【インタビュー】HIRO [La'cryma Christi]、2ndソロアルバムを語る<最終回>「これが今の自分のベスト」
La'cryma ChristiのギタリストHIROが8月15日、2ndソロアルバム『Midnight Sun』をリリースした。ギターインストアルバム『Gale』(2017年4月発表)にてソロアーティストの道を歩み始めたHIROが、新作『Midnight Sun』で表現したのは前作から一転。全10曲が自身のヴォーカル曲として完成した。アルバムを貫くテーマは“Show, don't sing!──歌うのではなく情景を見せなさい”だ。同作についてHIROが語ったインタビューを全4回の連載でお届けしたい。
◆『Midnight Sun』トレーラー 動画
ギタリストの枠を越えてシンガーソングライターの領域に踏み込んだ意欲作は、HIROにとっても新たな発見の連続だったという。全4回でお届けする連載インタビューの最終回は、新たな発見が導く未来と8月26日のソロライブについて。
◆ ◆ ◆
■誰よりも自分自身が
■前から作りたかったアルバムです
──ギタリストがソロアルバムのなかで1曲か2曲歌うことはありがちですが、まさか全曲で歌うとは!?
HIRO:ですよね(笑)。全曲歌うなんて誰も予想していなかったでしょうね。だから、ギタリストではなくヴォーカリストHIROのデビューアルバムです。ひたすら挑戦でした(笑)。去年から、一人の弾き語りでLa'cryma Christi時代の、自分が作曲した曲を歌っていまして。そのとき、1曲1曲の歌詞を改めて自分で書き起こしてみると、新しい発見がいくつもあったんです。誤解を恐れずにいうと、当時はメロディやサウンドを重視していて、歌詞にそこまでこだわってなかったので、見過ごしたり、見落としていることがたくさんありましたね。書き起こし、さらに自分で歌ってみると、TAKAの言葉選びのセンスや情景描写に対する力量とかを再認識しました。今さらですけど(笑)。
──それも新たな発見。新しいことにチャレンジし、新しい発見がないと、創作ではないですよね。
HIRO:新しい発見が多かったレコーディングでした。作詞をしていると、“あれ?この表現はTAKAっぽいな”と思ったり。一番身近で歌詞を書いていたのがTAKAだから、知らないうちに影響を受けているんだと驚きました。昔から、詞を書くというのは、自分の内面をさらけ出すようで、自分には恥ずかしくてできそうにないと思っていましたけど……。
──初の作詞で内面が出ましたか?
HIRO:出ている箇所がありますね。そこはちょっと恥ずかしい(笑)。あと、歌っているときと、楽器を弾いているときでは、まったく違うテンションの上がり方があることも発見でした。たとえば超正確な演奏が曲に合う場合、同じフレーズはコンピュータ上でコピー&ペーストすることもあります。あえてニュアンスを変えないようにするために。でも今回、ヴォーカルではそれはしませんでした。あくまでも僕の場合ですが、最初から最後まで通して歌うことにより生まれるダイナミクスを大切にしたかった。通して歌ったほうが感情の流れが歌に出るので。わかりやすく言うと、最後のサビなら、頭から歌ってこないと、そこにふさわしい熱量が出ない。1回目のサビと同じ歌詞だとしても、それをコピー&ペーストしたら、感情の流れが全然見えてこなくなるんです。だから、なるべく最初から最後まで通して歌うようにしていました。
──今は、2行ずつの歌詞を歌っては録って、細切れの歌をつなげて完成形にしたり、同じ歌詞のサビはコピー&ペーストすることも少なくないのに。
HIRO:そのほうが今風だと思いますが、感情の流れがハッキリ出る歌のほうが、僕らしいと思いました。今風の録り方のほうが粗が目立たないけれど、別にお行儀のいいヴォーカルを求めていたわけでもないので。これが今の自分のベストであり、実力だから、これからライブで何回も歌うことで、ヴォーカリストHIROがどう成長するか、アルバム収録曲をどう成長させることができるか、そこが楽しみでもあり、課題でもあります。
──アルバムの音源が完成した7月14日、ツイッターで「ほぼ3ヶ月間 生きた心地しなかったけど 生きてて良かったと思える今日この頃です」とつぶやいていましたね(笑)。
HIRO:本音です。大先輩の伊勢さんとの曲作りもそうだし、初めてのヴォーカルも、初めての作詞も、すべてが緊張と重圧の連続だったので(笑)。アルバムを作るときは、常に時間との戦いという側面もあるし。もっと効率的にできたらなと、毎回思います。
──ヴォーカルアルバム『Midnight Sun』が完成したことで、ライブの幅も、アーティストとしての幅も断然広がりましたね。
HIRO:誰よりも自分自身が前から作りたかったアルバムですから。自分がメロディを書き、自分が詞を書き、自分がギターを弾き、自分が歌うアルバムが作りたかった。その点では、夢が実現したアルバムでもあります。その夢の続きがソロライブ。これからはギタリストHIROのパートとヴォーカリストHIROの二本立てになるので幅が広がると思います。何年か経って『Midnight Sun』を聴き直したとき、初々しいな、と感じるような活動をしていきたいですね。
──8月26日に行われる2ndソロライブ<Under the midnight sun>も二本立て?
