【連載】代官山 蔦屋書店 音のコンシェルジュ「Vol.8 ジャズ界の巨匠たちの“素顔”を収めた写真集《JAZZ GIANTS 1961-2013》」

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こんにちは、代官山 蔦屋書店オンラインストア担当の秋田です。本日も音楽好きにはたまらない、至高の一品をご紹介します。

今回ご紹介するのは、ジャズ界の巨匠たちの“素顔”を収めた写真集、『JAZZ GIANTS 1961-2013』です。

本書は新宿のジャズ喫茶、ジャズバー文化を牽引してきた「DIG」「DUG」のオーナーであり、フォトグラファーとしても活躍する中平穂積氏の集大成とも言える作品です。同氏がこれまでに撮り貯めたマイルス、コルトレーン、モンク、ブレイキー…といった、ジャズ界の巨匠たちの全盛期から現在までの貴重なショットを余すことなく収録。全240ページにおよぶ作品の中には、これまでどこにも公開されなかった写真が満載です。

特筆すべきは撮影者である同氏と、被写体となったジャズメン達との距離。その音楽性や自身のプレイスタイルから、繊細な性格も多いジャズ・アーティストを、これほどまでに近い距離で、かつ膨大な数を撮影できた人間は、国内外でも非常に稀有な存在ではないでしょうか。世界レベルで見ても歴史的資料価値の高い作品といえます。

この写真集がいかに貴重なものか、ジャズ・プロモーターとして四半世紀以上業界に関わり続け、現在は当店のジャズ・コンシェルジュである及川に、その魅力を語ってもらいました。

「現在ではJAZZの巨匠と呼ばれるジャズメン達の、アルバムジャケットではなかなか見られない“日常”を切り取った貴重な写真満載です。彼らに対する中平氏の敬意と愛情を感じさせる作品が多く、撮影される彼らもまた、そんな中平氏に心を許しているからこそ、素のままの姿を撮らせたのだと思います。音が聴こえてきそうなほど近くで撮影されたこれらの写真は、いつも優しく彼らを見守っている中平氏と、彼らの心の距離の近さがそのまま表現されています。」

また、本書で印象に残った写真、見どころなども及川に語ってもらいました。

「印象に残ったものは写真集の表紙を飾っているセロニアス・モンク(Village Vanguard New York, 1966)、本編に収録されているキャノンボール・アダレイ(Tokyo, 1963)の写真ですね。個人的に最も貴重で見どころと感じたのは、ウイントン・ケリーの1964年に東京で撮影された一枚。ウイントン・ケリーは39歳で亡くなっため、リーダー・アルバムも少なく、アルバムジャケット以外の写真はほとんど残っていません。なかでもこのショットは、彼がややエキサイティングして、いまにも動き出しそうな姿が収められている、非常にめずらしい写真だと思います。」

なお、本書の表紙はマイルス・デイヴィス、アート・ブレイキー、ジョン・コルトレーン、ビル・エヴァンス、セロニアス・モンクの5種類の中から、お好きなジャズメンをお選びいただけます。収録内容に違いはありません。

まさに全ジャズファン必携の永久保存版写真集です。代官山 蔦屋書店の店頭でも現物を展示しておりますので、ぜひお立ち寄りください。

※店頭での展示期間は未定のため、ご覧いただけない場合もございます。あらかじめご了承ください。


◆JAZZ GIANTS 1961-2013 サイト
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