【ライブレポート】パレードパレード、ツアーの集大成見せた渋谷公演。「音楽の力を改めて感じた」
パレードパレードが9月23日に渋谷Milky Wayにて、自身のリリースツアーの“ FINAL SERIES”東京公演を開催した。
◆<パレードパレード “Squall” Release TOUR 2016 FINAL SERIES>東京公演 画像
今年7月に初の全国流通盤ミニアルバム『Squall』をリリースし、同作を引っ提げての全国ツアーを敢行しているパレードパレード。ツアーは5月のプレリリースツアーから数えて計26箇所30公演にものぼる。これだけヘヴィな日程でのツアーは初めてだが、彼らはバンドとしてさらに力をつけるため、このタイミングで挑戦することを選んだ。
23日の渋谷Milky Way公演は対バン相手にBAVYMAISON、THE FOREVERS、Omoinotake、GOOD BYE APRIL、The holy'sらが登場し、それぞれの色を明確に打ち出したパフォーマンスで観客を魅了。パレードパレードは松本晃貴の軽快なギターリフを皮切りに、疾走感溢れる「インマイライ」からライブをスタートした。(同曲は『Squall』リリース時にもフリーサンプラーとして配られた曲で、1stミニアルバムに収録。パレパレにとっては戦友のような曲だ。)ライブではギターとベースのスウィング感がまた格別で、オーディエンスからも高揚ぶりが伝わってきた。
そして最新ミニアルバム『Squall』から、大松沢ショージの歌声がミディアム・ポップにのって快く響きわたる「一秒先は未来」。曲後には拍手が湧き起こり、MCではここまでのツアー29本を振り返って「とても充実した日々を送らせていただきました」と三浦光義。
また、ツアーの途中からはドラムのエリック吉岡が体調不良のため欠場し、3人で乗り切ってきたライブが多かったことを大松沢が明かした。「3人でやるのもそれはそれで楽しさがあったんだけど、やりたいことをできない苦しさがあった。今日は絶対にバンドの音でやりたかった」と、この日のサポートドラマー山崎 浩二朗(komodo Inc.)を紹介した大松沢。「対バン相手の人とかお客さんとか、メンバーも勿論そうだし、いろんな人に励ましてもらって、音楽の力を改めて感じたツアーでした。今ここに立ててることを幸せに思うし、楽しいし嬉しいし、そういう気持ちを共有していけたらと思います」
ライブ後半戦は、バンドの酸いも甘いも呑み込んで華やかに昇華させていくパワーチューン「林檎」からスタート。色気のある歌詞を巧みに歌いあげる大松沢の歌声に松本のカッティングが冴え渡る。続く「Silly as love」では三浦のベースラインで程よく酔わせながらクールダウン。ラストでは日常の中で感じられる幸せを歌い上げるバラードナンバー「謝るのは、いつも僕だ。」に観客もじっと聞き入り、感動の拍手でライブ本編を締めくくった。
アンコール慣れしていないと語りながら、ファンからのアンコールに応えてステージへ戻ってきたパレードパレード。今回のリリースツアーにふさわしく「林檎」が再演され、この先もまだまだ展開が続いてしまいそうなワクワク感を残して渋谷の夜に一旦幕を引いた。
パレードパレードによる『Squall』リリースツアーは、9月30日に札幌Sound Lab moleでついにファイナルを迎える。ロングツアーの中で様々な経験を積んだ彼らにとって、そこからがまた新しいスタートラインとなるはずだ。
セットリスト<パレードパレード “Squall” Release TOUR 2016 FINAL SERIES>東京公演
■パレードパレード
M01 一秒先は未来
M02 インマイライ
M03 林檎
M04 Silly as love
M05 謝るのは、いつも僕だ。
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