の無い思いを伝える蓮花のボーカルの力をひしひしと感じたMotion Blue横浜 1stステージ。その2ndステージでは、言葉を大切にし、歌に込めて思いを届けることにこだわり続けたZARD・坂井泉水の「君に逢いたくなったら…」のカバーが披露されたのも納得だ。蓮花は唯一無二の“歌声”で、これからも様々な思いを届けていくに違いない。
■1stアルバムリリース記念ライブ<蓮花Live 2019〜星の羽ばたく夜は〜>2019年4月27日@Motion Blue横浜セットリスト
笑顔の影
金魚涙。
ただ一つ、
ツキノカケラ
徒桜
時を超え
星の羽ばたく夜は
-encore-
LOTUS
If ~ひとり思う~ ※1stシングル
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