【ライブレポ】a flood of circle、右手に鬼ころし左手にタンバリンの佐々木「俺たちの新しい居場所、サーカスへようこそ!」

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a flood of circleが11月23日に東京TSUTAYA O-EASTにて主催フェスティバル<A FLOOD OF CIRCUS 2016>を開催した。オフィシャルから届いたレポートをお届けする。

◆<A FLOOD OF CIRCUS 2016>画像

結成10周年の節目を機に、新たな試みとして10月から全国2マンツアー<A FLOOD OF CIR-CUS大巡業 2016>を13公演行ってきた彼ら。この日はその集大成である。

バルーンによるタイトル飾り、三角旗や緞帳で彩られたステージ、フードやフェイスペイントの出店など、お祭り感満載の会場に強烈アクトが登場していく。トップバッターはgo!go!vanillas。高速ブギでフロアを一気に沸騰させると、2017年1月にリリースされる新曲「おはようカルチャー」をいち早く投下。さらに「同じ革ジャン星で生まれたスピリッツを感じてる」(ジェットセイヤ/Dr)と、後輩として敬意を表した。

「新宿で2回観て、カッコよすぎて誘ってしまいました」(佐々木亮介/Vo&Gt)というTHE THROTTLE。曲はオールディーズから最新のR&Bまで。パフォーマンスは笑いあり踊りあり感動あり。迫真のライブで見事に盛り上げていく。女王蜂のステージはジャムセッションから始まり「Human License」のカバーへ突入。ほかにも随所で「Sweet Home Battle Field」や「I LOVE YOU」の一節を盛り込みながら、ロック歌劇のような圧巻のライブで花を添えた。

Reiは「佐々木の亮ちゃんとはブルーズ好きっていう共通点があって」と語り、リズミカルなボーカルと卓越したギタープレイを披露。女性シンガーソングライターとしてフェスティバルを彩る。続いて現れたのはNothing’s Carved In Stone。「俺たちの好きなバンドが、自分たちの好きなものを集めてみんなを楽しませる。最高だよね!」(村松拓/Vo&Gt)と、緻密かつ激アツなグルーヴで観客を絶頂へと導く。アニキ格として段違いのスケールを見せつけた。

真打を前にDJ:片平実(Getting Better)が極上のロックを爆音でスピンしダメ押しをしたところで、満を持してa flood of circleの登場。「フェルディナン・グリフォン・サーカス」、「スカイウォーカー」と初っ端からエンジン全開。モッシュやダイブが頻発する盛り上がりだ。佐々木は右手に鬼ころし、左手にタンバリンを持って「このヤバい祭りを見逃さないあなたの目線が最高! 俺たちの新しい居場所、転がり続けるための場所、サーカスへようこそ!」と叫ぶと「Sweet Home Battle Field」へ。早くも客席へ飛び込み、膝立ちで熱唱する。









中盤は「BLUE」や同日リリースされた「Flyer’s Waltz」をプレイ。泥臭いだけではない、大きなフィールドへ羽ばたくような爽快さを聴かせる。「ここがゴールだとも到達点だとも思ってないの。ロックンロールの歴史ってすげえ長いんだよ。それを愛して、それが生まれ変わってこの先に繋がると俺は信じてて。今日はそういうバンドとそういう人たちしか来てない」と語ると一気に終盤へ。「Dancing Zombiez」、「シーガル」と続け、本編ラストの「ベストライド」に入る。会場中の大合唱と、フラつきながらもガッツポーズを決めるメンバーの姿が充実感を物語っていた。

アンコールは「ホットチョコレート」と「KIDS」。温かな包容力と力強い疾走感で大団円を迎えた。「来年もやるよ絶対」という言葉も飛び出したこの日。a flood of circleにしかできない万感のフェスティバルであった。





text by 秋摩竜太郎

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