mixxの魅力に、メタルファンもガチ上がり
通算3枚目となるシングル「HEAVY METAL SWEETS」を2011年1月12日に発表したmixxが、1月19日、新宿HOLIDAYでシングル・リリース記念も兼ねたライブ<HEAVY METAL SWEETS Vol.1>を行なった。結成からまだ半年ちょっと、おおやけのライブとしてもほんの4回目にも関わらず、会場には300人以上のファンが集結。歓声と熱気のなか2回のアンコールも飛び出すなど、大盛り上がりの一夜となった。
◆<HEAVY METAL SWEETS Vol.1>画像(2011年1月19日)
◆mixxライブ映像(20110119@新宿HOLIDAY)
今回のリリース記念ライブでは、まずゲストとして番組にも出演した様々なアーティストやユニットが登場し、フロアを温めた。そして8時半過ぎ、ついにmixxがステージに。会場から起こった歓声に、輝く笑顔で応えるメンバー。今回のゲスト・ベーシストは「HEAVY METAL SWEETS」のレコーディングにも参加したガスマス子。装着するガスマスクで表情こそ分からないが、客席に手を振るなど彼女も興奮気味だ。
JACKSONのカウントを合図に始まったのは、最新シングルの表題曲とも呼べる「ヘヴィメタル・スイーツ」。重々しいキメから曲展開して疾走すると、ASUKAは激しいヘッドバンギングでフロアを煽りまくる。SAKIは得意のメタリック・リフを刻み、JACKSONはエネルギッシュなビートでライブそのもののテンションを高め続ける。この曲は、mixxに楽曲提供するMAD BEAVERSのKIYOSHIが前回のライブを観て、彼女たちの勢いをより具現化すべく作ったもの。mixxはステージに立った嬉しさを込めながらプレイすることで、曲をさらにライブ映えするものへ変貌させていった。フロアを埋め尽くしたオーディエンスも興奮を抑えられず、mixxのサウンドと一体化。ギター・ソロ部分だけ音が出ないというアンプのトラブルも起こったが、フロアからは熱いコールが起こり、SAKIを勇気づけた。
そしてここからライブは、2010年秋に発表した2枚のシングルからのナンバーも織り交ぜながら展開。英語をはじめ4カ国語を操るマルチリンガルでもあるASUKAは、英語バージョンで「デコウェイGO-GO!」や「Bye3」を披露、馴染みある曲を新たなエモーショナルで彩る。mixx結成以前からライブ経験豊かなSAKIとJACKSONは、それぞれダイナミックなプレイでオーディンスをさらに刺激。mixxの曲は覚えやすいポップ感を前面に打ち出したものが多い。しかし生のライブではそこだけが突出するのではなく、激しさもエキサイトメントも兼ね備えていた。それでいてライブ・パフォーマンスではキュンキュンするようなかわいさや、ときにはガチ上がりにさせる色気も放つ。さらに聖飢魔・譲りのMCやらJACKSONによる「こおろぎの歌」など、笑いのツボもしっかり押さえる。mixxの多彩な魅力で会場には異様な熱気が渦巻いていく。
ギャップ萌え。そんな表現がふさわしい最大の場面は2度目のアンコールで起こった。普段のリハーサルではメタルを中心に様々なカバーで遊んでいるらしいが、このライブでmixxが選んだのはトリヴィアムのナンバー。ASUKAがデス・ボイスで攻撃するという意外な一面を発揮した。SAKIも頭の振り過ぎで“サザエさんのような髪型(ネーミングby ASUKA)”になって、テクニカル・フレーズを次々に決める。涼しい顔して手数の多いドラミングをするのはJACKSON。そしてトドメを刺したのはラスト・ナンバー「ヘヴィメタル・スイーツ」だった。オープニングのリベンジとばかりにSAKIはスウィープやタッピングなど音源以上にちりばめ、ASUKAとJACKSONは完全燃焼する勢いで飛ばす。メタル・ファンも多いオーディエンスを圧倒していった。
mixxはまだ新人だろうし、存在としてもアイドル的な側面を持っているかもしれない。しかし、そうした評価も変えてしまうライブでもあった。mixxは本気のバンドである。ちなみにこのライブの映像は、すでに幾つかの動画投稿サイトにもアップロードされている。“SAKIギターソロ”や“mixx Live in Holiday”で検索すると、すぐに見つかるはず。また次のライブは2月11日@新宿HOLIDAY、5月2~3日@富士スピードウェイを予定している。
撮影・文:長谷川幸信
<HEAVY METAL SWEETS Vol.1>
1.ヘヴィメタル・スイーツ
2.あげぽよ☆レッツゴー!
3.ノンストップ・イマジネーション
4.デコウェイGO-GO! (English Version)
5.ミラクル・ガールズ・パワー
6.メモリー
7.Bye3(English Version)
8.路上・旅情
En1
9.花と散る(MAD BEAVERSカヴァー)
10.Don't Say Lazy(けいおん!カヴァー)
En2
11.Pull Harder On The String Of Your Martyr(トリヴィアム カヴァー)
12.ヘヴィメタル・スイーツ
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