デヴィッド・ボウイ、スターダムに憧れ常軌を逸して…

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2月26日にYouTube上に突如公開されたデヴィッド・ボウイの最新2ndシングル「ザ・スターズ」のミュージック・ビデオはチェックいただけただろうか。

◆「ザ・スターズ」PV映像

デヴィッド・ボウイは『戦場のメリー・クリスマス』など、多数の映画に出演する俳優としての側面も持つ。今回のミュージックビデオは俳優:デヴィッド・ボウイとしての才覚を感じさせるものだ。

夫婦役で共演しているのは、アカデミー女優ティルダ・スウィントン(レオナルド・ディカプリオ主演映画『ビーチ』、キアヌリーブス主演『コンスタンティン』、『ナルニア国物語』などに出演し、2007年公開『フィクサー』でアカデミー助演女優賞と英国アカデミー賞助演女優賞を受賞)。ティルダは、レディー・ガガを始めとして世界中に大勢いるボウイ・フリークのひとりだ。ティルダがボウイのファッションやスタイルを意識し真似るあまり、「実は、デヴィッド・ボウイとティルダ・スウィントンは同一人物ではないか」とファンの間で噂されていたこともあるが、今回の共演で同一人物説は完全否定されたというところか。

監督を務めたのはこれまでデヴィッド・ボウイの「リトル・ワンダー」(1996)や「デッド・マン・ウォーキング」(1997)のビデオを制作したフローリア・シジスモンディ(Floria Sigismondi)だ。ビデオの中では、デヴィッド・ボウイとティルダ・スウィントンが演じる平凡で幸せな夫婦が、若いセレブのカップルによって、スターダムに憧れる悪魔のささやきに支配され、どんどん変化していく様子が描かれている。

常軌を逸した妻は、最終的に昔のボウイとどこか似た姿に変貌。ボウイは、一時期の自分自身がスターダムに憧れてどこか常軌を逸していたことを暗に示しながら、誰しもの平凡な日常がちょっとしたきっかけで狂気に巣食われることを伝えている。途中で出てくるバンドは、若かりし頃のボウイをイメージさせるものだ。

本楽曲の歌詞にはブリジッド・バルドー、ジャック・ニコルソン、ケイト・モス、ブラッド・ピットなどのスターの名前も登場する。一聴、一見ではボウイが楽曲に込めたメッセージはなかなか理解できないが、3月13日にはアルバム『ザ・ネクスト・デイ』の登場によって、彼が描く新世界の全貌が明らかになるはずだ。


「ザ・スターズ」キャスト
・David Bowie - Husband
・Tilde Swinton - Wife
・Saskia De Brauw - Celebrity 2
・Andrej Pejic - Celebrity 1
・Iselin Steiro - Vocalist
・Yves Berlin -Guitar
・Folake Olowofoyeku - Bass
・Randy Michael - Drums

『ザ・ネクスト・デイ』
2013年3月13日発売 日本盤は解説・歌詞・対訳付
「デラックス・エディション」SICP 30127 ¥2,800
※Blu-spec CD2仕様(日本のみ)デジパック仕様/ボーナストラック3曲/+日本盤ボーナストラック1曲/全18曲収録(1CD)
「スタンダード・エディション」SICP3788 ¥2,520
※デジパック仕様/日本盤ボーナストラック1曲/全15曲収録

◆デヴィッド・ボウイ・オフィシャルサイト(海外)
◆デヴィッド・ボウイ・オフィシャルサイト
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