【ライヴレポート】リンキン・パーク、シングル曲を並べたセットリストにマリンスタジアム大興奮
リンキン・パークが<SUMMER SONIC 2013>に登場、迫力のパフォーマンスを披露した。今回のサマソニのメインステージはダブルヘッドライナー制で、リンキン・パークはその一番手。8月10日の東京会場ではパワフルなプレイでマリンステージを沸かせた。
夕方になってもちっとも涼しくならないマリンステージは、ダブルヘッドライナーの2組を見ようと大勢の観客で埋めつくされた。アリーナは後方ブロックまでほぼぎっしり、スタンド席は通路にも人があふれた。まだ暗くはなっていない17時少し前、うねるようなシンセの音が流れると歓声が上がり、赤いTシャツのジョー・ハーンがノイズでリズムを刻み始め、鋭いキメからバンドの演奏が始まった。手拍子と大歓声に包まれる中、演奏はいったんストップ。マイク・シノダがステージ最前列から睨むように客席を見渡すと、一呼吸置いて「A Place for My Head」がスタート。ステージ狭しと動き回るマイクの、客席をあおるようなスピーディなラップ、そしてチェスター・ベニントンの滑らかなメロディへと移行するスリリングな展開がたまらない。エンディングでテンポアップすると早くも興奮は頂点に達し、怒涛のような大歓声がスタジアム全体からわき上がった。
その後も立て続けに「Papercut」「Given Up」とスピーディなナンバーをプレイ。マイクとチェスター、二人のヴォーカリストは自由に動き回っているが、ときにはセンターに並んで一緒に歌い、叫ぶ。チェスターのメロディにマイクのラップを乗せたり、二人でかけあいのようにシャウトしたりと、緊張感あるパフォーマンスはリンキンならではだ。数曲プレイしたところで、チェスターは背中一面のタトゥーを見せつけるようにシャツを脱ぎ棄て、ステージの端から端まで飛び回るようにエネルギッシュに動き続けた。マイクは曲によってギターを持ったり、パッドを指で叩いてシンセやパーカッションをプレイしたりと、こちらも忙しく動き続ける。
中盤には「Leave Out All the Rest」から3曲続くメドレーを挟み、ちょうど夕闇せまるころには、スタジアムの雰囲気をさらに盛り上げるように厳かな響きのバラードをプレイ。変化をつけながら進行したステージは、終盤に入ると「Numb」「Burn It Down」「In the End」「Bleed It Out」「Faint」と、これでもかというほど新旧のシングル曲、有名曲ばかりを聴かせてくれた。そして最後はデビューシングルである「One Step Closer」とくれば、もう盛り上がらないわけがない。アリーナ前方はモッシュがいくつもでき、アリーナ後方、スタンドまで多くの観客がジャンプしまくっていた。
パッドやシンセ、スクラッチ、そしてラップなど様々な要素をちりばめながらも、ラウドロックの醍醐味であるスピード感やパワーで圧倒したリンキン、やはりさすがのパフォーマンスだった。そしてなにより、超有名曲を並べたセットリストも素晴らしかった。マリンステージに集まったすべてのオーディエンスを大満足させたことだろう。
Photo by 中河原理英
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