【インタビュー】BREAKERZ、『名探偵コナン』主題歌で「いつか何かを達成した時に真実を」
デビュー10周年を迎えるBREAKERZが、アニバーサリーイヤーの幕開けとなる17thシングル「幾千の迷宮で 幾千の謎を解いて」を2017年1月18日にリリースする。これまでにも「Everlasting Luv」「Miss Mystery」「月夜の悪戯の魔法」「WE GO」など“コナン”でおなじみのナンバーを数々送り出してきたBREAKERZだが、今作もTVアニメ『名探偵コナン』のオープニングテーマとしてオンエア中だ。
◆「幾千の迷宮で 幾千の謎を解いて」ミュージックビデオ
切なくもどかしい関係をモチーフにドラマティックで疾走感たっぷりのナンバーに仕上げた表題曲について、SHINPEIがレコーディングでベースに初挑戦のカップリング曲について、そしてゴールデンボンバー、シド、GRANRODEO、マイファス、超特急ら10組との対バンを全国で繰り広げるイベント<BREAKERZ 10周年10番勝負 -VS->など、3人にじっくり話を聞いたロングインタビューをお届けしたい。
◆ ◆ ◆
■コナンくんと蘭ちゃんの
■変わらない距離感のもどかしさ──DAIGO
──デビュー10周年の幕開けとなるシングル「幾千の迷宮で 幾千の謎を解いて」はテレビアニメ『名探偵コナン』のオープニングテーマ。コナンの世界観にドンピシャの楽曲でもあり、普遍的なメロディが光っていますね。原曲を作ったのはAKIHIDEさんですが。
AKIHIDE:メンバーそれぞれが『名探偵コナン』のオープニングテーマとして映える曲を作ろうと持ち寄った曲をアニメの製作スタッフにお送りして選ばれたのが、今回の曲です。最初にギター1本でメロディを作って、その後で『名探偵コナン』のサスペンス性だったり、スリリングな感じをイントロやキメの部分でドラマティックに表現してみました。物語のテーマの一つでもあるコナンくんと蘭ちゃんの切ない恋愛模様も活かせる普遍的なメロディになっていて、これまでの曲の中でもメリハリのきいたキラキラしたロックチューンになったなと思っています。
▲DAIGO(Vo) |
AKIHIDE:いや、特には伝えてないですけど、それぞれ2人とも、曲をより良くするために取り組んでくれたんだと思います。
──歌詞はコナンの気持ちになって書いたんでしょうか?
DAIGO:そうですね。コナンくんと蘭ちゃんの変わらない距離感のもどかしさ、切なさを表現して、いつか何かを達成した時に真実を伝えたいというテーマで書きました。日常に例えると、“受験が終わったら告白しよう”とか“頑張ったらこの気持ちを伝えよう”って思ったことがある人も多いと思ったんですよね。あとは今回、タイトルがすぐに決まったんです。
──「幾千の迷宮で 幾千の謎を解いて」ってBREAKERZ史上、最も長いタイトルなんでしょう?
DAIGO:ええ。‘90年代に僕たちが聴いてきた音楽は長いタイトルのものが多くて、うちの会社の大先輩の曲にしてもそうなんです。この曲にはサビ始まりの4小節でタイトルを歌いきっているキャッチーさがあって、タイトルはかなり気に入っています。ただ、原曲はここまで言葉が入らないメロディだったのでAKIHIDEさんに「言葉詰め気味でも大丈夫ですか?」って確認したんです。そこでダメだって言われたら「幾千の迷宮で 幾千の謎」になっていたかもしれない(笑)。
AKIHIDE&SHINPEI:ははは(笑)!
DAIGO:“謎がどうしたんだ?”っていうタイトルになってた(笑)。そういう意味でもバンドならではの化学反応が起こった曲ですね。
──歌詞に「お願いだから 一人にしないで」って蘭ちゃんの有名な台詞も盛りこまれていますね。
DAIGO:はい。そういうところも『名探偵コナン』ファンに聴いてもらって、いろいろ感じてほしいし、“いいね”って言ってほしいですね。
──『名探偵コナン』のタイアップはBREAKERZとして何作も手がけているので、書きやすかったのでは?
DAIGO:ただ何曲も書いているだけに、前の曲とかぶらないようにって考えるんですよね。限られたテーマの中で表現することで、自分なりに良い表現ができたかなとは思っています。
SHINPEI:一聴するとBREAKERZ王道の疾走感のあるナンバーなんですけど、じっくり紐解いていくと、どのセクションにも違う顔がある曲でなんですね。イントロは『名探偵コナン』にぴったりハマるようなスリリングな展開で、Aメロの憂いのある切ない世界にひきこまれて、Bメロからサビでは明るく開けていくっていう。そういうドラマがワンコーラスの中にあるのがこの曲の旨味の一つだと思っています。
▲「幾千の迷宮で 幾千の謎を解いて」初回限定盤A |
AKIHIDE:いろいろなカラーを1曲の中で見せたかったので、意識してアレンジしていきました。
SHINPEI:アニメ自体、謎解きがあって恋物語があって子供たち同士のやりとりがある。いろいろな楽しみ方ができるのが人気の理由でもあると思うので、多面的という意味で『名探偵コナン』と合致した曲になったんじゃないかなと。10周年を迎えるに当たってすごく力になる曲ができましたね。
──そんな曲を形にしていく上で、それぞれがプレイヤーとしてこだわったことは?
SHINPEI:やっぱり3人の持ち味をどれだけ曲に閉じ込められるか、ですね。AKIHIDEさんの世界観は僕には出せないものなので、曲の持ち味を残しつつ、BREAKERZのバンドサウンドというところで、直球のギターをうまくパッケージできたんじゃないかと思います。
──DAIGOさんの歌い方はちょっと大人っぽいというか、柔らかい印象を受けました。
DAIGO:かもしれないですね。今まで声を張る歌い方をしている曲が多かったんですけど、この曲では少しキーを下げさせてもらったんです。駆け抜けるような疾走感があってキャッチーなんだけど、笑顔で歌う曲ではないし、かといって視線鋭く歌う曲でもないので、“冷静と情熱のあいだ”っていうと小説とか映画みたいですけど(笑)、本当に言葉通りのそういう表現がいいと思ったんです。熱くなりすぎない温度で歌いましたね。
──なるほど。リリースに先駆けて公開されたミュージックビデオShort Ver.には企画も盛り込まれてましたが、映像自体はどんなものになりそうですか?
DAIGO:もちろん僕たちが演奏しているシーンもあるんですが、『名探偵コナン』に扮したキャラクターたちが謎を解くために駆け回っているサイドストーリーもあるんです。『名探偵コナン』ならではのミュージックビデオになっていると思います。
──あと今回、衣装がシック。3人が揃いのスタイリッシュなシルエットですよね。
SHINPEI:そうですね。スーツ、久しぶりですね。
DAIGO:めちゃめちゃロックな服が似合う曲とは少し違うというのもありつつ、デビュー10周年なので同じ色のネクタイを締め、スーツでビシッと気を引き締めて前に進んでいくという意思表明でもありますね。
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