【インタビュー】第一興商が強力プッシュする7月度D-PUSHアーティストにFIVE NEW OLDが決定!
始動から4作を経て、6月21日にリリースされる「BY YOUR SIDE EP」でメジャー・デビューを果たすFIVE NEW OLD。R&Bやブラック・ミュージックに通じるテイストを活かしたアーバン&スタイリッシュな音楽性を引き継ぎつつ、さらなる進化を遂げた最新の彼らの魅力を味わえる「BY YOUR SIDE EP」は注目の一作といえる。同作を期に確実なスケールアップを果たすことを感じさせるFIVE NEW OLDをキャッチして、全員インタビューを行った。
◆FIVE NEW OLD~画像&映像~
YOSHIAKI(Ba.) / HAYATO(Dr.)
HIROSHI(Vo.,Gt.) / WATARU(Gt.,Key.)
■ゴスペルやR&Bテイストの作品や夜をテーマにした作品を経て
■さらに進化した今の自分達のリアルな姿を提示しようと
――6月21日にメジャー・デビュー音源「BY YOUR SIDE EP」がリリースされます。
HIROSHI:「BY YOUR SIDE EP」はメジャー・デビュー作ではありますが、そのことはあまり意識しなかったです。あくまで自分達らしいもので、なおかつ一歩前に踏み込んだものを作ろうということを考えて制作に入りました。とにかく正直な、ありのままの自分達の姿を、メジャー・デビューというタイミングだからこそ出したいという気持ちがあったんです。これから前に進んでいくにあたって変に取り繕ったりするよりは、今まで自分達がやってきたことを踏まえたうえで、今のFIVE NEW OLDを提示することが大事だなと思ったので。それに、リード・シングルの「By Your Side」だけを聴いてほしいということではなくて、一つの作品として完結させたいという意持ちがあって。“僕達はあなた達の傍にいるよ”という想いをいろいろな形で表現したくて、4曲入りのEPという形態をチョイスしました。4曲の流れとかも考えて形にしたので、ぜひ全曲を聴いてほしいです。
YOSHIAKI:EPということに関しては、僕らが「Ghost In My Place EP」という音源を出した時に、4曲というバランスが自分達の中ですごくハマったんです。特に、初めてFIVE NEW OLDに触れる人はそうだと思うけど、2曲のシングルでは短いし、10曲のアルバムだと重い気がするんですよ。4曲だと全部の曲をしっかりと立たせることが出来るし、バンドの幅広さとかも良い感じで出せる。だから、今回の音源もシングルではなくて、4曲入りEPにするというのは賛成でした。
WATARU:4曲というのは良いですよね。FIVE NEW OLDというバンドがどういう音を鳴らしているかということを、一番良い形で分かってもらえると思うから。実は、僕らの4曲入りEPは、今回で3枚目なんです。
HAYATO:最初の「LOVE SICK」は7曲入りなのに、EPと付けていた。その時は“EP”という表記がカッコいいと思って、ミニアルバムなのにEPにしたんです(笑)。
WATARU:そう(笑)。そんな風に今回が3枚目のEPで、いつもと同じように聴き応えのある作品になったんじゃないかなと思います。
YOSHIAKI:FIVE NEW OLDなのに、5曲じゃないという(笑)。
一同:アハハ(笑)。そうなんだよな!(笑)
WATARU:等身大の自分達を見せたということに関しては、たとえば今回の4曲は全部英詞なんです。メジャー・デビュー作ということで、日本語にしないといけないのかなと思ったりしたんですよ。それで、HIROSHIもトライしてみたりしたけど、やっぱり英詞のほうが良かった。そこで、メジャーにいくからといって無理に日本語にする必要はあるのかという話になって。レーベルの人達もそれを分かってくれて、全曲英詞でいかせてもらうことにしました。
YOSHIAKI:メジャー・デビューするタイミングで僕らも進化したところを見せたいという想いがあって、始めは気負って、もっと新しいことにチャレンジしようという話をしたり、日本語の曲にも挑戦したりしたんです。そういう中で、四人でもう一度話し合った時に、今の自分達が本当に良いと思うものが一番説得力を持っているんじゃないかという話になったんです。それで、自分達の元々のスタイルである英語詞だったり、今まで作ってきたゴスペルやR&Bテイストを押し出した作品や、夜をテーマにした作品を経て、さらに進化した今の自分達のリアルな姿を提示しようということになりました。
HAYATO:日本語がストンとハマるようになったら、やれば良いと思っています。日本語に抵抗があるわけではなくて、今の自分達には英語のほうがナチュラルに感じられるんですよ。それに、英語でいこうという判断ができたのは、そこに至るまでに、気負ったり、いろんなことをしたからこそというのがあって。“絶対英語やろ”という頑なな姿勢だったわけではなくて、いろいろやってみて分かったことがあったんですよね。そういう意味では、遠回りしたのも無駄ではなかったなと思います。
――
▲HIROSHI(Vo.,Gt.)
