ローランドが電気自動車のベンチャー企業GLMとコラボ、近未来サウンドを体感できるEVスポーツカー登場

ローランドとGLMは、従来にはない近未来的な走行音で、運転状況に応じてさまざまに変化する電気自動車（以下EV）向けのサウンド・システムを共同開発し、国産初の量産EVスポーツカー「Tommykaira ZZ」のオプションとして、GLMより2015年秋に販売開始する。

自動車の運転に対する環境への配慮が高まる中、自動車メーカーから発売されるEVのモデル数や出荷台数は着実に増えつつある。EVの走行音はモーター駆動で高い静穏性が長所とされる反面、エンジンから発せられる排気音がないため、スポーツカーなどで走りを楽しむドライバーにとっては物足りないという声も多いという。そうした要望に応えるのが今回のコラボだ。

日本初の量産EVスポーツカーを開発したGLMと、電子楽器メーカーであるローランドが、「EVスポーツカー・サウンド・プロジェクト」でコラボレート。ローランドが創業以来培ってきたシンセサイザー技術を応用することで、加速や減速、坂道におけるモーターへの負荷など、走行状況に応じて滑らかかつダイナミックに変化する走行音を楽しむことが可能。従来にはない近未来的なサウンドで、EVスポーツカーの魅力を飛躍的に高めることができる新しい機能だ。


車載ネットワークから得られる、車速やアクセルの踏み込み量、動力系への負荷といった車両の状況をリアルタイムで検知し、ローランド最先端のシンセサイザー技術を応用して近未来的でアクティブなサウンドを合成、車内ステレオ・スピーカーから大迫力で再生する。滑らかでダイナミックに変化するサウンドとアクセル操作と連動したレスポンスにより、EVを運転する楽しみが大きく広がるという。ここで使用されているのは、ローランドのシンセサイザーにも搭載される音源「SuperNATURAL」だ。

好みにあわせたサウンドタイプを選べるのも特徴の1つ。スポーツカーや高級車にふさわしく、上品で高級感のあるサウンドタイプを数種類用意する。

GLMは、京都大学発EVベンチャーとして2010年に設立した自動車メーカー。持続可能な「カーボンゼロ社会」「循環型社会」の実現を目指した、電気自動車の開発・販売プロジェクトが発端となっている。環境対応自動車の早期普及を目的とし、複数の提携企業の協力のもと、ファブレスモデルによる市販車の開発製造を行っており、2014年には、京都の生んだスポーツカー「Tommykaira ZZ」をEVとして復活。国産初の量産EVスポーツカーとして販売を開始している。