ザック・ワイルド、異色のライヴ・アルバム『アンブラッケンド』を語る
ザック・ワイルド率いるブラック・レーベル・ソサイアティの新作ライヴ・アルバム『アンブラッケンド』が9月11日にリリースとなったが、通常のライヴ・パフォーマンスの枠から解き放たれ、新しいコンセプトで挑む、いわば“ブラック”を超えたところにあるのが“アンブラッケンド”である。
◆ザック・ワイルド画像
2013年3月6日にロサンゼルスのクラブ・ノキアで行われた“アンブラッケンド”ライヴでは、メロウな楽曲を主にプレイ、バンド全員が着席して演奏するスタイルだった。とは言えいわゆるアンプラグドではなく、エレクトリックも演奏する異例のスタイルだ。ザックはエレクトリック・ギター、アコースティック・ギター、ピアノを演奏、自らの楽曲に多面的なアプローチを見せる。
「俺はヘヴィな音楽も好きだけど、メロウな曲も好きなんだ。レッド・ツェッペリンでいえば「ブラック・ドッグ」と同じぐらい「カリフォルニア」も好きなんだよ。これまでもブラック・レーベルのアルバムには毎回、メロウな曲が数曲あったし、俺の音楽を知っているファンだったら、きっと楽しめるだろう」──ザック・ワイルド
2週間かけて、みっちりリハーサルしたという“アンブラッケンド”ライヴだが、実際に行われたのはクラブ・ノキアでの1回のみだった。今作は、2,300人の観客のみが目撃することが出来た、貴重なライヴを収めたドキュメントなのだ。
オジー・オズボーン、ブラック・レーベル・ソサイアティ、そしてプライド・アンド・グローリーをも含めると10枚を超えるスタジオ・アルバムで活躍してきたザックだが、『アンブラッケンド』では近年演奏されてこなかったレア曲の数々も披露されている。
「『プライド・アンド・グローリー』(1994年)の「スウィート・ジーザス」や「ルージン・マイ・マインドみたいに、久しぶりにプレイする曲が多かった」と話す彼は、「アコースティック・アルバム『ブック・オブ・シャドウズ』(1996)からの曲も、半分忘れかけていた。「おっ、良い曲じゃないか。誰が書いたの?」なんて思ったりもしたよ。俺が書いた曲なのにな(笑)」
そんなレア・トラックに混じって、ブラック・レーベル・ソサイアティのライヴではおなじみの「スティルボーン」(『ザ・ブレスド・ヘルライド』(2003)収録)も演奏されている。だが、よりスローでムーディなアレンジが施された、“アンブラッケンド”ならではのバージョンに変貌を遂げている。
南軍旗をペイントしたギブソン“レベル”レスポール、“ヴァーティゴ”レスポール、SGダブル・ネック、SGとフライングVを合体させたエピフォンZVなど、ザックが弾くギターの数々も興味深く、多彩なトーンを堪能することが出来る。
ザックをバックアップするミュージシャン達も実力者揃いだ。ニック・カタニージは1997年以来、彼と行動を共にしてきた相棒ギタリストであり、ドリーム・シアターやブラック・カントリー・コミュニオンなどで知られる名キーボード奏者デレク・シェリニアンとも長い付き合いだ。
「デレクと知り合ったのは1990年代初め、俺がオジーのバンドに入って数年してからだった。アル・ディ・メオラやチック・コリアの話で盛り上がって、すぐ友達になったよ。彼のソロ・アルバムにも毎回参加しているし、家族ぐるみの友人だ。ブラック・レーベル・ファミリーの一員だよ。一緒にやれて嬉しい」
ライヴ本編はもちろんのこと、DVDとCDに収録されたボーナス映像/音源もまた必見必聴だ。DVDにはインタビュー映像、ビデオ・クリップなどと共に、2010年7月にザックがイギリスの刑務所で行った慰問ミニ・ライヴ&トーク・ショーも収録されている。
「俺は刑務所に縁があるんだ。オジーのバンドに入って最初のライヴ(1987年7月)が刑務所だった。あの時、俺はまだ仮採用だったから、もし不合格だったら、そのまま置き去りにされていただろうな」
一方、CDにはボーナス・トラックとして、ビル・ウィザース「エイント・ノー・サンシャイン」やレオン・ラッセル「ソング・フォー・ユー」などカバー曲を含むアコースティック・ナンバー6曲を聴くことが出来る。ザック曰く「大好きな曲だし、俺なりのバージョンをやってみたかった」そうだ。
2013年夏はメガデスやヘルイェーと共に北米<ジャイガンツアー>フェスティバル・ツアーに参加。秋にはブラック・レーベル・ソサイアティのニュー・アルバムに着手するなど、精力的に活動する予定となっている。