自分達が良いと思うものを聴かせることで応援してくれる人が増えて、ここまで来たわけですから、今回の選択は正しいと思います。では、「BY YOUR SIDE EP」に収録されている4曲を紹介してください。
HAYATO:1曲目の「Not Too Late」は、元々僕がこういう曲をやりたいと思った曲の延長線上にある曲で、夏感のある曲です。夏っぽくて、ウォーター・スライダー感がある曲をやりたいということを、前作の「WIDE AWAKE EP」を作った時に言っていたんですよ。その時もある程度形になったけど、なんかちょっと違うなという話になって、お蔵入りになった。でも、今回は夏がテーマということで、あの曲に磨きをかけて形にしようということになって、晴れて完成しました。そういうところで、「Not Too Late」は僕の中で、すごく思い入れがあります。この曲はリズムが4つ打ちだけど、流行りの4つ打ちの感じではなくて、すごくグルーヴィで、'80年代~'90年代のダンス・ミュージックっぽい匂いがあって。さらに、ウォーター・スライダー感も出せて夏にピッタリの曲になったし、サビの歌詞もすごく簡単なので、みんなでシンガロングできると思うんですよ。そういうところも含めて、僕はこの曲が大好きです。
WATARU:僕らは曲を作って、こういう風にEPにする時というのは、毎回じっくり煮詰めて完成する曲と、わりとすぐにハマる曲というのがあって。そういう中で、2曲目の「The Dream」は、かなり早くできました。
――本当に? R&Bに通じるしっとりした味わいのスロー・チューンで音数も少ないので、煮詰めたほうの曲だったのかなと思いました。
一同:そう感じるでしょう? それが違うんですよ(笑)。これが一番早かったよな?
WATARU:早かった。「The Dream」は、元になったデモは「WIDE AWAKE EP」よりも前にあったんですよ。今回の「BY YOUR SIDE EP」はここまでのFIVE NEW OLDの集大成を見せるという側面もあったので、この曲も入れるべきだろうということになって。それで作りだしたんですけど、デモの段階の素直な状態で、そういう中でどうやって自分達らしさを出したら良いかというのがあって。それで、音を足すんじゃなくて、抜くということを意識して形にしていったんですね。そうしたら、音を抜けば抜くほど良くなって、逆に必要なものが見えて、入れてみたらすぐにハマった。そんな風に、この曲はすごくスムーズに完成しました。
――「The Dream」も含めて、今作は4曲ともアーバンな味わいが魅力的ですし、こういう音楽をバンドでやっているのというのは最高です。
一同:ありがとうございます(笑)。
HAYATO:今の僕らが出している音はバンド・サウンドだけど、ロックバンドかというと、そうではなくて。でも、バンドとしての概念はちゃんと残しているんですよね。こういうアプローチを採れるのは強みだなということは、自分達も感じています。
HIROSHI:3曲目に入っている、今回のリード曲の「By Your Side」は、今後自分達がより大きなステージ……1,000人とか2,000人、10,000人といった人達の前で演奏出来るようになった時に、FIVE NEW OLDらしいスタイルで、みんなを一つに纏められるようなアンセムを作りたいという想いのもとに作りました。みんなが一緒に歌ってくれることで完成する曲にしたいなというところからスタートしたんですけど、結構時間がかかりましたね。こういう風にしたらみんなが歌えるんじゃないかとかというアイディアがいろいろ出てきたし、自分の中で変な歩み寄り方をしてしまう部分も出てきたりして、なかなか纏まらなかったんです。
YOSHIAKI:「By Your Side」は、僕達のカラーの一つになっているゴスペル調の曲で、なおかつロックな部分も入れたくて。キャッチーだけど、自分達がやりたいことというか、あくまでバンドということが伝わるものにしたかった。それで、いろんなアイディアが出過ぎて、ちょっとHIROSHIがパンクしたという(笑)。
