ヤマハ ステージピアノ「CP4 STAGE」「CP40 STAGE」はリアリティを追求したステージのためのピアノ
ヤマハは、ライブパフォーマンス向け電子ピアノの新製品、ヤマハ ステージピアノ「CP4 STAGE」「CP40 STAGE」を10月18日より発売する。
ヤマハは、1976年にステージ用ピアノとして打弦式のエレクトリックグランド「CP70」を発売し、それ以降、「コンボピアノ」すなわち“バンドで使うピアノ”というコンセプトで、「CP」を冠した数々のモデルを送り出してきた。今回登場の「CP4 STAGE」「CP40 STAGE」は、「CPシリーズ」のアイデンティティを受け継ぎ、これまで培った技術を結集し発展させたモデル。今、ステージピアノに求められるものを問い直し、ステージで求められるピアノのリアリティに徹底的にこだわったモデルとなっている。
▲CP4 STAGE(写真上)とCP40 STAGE(下)のリアパネル。ライン出力とヘッドフォン出力(いずれも標準フォン端子)に加え、SUSTAIN、ASSIGNABLEのフットスイッチ端子、フットコントローラー端子(CP4 STAGEは2、CP40 STAGEは1つ)、MIDI、USB(TO HOST、TO DEVICE)、AUX INを装備。CP4 STAGEにはXLRの出力も用意。いずれもフットペダルFC3が付属する。
リアリティへのこだわりはまず、高品位なピアノ音色をはじめ、ライブステージで必要とされる音色に現れている。「CP4 STAGE」のアコースティックピアノの音色には、新たにヤマハのフラッグシップモデルであるコンサートグランドピアノ「CFX」からサンプリングしたものを採用。さらに、数々のコンサートホールで定評あるコンサートグランドピアノ「CFIIIS」、温かく深みのある音色が特長のグランドピアノ「S6」からサンプリングした高品位なピアノ音色も搭載。演奏する音楽ジャンルや用途に応じて使い分けることができる(「CP40 STAGE」は「CFIIIS」のみ搭載)。
▲CP4 STAGEには3種のピアノからサンプリングしたピアノ音色を各15種用意(CP40 STAGEはCFIIISから15種)。エレクトリックピアノはRdタイプ、Wrタイプ、CP80、DX7をそれぞれ複数用意。その他数多くの楽器音を収録。
▲音色選択には専用カテゴリーボタンを用意。専用のボタン、スライダーにより演奏中でも即アクセス可能。
また、エレクトリックピアノの音色も多数搭載。往年の代表的なエレクトリックピアノを年代別にボイシングしたもので、組み合わせて使用されていたビンテージエフェクターを回路素子レベルでシミュレートした「VCMエフェクト」と合わせ、その当時の音のニュアンスを再現可能だ。
鍵盤もピアノとしてのリアリティを追求したものだ。「CP4 STAGE」の鍵盤には、NW-GH鍵盤を採用。白鍵盤部に無垢材を用いた鍵盤で、低音部は重く高音部は軽くなるグランドピアノの鍵盤タッチを忠実に再現している。また、表面は適度な吸湿性があり、演奏中に指が汗ばんでも滑りにくく、快適な弾き心地を与える。指先に伝わる感覚、押しこむ感触、跳ね返りなど、弾き心地のすべてをグランドピアノに近づけている。「CP40 STAGE」の鍵盤はGH鍵盤だ。
新たに開発されたユーザーインターフェースも注目。演奏に集中したいステージの上で必要最小限の操作をシンプルに実現できるようになっている。たとえば、音色を選ぶにはイメージで目的の音を探しやすい音色カテゴリーボタン、音質を調整したいときにはマスターEQスライダー、レイヤー、スプリット設定するにはその専用ボタンとスライダーで直感的に設定可能だ。EQは「CP4 STAGE」が5バンド、「CP40 STAGE」が3バンド。
さらに忘れてはならないのが、持ち運びしやすい軽量コンパクトボディ。「CP4 STAGE」の重量は17.5kgと、木製鍵盤を採用しながらも軽量なボディを実現。「CP40 STAGE」は16.3kgとさらに軽量だ。また、ピッチベンドやモジュレーションホイールのレイアウトを見直し、コンパクトなボディとしているのもポイント。“持ち運べるピアノ”として、場所を選ぶことなく演奏を楽しむことができるモデルとなっている。
▲発表会には久米大作がゲストに登場。ベース、ドラムを加えたバンド編成での演奏も披露。ライブ使える音であることを実感させてくれた。
9月13日に行われた新製品発表会には、ミュージカルや舞台の音楽監督、VAMPS、L'Arc~en~Cielのオーケストラアレンジなどで知られる久米大作さんがゲストとして登場し、演奏を披露した。アコースティック・ピアノ同様の箱鳴りが感じられ弾きやすい点や、連打にもついてくる鍵盤の反応のよさなどに言及。また、レイヤーやスプリット、スライダーなどの設定のしやすさ、パネルがシンプルでわかりやすい点にも触れ、忙しいライブ中でもこれらの機能を活用できることがアピールされた。
◆CP4 STAGE
価格:オープン
◆CP40 STAGE
価格:オープン
発売日:2013年10月18日
◆CP4 STAGE 製品詳細ページ
◆CP40 STAGE 製品詳細ページ
◆CP STAGEシリーズ 製品詳細ページ
◆ヤマハ
◆BARKS 楽器チャンネル
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