【インタビュー】新山詩織、1stアルバム『しおり』を高校卒業前にリリース「この先どんなことを思っていくのか。本当にわからないのも楽しみ」
■アルバムが完成していろんな自分を感じることが出来たので
■この先ももっといろんな自分を引き出していけたらいいな
──そして今回、改めて硬派なロックを愛する新山詩織の音に対するこだわりを感じたりもしましたね。「Looking to the sky」のギターの音色とか、かなりロックだよね。無骨なんだけど、優しくて丸みのある音というか。
新山:はい。「Looking to the sky」は、昔ながらのロックっていう雰囲気がすごく出てますよね。軽く流れるようなサウンド感ではなく、重くどっしりと流れていくような、グサッと奥に突き刺さるような、そんな音色で表現したかったんです。ベースの低音も、すごく太くてどっしりしてて。本当に理想のロックが出来たと思ってます。太いというか、もっと深い感じの。
──わかるわかる。太いよりもさらに太いっていう感じのね。
新山:そうです(笑)。とことん太い感じというか。イントロの入りが、自分でも相当な手応えがあって。この曲は絶対にアルバムの1曲目に置こうって、ずっと思ってた1曲でもあったんです。ずっとNACK5でレギュラーのラジオ番組をやらせてもらっているんですけど、そこでもずっとバックに流させてもらっていた曲でもあって。とても気に入っている1曲なんです。そのラジオのタイトルも『Looking to the sky』だったので名刺的な1曲でもあるんです。歌詞もシンプルだし、しっかりとメッセージが届いてくれる1曲になったんじゃないかなと。
──「Looking to the sky」はね、もがいて強くなったというよりも、ゆっくり強くなっていった感じが伝わってくる1曲でもあるよね。
新山:その感覚すごく解ります。本当にそうですね。ダメそうなときもあるけど、明日こそ頑張ってみようっていう。もがいてばっかじゃダメだって自分にいいきかせながら、立ち止まってみては、一歩進んでみるっていう、少しずつ前に進んでいる感じが伝わってくれたらいいなって思います。
──楽曲面で言うのであれば、「たんぽぽ」もルーズ感がカッコイイなって思った1曲だったの。
新山:私も大好きです。あのルーズな感じもすごく気に入ってます。
──でも、「たんぽぽ」は2番目に出来た曲だったっていうことは、作ったのはかなり前ってことになるよね?
新山:16歳の頃ですね。まだオーディションも受けていない時だったんです。その頃、1人でギターを持って街のスタジオに練習に行っていたんですけど、初めて行った日に作った曲が「たんぽぽ」だったんです。なんとなくコードをつけて歌ってみた曲だったんです。家に帰ってお父さんに聴いてもらったら、“あぁ、なかなかいいんじゃない?”って言ってくれて。そこからちゃんと整えて1曲にしたんです。16歳の冬くらいに、スタッフさんに、“こんな曲があるんですけど”って聴いてもらってから、ちゃんとプリプロをして、歌詞を新たに乗せて完成させたんです。本当になんでもない日常をたんたんと歌っている曲でもあるんですけど、そこに、その時の空気や時間やいろんなモノが詰め込めたなって思っています。やっと世に出せた1曲でもあったので、アルバムに入れることができてすごく嬉しいです。
──「午後3時」のアコギ1本で届けられる感じもいいよね。
新山:はい。最初に作ってたときにアコギで作っていて、その時点で、この曲はアコギ1本の音で届けた方が伝わるなって感じたんです。レコーディングでは、プロデューサーの笹路正徳さんと対面してアコギを弾きながら歌ったんですけど、またさらに笹路さんのギターと絡んで素敵な曲になったなって感じています。ずっとアコギだけで歌う曲をやってみたかったから、夢が叶って嬉しいです。「だからさ」とはまた違った魅力を引き出せたんじゃないかなって思ってます。
──よくアルバムを作った後は、全てを吐き出すから空っぽになっちゃうっていうアーティストも居るけど、新山さんはどう? 今、アルバムを作ってみて、新たな新山詩織が見えて来た気がする?
新山:見えている気がします。自分でもこのアルバムを聴いて、いろんな自分を感じることが出来たので、この先ももっといろんな自分を引き出していけたらいいなと思っていますし、もっともっといろんな曲を作ってみたいなって思えるようになりました。学校を卒業したらどんな世界が待っているのか、この先、どんなことを思っていくのか、どんなことを感じていくのか。今はまったく解らないから、自分でもこの先どんな歌詞が生まれてくることになるのか、本当にわからないのも楽しみです。
──4月20日には梅田Shangri-La、26日には渋谷WWWで1stライヴツアーもあるしね。
新山:はい。頑張ります! 渋谷WWWはオーディションをやった場所だし、渋谷WWWも梅田Shangri-Laもデビューイベントをやった場所なので、原点に帰る気持ちがしています。私にとっては両方特別な場所でもあるので、そこの場所に恥じないようなライヴが出来るように頑張りたいと思います。
取材・文◎武市尚子
■1st ALBUM『しおり』
2014年3月26日発売
【初回限定盤(CD+DVD)】JBCZ-9006 3,200円+税
特典DVD:「ゆれるユレル」、「Don’t Cry」、「ひとりごと」、「今 ここにいる」ディレクターズカットver.) 計4曲収録
【卒業コラボ盤(CD+小説ブックレット)※初回生産限定】JBCZ-9007 3,200円+税
特典:小説ブックレット ※魔法のiらんどで掲載中の、新山詩織とAKuBiy(from魔法のiらんど)のコラボ小説「卒業、春」をブックレットにして封入。ここだけでしか読めない本編のその後を描いたアフターストーリーも展開。
【通常盤(CD)】JBCZ-9008 2,700円+税
<収録曲>
1. Looking to the sky
2. ゆれるユレル (1st Single)
3. 今 ここにいる (4th Single)
4. 「大丈夫」だって
5. たんぽぽ
6. Everybody say yeah
7. 午後3時
8. ひとりごと (3rd Single)
9. 17歳の夏
10. だからさ
11. Don’t Cry (2nd Single)
■<新山詩織 1stライブツアー「しおりごと」>
4月20日(土) 大阪/梅田Shangri-La
開場/17:00 開演/17:30
[問]サウンドクリエーター 06-6357-4400
4月26日(日) 東京/渋谷WWW
開場/17:30 開演/18:00
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
◆新山詩織 オフィシャルサイト
◆1st Album『しおり』特設サイトサイト
◆新山詩織 オフィシャルYouYubeチャンネル
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