「2014年には日本でも“アンブラッケンド”ライヴをやりたい。ブラック・レーベル日本支部を訪れるのも久しぶりだからな。気合いを入れて、黒い血を流しながら、俺たちが戻ってくるのを待っていてくれ」
『アンブラッケンド』
初回限定盤(Blu-ray+2CD)+Tシャツセット 8,500円(税込)
初回限定盤(DVD+2CD)+Tシャツセット 7,500円(税込)
※ザック・ワイルドが本編で着用しているTシャツ全く同じともの。サイズ選択可能
Blu-ray
1.ルージン・ユア・マインド
2.ザ・ブレスド・ヘルライド
3.ソールド・マイ・ソウル
4.ロード・バック・ホーム
5.スポーク・イン・ザ・ホイール
6.ハウス・オブ・ドゥーム
7.クイーン・オブ・ソロウ
8.マシン・ガン・マン
9.スウィート・ジーザス
10.イン・ディス・リヴァー
11.スローイン・イット・オール・アウェイ
12.タキルヤ(エスティアボン)
13.ウォント・ファインド・イット・ヒア
14.ラスト
15.スピードボール
16.アイ・サンク・ユー・チャイルド
17.スティルボーン
■ボーナス映像
・ザック・ワイルド・ヴィジティング・ア・プリズン(約55分)
・ザック・ワイルド インタビュー(約6分)
・「ルージン・ユア・マインド」ミュージック・ビデオ(約5分)
・フォト・ギャラリー(約5分)
[CD DISC 1]
1.ルージン・ユア・マインド
2.ザ・ブレスド・ヘルライド
3.ソールド・マイ・ソウル
4.ロード・バック・ホーム
5.スポーク・イン・ザ・ホイール
6.ハウス・オブ・ドゥーム
7.クイーン・オブ・ソロウ
8.マシン・ガン・マン
9.スウィート・ジーザス
10.イン・ディス・リヴァー
11.スローイン・イット・オール・アウェイ
[CD DISC 2]
1.タキルヤ(エスティアボン)
2.ウォント・ファインド・イット・ヒア
3.ラスト
4.スピードボール
5.アイ・サンク・ユー・チャイルド
6.スティルボーン
7.エイント・ノー・サンシャイン・ホウェン・シーズ・ゴーン *
8.ラヴィン・ウーマン *
9.クイーン・オブ・ソロウ *
10.ソング・フォー・ユー *
11.ウォント・ファインド・イット・ヒア *
12.イエスタデイ、トゥデイ、トゥモロー *
*ボーナストラック(最新レコーディング)
◆ワードレコーズ・ダイレクト
◆ザック・ワイルド画像
2013年3月6日にロサンゼルスのクラブ・ノキアで行われた“アンブラッケンド”ライヴでは、メロウな楽曲を主にプレイ、バンド全員が着席して演奏するスタイルだった。とは言えいわゆるアンプラグドではなく、エレクトリックも演奏する異例のスタイルだ。ザックはエレクトリック・ギター、アコースティック・ギター、ピアノを演奏、自らの楽曲に多面的なアプローチを見せる。
「俺はヘヴィな音楽も好きだけど、メロウな曲も好きなんだ。レッド・ツェッペリンでいえば「ブラック・ドッグ」と同じぐらい「カリフォルニア」も好きなんだよ。これまでもブラック・レーベルのアルバムには毎回、メロウな曲が数曲あったし、俺の音楽を知っているファンだったら、きっと楽しめるだろう」──ザック・ワイルド
2週間かけて、みっちりリハーサルしたという“アンブラッケンド”ライヴだが、実際に行われたのはクラブ・ノキアでの1回のみだった。今作は、2,300人の観客のみが目撃することが出来た、貴重なライヴを収めたドキュメントなのだ。
オジー・オズボーン、ブラック・レーベル・ソサイアティ、そしてプライド・アンド・グローリーをも含めると10枚を超えるスタジオ・アルバムで活躍してきたザックだが、『アンブラッケンド』では近年演奏されてこなかったレア曲の数々も披露されている。
「『プライド・アンド・グローリー』(1994年)の「スウィート・ジーザス」や「ルージン・マイ・マインドみたいに、久しぶりにプレイする曲が多かった」と話す彼は、「アコースティック・アルバム『ブック・オブ・シャドウズ』(1996)からの曲も、半分忘れかけていた。「おっ、良い曲じゃないか。誰が書いたの?」なんて思ったりもしたよ。俺が書いた曲なのにな(笑)」
そんなレア・トラックに混じって、ブラック・レーベル・ソサイアティのライヴではおなじみの「スティルボーン」(『ザ・ブレスド・ヘルライド』(2003)収録)も演奏されている。だが、よりスローでムーディなアレンジが施された、“アンブラッケンド”ならではのバージョンに変貌を遂げている。