HIROSHI:そう(笑)。ちょうどそのタイミングで、アレンジャーの春日俊亮君(Shunsuke Kasuga)と一緒にこの曲を仕上げていこうということになって。僕がのめり込み過ぎて見えなくなってしまっていたものを、彼が客観的な視線で纏めてくれて、すごく良い形になりました。それに、俊君がそういう役割を担ってくれたことで、僕はメロディーに集中することができて。分かりやすいとか、分かりにくいとかいったことを一度取っ払って、自分が歌いたいメロディーを入れ込むことができました。
▲HAYATO
――みんなで歌いたいというところから入って、合唱ではなくてゴスペルっぽいコーラスになったというのは、すごくオシャレですね。それに、後半に向けてクレッシェンドしていく流れも良いですし。
HAYATO:そう。この曲の後半は盛り上がっていて、ドラムもそれに合わせていて。音源化する曲の中で、自分が表打ちのビートを叩くことになるとは思っていなかった(笑)。表打ちは合わない気がしたんですよ。でも、この曲には、それがハマったんですよね。というか、あか抜けて聴こえるようにしてみました(笑)。
HIROSHI:僕らはパンクなところから始まって、いろんなことを経て、今のサウンドに至っているんです。パンクからロックなものへ、ポップなものへ、アーバンなものへ…という風に変わってきたから、いろいろなことが出来る。だから、「By Your Side」みたいにR&Bテイストを活かしつつ、スタジアム・ロック的な鳴らし方をするということも出来るんです。最後のパートはそういうところを活かしていて、そこにゴスペルが入ることによって、僕達が思い描いていたところを超えたというのはありますね。つまり「By Your Side」は僕達が辿ってきた系譜が全部入っているんですよ。同時に、それをまた一つ上に押し上げることが出来た曲になったなということを感じています。
YOSHIAKI:それは、間違いないね。4曲目の「Too Good To Be True」は、元々はHIROSHIがギターを弾きながら鼻歌で歌ったデモが3~4年前にあって、僕はずっとそれを携帯に入れていて。この曲はメロディーが抜群に良くて気に入っていたんですけど、前作の「WIDE AWAKE EP」ではお蔵入りになってしまって。今回のタイミングで、あの曲をやりたいと僕が言ったら、良いねということになりました。この曲は、とにかくHIROSHIのメロディーを聴いてもらいたいというのがあって、オケに関しては正直これといって難しいことはしていない。本当に歌がメインの曲で、特に2番のAメロのメロディーが本当に良くて。そこは、より多くの人に聴いてほしいですね。あとは、WATARUとオケを作っていく中で、なにか新しいことをやりたいねという話になって。それで、サックスを入れることにしたんですけど、ただ間奏にサックスを入れただけだと普通の曲になってしまうから、頭にもサックス・ソロっぽいものを入れることにしたんです。そうすることで、すごく色気が出るだろうというのもあったし。それで、雰囲気を見るために打ち込みでサックスを入れてもらったんですけど、打ち込みの音がショボ過ぎて(笑)。
一同:そう! サックスの良さが皆無やった(笑)。
YOSHIAKI:でも、これはあくまでも仮やからといって、誰かに吹いてもらおうということになった時に、HIROSHIが大河(谷本大河/SANABAGUN)に声をかけたら、2つ返事でやりたいと言ってくれて。すごく良いサックスを吹いてくれて、感謝しています。
HAYATO:しかも、数テイクくらいしか吹いていないんですよ。どのテイクも良くて、さすがやなと思いました。
HIROSHI:僕らはもろにAORなサックスをイメージしていたけど、彼はジャズがルーツにあるんですよ。そこを活かしてAORにジャジーなサックスを入れてくれたことで、すごく面白いものになりましたね。
◆インタビュー(2)へ
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