黒夢が新宿でシークレットライヴ開催も、開始1分で急遽中止に

◆<黒夢 1/29 X-DAY Supported by VANQUISH> 画像と、配布物の画像
1月29日といえば、黒夢にとっては因縁の日だ。1999年のこの日に、黒夢は無期限活動休止を発表し、さらに、2009年のこの日には、一夜限りの復活&解散ライヴを開催。そして2010年のこの日、黒夢の活動再開が清春のブログにて突如発表された。そして、丸1年の期間をおいて、2011年1月29日、ついに黒夢が、再び多くの人の前に姿を現したのだ。
特設ステージ上に掲げられたのは「黒夢」の文字。このシークレットライヴの実施は、直前に会場近辺で「コンドーム」配布などによって告知されただけにも関わらず、開始前には驚異の5000人が会場に集結。ステージを取り囲んでいた。
予定時刻の17時を15分ほど過ぎ、大音量のSEが新宿東口に鳴り響く。集まったオーディエンス、そして行き交う通行人の視線が、一気にステージに注がれる。そしてバンドメンバーがステージに。人時はクールにオーディエンスを見渡す。そして清春の登場。ブルーのパーカーの上に革ジャンを羽織った清春は、冒頭からテンション全開だ。1曲目の「少年」のパフォーマンスが始まると、サングラスを外し、ステージ上で「新宿!」と絶叫した。
異変が起こったのは17時22分。ワンコーラス目のサビの歌唱中に突然会場の音量が下がったのだ。そして清春のもとにはスタッフが近づく。もちろんこのライヴ、所轄署へ届け出は出されていたのだが、開始1分にして、予想外の集客と会場の熱気によって警察から中止要請が出されたのだ。この要請を受けて、主催者側の判断により、ライヴは急遽中止されることになった。
ステージ上で、会場の誰よりもオーディエンスの多さと、そして黒夢を待っていたファンたちの熱気や想いを目の当たりにしていた清春は、この判断に残念そうな、そして仕方なさそうな表情を浮かべ、うなだれるようにスタッフへ首を縦に振る。バンドメンバーは演奏を止め、そしてステージを降りた。
ライヴパフォーマンスが始まって約1分強。ステージ上の照明が点灯し、SEが流れたところから数えたとしても7分での終了。黒夢の復活発表後初となるライヴは、まるで白昼夢のようなわずかな時間だったが、しかし同時に大きな衝撃を我々に残した。そしてこの日の出来事が、黒夢という伝説において、歴史の1ページに新たに加えられたことは確かだ。
会場ではオーディエンスに向けて関係者からの事情説明のアナウンスが響く。復活した黒夢の姿を見て、涙ぐみながら清春の名前を呼び続ける女性ファンの声は、メンバーがステージを去ったあともしばらく続いていた。
黒夢は2月9日に、1998年4月の「MARIA」以来、約13年ぶりとなる新曲「ミザリー」と、トリビュートアルバム『FUCK THE BORDER LINE』をリリース(この日は、彼らのメジャーデビュー記念日でもある)。さらに、2月26日には、ワンマンライヴ<XXXX THE FAKE STAR>を国立代々木第一体育館で開催する。チケットの発売は1月29日より。
ところでここで余談だが、せっかくなので当日配布されたコンドームについて紹介しておこう。「黒夢 FUCK THE BORDER LINE 2.26 代々木」とパッケージにプリントされたこのコンドームのカラーは、当然ブラック。低タンパクラテックス製で肌にやさしい半面、「494個のつぶつぶ」と、「14本の立体リング」が備わっているという、なかなか“凶悪”な仕様となっており、これも実に黒夢らしい。
【ライヴ情報】
黒夢<×××× THE FAKE STAR>
2011年2月26日
国立代々木競技場第一体育館
OPEN/17:30 START/18:30
◆黒夢 オフィシャルサイト
この記事の関連情報
SiM主催<DEAD POP FESTiVAL2025>出演者第3弾に⿊夢、ハルカミライら12組+日割り発表
<SUMMER SONIC 2025>、第6弾出演者発表にHYDE、黒夢ら8組
清春、13公演のツアー<LOCAL APPLAUSE PART 1>を3月より開催
能登半島支援ライブ<GAPPA ROCKS>出演者発表に、サンボ、黒夢、BRAHMAN、マンウィズ、ホルモン、モンパチなど14組
【ライヴレポート】黒夢、10年ぶり再始動公演の痛快な熱狂「僕らの音楽人生の始まりであり青春」
【記者会見レポ】黒夢、再集結と今後に言及「夏にZeppツアーを10公演ぐらいやって、その先は…」
黒夢、再集結ライブ開催前にオフィシャルグッズ予約受付開始+30周年ならではの希少アイテムも
黒夢、10年振り再始動公演チケット即完売により追加公演決定
【ライヴレポート】清春、30周年記念ツアー全60本中40本目のバースデー公演「最後までみんなを連れていきます」