南軍旗をペイントしたギブソン“レベル”レスポール、“ヴァーティゴ”レスポール、SGダブル・ネック、SGとフライングVを合体させたエピフォンZVなど、ザックが弾くギターの数々も興味深く、多彩なトーンを堪能することが出来る。
ザックをバックアップするミュージシャン達も実力者揃いだ。ニック・カタニージは1997年以来、彼と行動を共にしてきた相棒ギタリストであり、ドリーム・シアターやブラック・カントリー・コミュニオンなどで知られる名キーボード奏者デレク・シェリニアンとも長い付き合いだ。
「デレクと知り合ったのは1990年代初め、俺がオジーのバンドに入って数年してからだった。アル・ディ・メオラやチック・コリアの話で盛り上がって、すぐ友達になったよ。彼のソロ・アルバムにも毎回参加しているし、家族ぐるみの友人だ。ブラック・レーベル・ファミリーの一員だよ。一緒にやれて嬉しい」
ライヴ本編はもちろんのこと、DVDとCDに収録されたボーナス映像/音源もまた必見必聴だ。DVDにはインタビュー映像、ビデオ・クリップなどと共に、2010年7月にザックがイギリスの刑務所で行った慰問ミニ・ライヴ&トーク・ショーも収録されている。
「俺は刑務所に縁があるんだ。オジーのバンドに入って最初のライヴ(1987年7月)が刑務所だった。あの時、俺はまだ仮採用だったから、もし不合格だったら、そのまま置き去りにされていただろうな」
一方、CDにはボーナス・トラックとして、ビル・ウィザース「エイント・ノー・サンシャイン」やレオン・ラッセル「ソング・フォー・ユー」などカバー曲を含むアコースティック・ナンバー6曲を聴くことが出来る。ザック曰く「大好きな曲だし、俺なりのバージョンをやってみたかった」そうだ。
2013年夏はメガデスやヘルイェーと共に北米<ジャイガンツアー>フェスティバル・ツアーに参加。秋にはブラック・レーベル・ソサイアティのニュー・アルバムに着手するなど、精力的に活動する予定となっている。
「2014年には日本でも“アンブラッケンド”ライヴをやりたい。ブラック・レーベル日本支部を訪れるのも久しぶりだからな。気合いを入れて、黒い血を流しながら、俺たちが戻ってくるのを待っていてくれ」
『アンブラッケンド』
初回限定盤(Blu-ray+2CD)+Tシャツセット 8,500円(税込)
初回限定盤(DVD+2CD)+Tシャツセット 7,500円(税込)
※ザック・ワイルドが本編で着用しているTシャツ全く同じともの。サイズ選択可能
Blu-ray
1.ルージン・ユア・マインド
2.ザ・ブレスド・ヘルライド
3.ソールド・マイ・ソウル
4.ロード・バック・ホーム
5.スポーク・イン・ザ・ホイール
6.ハウス・オブ・ドゥーム
7.クイーン・オブ・ソロウ
8.マシン・ガン・マン
9.スウィート・ジーザス
10.イン・ディス・リヴァー
11.スローイン・イット・オール・アウェイ
12.タキルヤ(エスティアボン)
13.ウォント・ファインド・イット・ヒア
14.ラスト
15.スピードボール
16.アイ・サンク・ユー・チャイルド
17.スティルボーン
■ボーナス映像
・ザック・ワイルド・ヴィジティング・ア・プリズン(約55分)
・ザック・ワイルド インタビュー(約6分)
・「ルージン・ユア・マインド」ミュージック・ビデオ(約5分)
・フォト・ギャラリー(約5分)
[CD DISC 1]
1.ルージン・ユア・マインド
2.ザ・ブレスド・ヘルライド
3.ソールド・マイ・ソウル
4.ロード・バック・ホーム
5.スポーク・イン・ザ・ホイール
6.ハウス・オブ・ドゥーム
7.クイーン・オブ・ソロウ
8.マシン・ガン・マン
9.スウィート・ジーザス
10.イン・ディス・リヴァー
11.スローイン・イット・オール・アウェイ
[CD DISC 2]
1.タキルヤ(エスティアボン)
2.ウォント・ファインド・イット・ヒア
3.ラスト
4.スピードボール
5.アイ・サンク・ユー・チャイルド
6.スティルボーン
7.エイント・ノー・サンシャイン・ホウェン・シーズ・ゴーン *
8.ラヴィン・ウーマン *
9.クイーン・オブ・ソロウ *
10.ソング・フォー・ユー *
11.ウォント・ファインド・イット・ヒア *
12.イエスタデイ、トゥデイ、トゥモロー *
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