HIRO:そうなると思います。ただ、ニューアルバムの収録曲はすべて歌います。でも、そこも未知の領域。果たして喉がもつか、体力がもつか、途中で声が出なくなったり、倒れてしまうかも(笑)。ライブになると、思わぬ力が入ってしまうから……。どうなるんだろう?と、怖いもの見たさでもいいので、是非ライブにも来てください。
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■2ndソロアルバム『Midnight Sun』
2018年8月15日(水)発売
GQCS-30009 3,240円(税込)
01. 白夜 (作詞:HIRO)
02. 我 (作詞:鈴木慎一郎)
03. 鏡の中の君 (作詞:伊勢正三)
04. 反逆のセレナーデ (作詞:伊勢正三)
05. 緑の秋 (作詞:伊勢正三)
06. conviction (作詞:Naoki. H)
07. 残り香 (作詞:鈴木慎一郎)
08. 祈り (作詞:伊勢正三)
09. under the midnight sun (作詞:HIRO)
10. 遥か... (作詞:鈴木慎一郎)
全作曲・編曲:HIRO
▼レコーディング・ミュージシャン
Vocal & Guitar:HIRO
Bass:中村泰造
Drums:ササブチヒロシ
Chorus (M8):玉虫ナヲキ
【オフィシャルストア CD予約特典】
特典1) 直筆サイン入りフォトカード
https://wardrecords.com/products/detail4605.html
【オフィシャルストア CD+チケット予約特典】
特典1) 直筆サイン入りフォトカード
特典2) 8/26(日)ライヴ終演後の「握手&サイン会」参加券付
https://wardrecords.com/products/detail4606.html
■『Midnight Sun』発売記念インストアイベント
2018年9月2日(日)18:30~ 渋谷ZEAL LINK
http://www.lacrymachristi.jp/HIRO_MidnightSun.html
■2ndソロライヴ<Under the midnight sun>
2018年8月26日(日) 渋谷CLUB QUATTRO
Open15:45 / Start16:30
▼ライヴ・ミュージシャン
Vocal & Guitar:HIRO
Guitar:Shinobu
Bass:中村泰造
Drums:ササブチヒロシ
Guest:田澤孝介 (Rayflower)
▼チケット
スタンディング 6,800円 (税込/ドリンク代別)
一般発売中
・オフィシャルストア https://wardrecords.com/products/detail4607.html
・イープラス http://eplus.jp/sys/T1U14P0010163P0108P002265418P0050001P006001P0030001
・ローソンチケット 0570-084-003 [Lコード:76406] http://l-tike.com/order/?gLcode=76406
・チケットぴあ 0570-02-9999 [Pコード:122-039] https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=1830991
■HIRO初のファン旅行<〜HIROの甘い罠〜越後湯沢で過ごす魅惑の2日間〜>
開催日:2018年10月20日(土)〜10月21日(日)
宿泊施設:NASPAニューオータニ(新潟県)
http://kk-kanko.com/hiro2018/
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