ザ・ラプチャー、古巣DFAレコードから5年ぶりの新作をリリース

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NYのダンス/パンク・バンド、ザ・ラプチャーが最後のアルバムをリリースしてから5年が経過した。その間にはいろいろなゴタゴタがあったが、ようやく騒動も決着し、待望のニュー・アルバム『イン・ザ・グレイス・オブ・ユア・ラヴ』を9/5にリリースする運びとなった。

ダンスフロアー・ナンバーが満載されたこの新作は、彼らの古巣であるDFAレコードに返り咲いてのリリースとなり、ドラマーのヴィト・ロッコフォルテは「理解するまでに時間がかかったことは、自分たちは何がしたいのか、そして何を本当に必要としているのかということだった。今回のアルバムでは、音楽を創造するプロセスを以前のように楽しむことができたよ」と語っている。

ザ・ラプチャーが直面した紆余曲折は、早い段階で成功を収めた若いバンドにはありがちな経験だった。彼らはインターネット経由で注目を集めたNYのインディー・バンドの中でも第1波に属する存在で、2003年にDFAからリリースしたアルバム『エコーズ』と大ブレイクしたリード・シングル「ハウス・オブ・ジェラス・ラヴァーズ」は批評家とリスナーの両方から高く評価され、アルバムは111,000枚もの売り上げを記録した。

バンドはそこからメジャーの道を歩み、ユニヴァーサル・ミュージックと契約を結んで2作目のアルバム『ピーセス・オブ・ザ・ピープル・ウィ・ラヴ』を2006年にリリースするが、『エコーズ』の制作に携わった者の中にはユニヴァーサルへの移籍を歓迎しない声もあがっていた。事実、それまで所属していたDFAのレーベル・マネージャーは、「アルバムの制作過程で、我々は偉大なバンドと偉大な友人たちを失った。ユニヴァーサルへ行ったのは誤りだったと思うし、我々サイドには彼らとの将来の計画がしっかりと整っていた」とコメントしている。

そんな紆余曲折を経て彼らはDFAへ戻り、ロッコフォルテは「どんな経験であれ、そこにはネガティヴな要素とポジティヴな要素が存在する。このバンドにとってあの選択は間違いだったかもしれないけど、当時の状況は今の僕らの状況とはまったく違っていたからね」と語っている。

デンジャー・マウス、ユワン・ピアソン、ポール・エプワースをプロデューサーに迎え、ユニヴァーサルからリリースした『ピーセス・オブ・ザ・ピープル・ウィ・ラヴ』は、ビルボードのHEATSEEKERS CHARTでNo.1を獲得したものの売り上げは61,000枚にとどまり、前作『エコーズ』ほどの評判には至らなかった。

◆ニュース提供:ビルボード
◆BARKSビルボード・デイリーニュース・チャンネル
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