PANDA 1/2、人間1人とパンダ1頭のスペシャルインタビュー

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新たな活躍の場を日本に求めて中国・上海からやってきた音楽プロデューサー・ジェームズ・パンダJr.と、パンダコレクターであり、唯一無二のキュートヴォイスを持つM!nam!の音楽ユニットPANDA 1/2。'09年12月にCorneliusの知る人ぞ知る名曲「New Music Machine」でデビューし、続々と配信楽曲をリリースしている1人と1頭が11月24日から新曲「中華街ウキウキ通り」の配信を開始した。このユニットがこの曲にかけた意気込みを語るインタビューを紹介しよう。「人間1人とパンダ1頭」の今後の野望とは!?

◆PANDA 1/2、人間1人とパンダ1頭のスペシャルインタビュー

――プロフィールを見て「人間1人とパンダ1頭」というメンバー構成に驚きました。パンダにインタビューするのは初めてです。

M!nam!:それは貴重な一回目ですね!

――PANDA1/2の結成のいきさつはどんな感じなんですか?

ジェームズ・パンダJr.:元々、僕は上海で音楽活動をしていたのアルよ。中国の楽曲について少し話すと、いわゆるストリングスがバーンと鳴って、壮大というか荘厳なものがわりとスタンダードだった歴史が非常に長くて。ただ、一方でここ15年ぐらいの間に凄く軽快なメロディーの中国ポップスも多くなってきたのアルよね。で、じつはそのルーツには日本の音楽が香港経由で流れ込んでいったという歴史が背景にあるのアルけど、僕自身はそういう流れからなのか、メロディーの良いJ-POPのことが昔から大好きだったってこともあって、いつか日本で女性ヴォーカルをプロデュースしてみたいという思いがずっとあって。そして昨年秋に日本で出会ったのがM!nam!だったというわけなのアルよ。

M!nam!:私は、音楽を大好きではあったんですけど、まさか自分が音楽をやる側になるとは……という感じで。でも子供の頃からずっとパンダが好きで、そのパンダのプロデューサーから“君は声がとても良いから”って言われて、それで“あぁ、信じよう”と思って。

――自宅に350点のパンダグッズって凄いですよね。

M!nam!:今はもっと増えて、500点くらいになってますよ。日々増えまくっております。

――凄いですね。ジェームズ・パンダJr.さんは、M!nam!さんの声のどんな部分が良いと思ったんですか?

ジェームズ・パンダJr.:スキル的にはまだまだ成長の余地があるなと思ったのアルけど、なんというか、息と声とがほどよく混ざった、幼いとも大人びているとも取れる質感がかなりいいなと。それでこの声の良さを、是非みんなに伝えたいと思っているのアルのよね。

――M!nam!さんは本格的に歌をはじめて何か変わりましたか。

M!nam!:何もかもが変わりましたね。今まで音楽を聴くのは好きでしたけど、自分から伝えるという立場に立って考えたときに、なんていうか曲の世界を真空パックして、その空間をまるごと伝えなければいけないなって気付いたんです。たくさん唄って上手く唄えるようになったら良いとか、そういうことではないってことだったり。歌声って気持ちの揺れが真っすぐに出てしまうし、一曲の中で限界とか、自分のギリギリを感じながら唄うっていうのがとても気持ちよくって。歌って、余裕でできる範囲で歌っているときより、例えばピッチを少し外してしまったとしても自分で自分のギリギリを感じながら歌っているときのほうが凄く人に伝わることが多くて。活動の中でそういうことを感じることができたのはとても大きな発見だし、これからももっと歌の世界を追求していきたいですね。

――上海でも二回ライヴを行ってますよね?

M!nam!:はい。上海のお客さんと日本のお客さんでは、反応の仕方はだいぶ違いましたね。日本のお客さんって、例えばライブハウスでも周りの様子をうかがったりする部分あると思うんですが、一方で上海でやったときは日本語で唄っていても踊ってくれたり声を出してくれたりして。初めて聴く曲なのにすごく盛り上がってくださって。そういう、日本でのライブと比べてお客さんの感情が露骨にストレートに出て来る感じは、私にとってはすごく刺激的でした。

ジェームズ・パンダJr.:まぁ日本でも上海でもどこでライヴをやるにしても、僕らとしては常に最高のものをやりたいという気持ちはまったく変わらないのアルけどね。

――で、新曲が配信されるということですが。「中華街ウキウキ通り」というタイトルは一度聞いたら忘れられないインパクトですね。サウンドはビッグバンドですが。

ジェームズ・パンダJr:前作が「上海は夜の6時」という曲だったのアルけど、それとはまたかなり別のテイストのアレンジなのアルのよね。毎回、その曲のメロディーに合わせて、最適なアレンジを提示していこうと思っていて、今回はブラスアレンジにもこだわったという感じ。あと、僕らはカバー曲もやってるアルのだけど、例えば昔の曲でも“この曲は、今でも評価されるべき”と思う曲もたくさんあって、そういう曲がただのブームとして通りすぎてしまうのはもったいないなと。つまり何が言いたいかというと、僕らがオリジナルでもカバーでも一貫して持ち続けていきたいのは「良いメロディー」にこだわる、というところアルね。買っていただいた方に1回しか聴いていただけないか、100回……いや、一生聴いていただけるかどうかの差って、それは結局メロディーの差だと僕は思っていて。だから今作もそこにはすごくこだわってるわけなのアルよ。

――クリスマスっぽい雰囲気もありますよね。

ジェームズ・パンダJr:アレンジに特別クリスマスを意図して作ったわけではないのアルけど、真冬の恋愛をテーマにして、それをしっかり詰め込んだというか。もちろんクリスマスの街に聴けばまた違った印象があるかもしれないアルけどねぇ。

――M!nam!さんはこの歌詞を見て、何を感じましたか?

M!nam!:この曲だけに限らないんですが、私がいつも歌で伝えたいのはトキメキなんです。この曲ではタイトルにも“ウキウキ”って入っているんですが、まさにこの“ウキウキ”が一番大事だと思っていて、つまり聴いてくださった方がウキウキしなければ意味がないんですよね。聴いて元気になるとか、PANDA 1/2の活動を見てドキッとするとか、そしてこの人たちが何をしようとしているのか次の活動が待ち遠しい!とか思ってもらわないと意味がないと思っているので。それでレコーディングのときも、そういうイメージでとてもウキウキした気持ちで唄ったんです。特にこの曲のウキウキは恋しているときのウキウキなんですが、例えば好きな人がいたりして、その人が近くにいなかったとしても、“ヤバい!ウキウキする!”みたいな抑えられない気持ちとか。あと、冬の空気の匂いがするような朝に、ふと今日何かあるんじゃないかって感じで誰かを思ってウキウキしたり。今回はとにかく、そういう色々なウキウキを思う存分詰め込みました。

――最後に、来年のPANDA1/2の野望は?

M!nam!:来年はパンダ年ですね。まぁ、私としては毎年パンダ年なんですけど、来年は特に黄金のパンダイヤーです!上野にパンダが戻って来るというのが一番大きなことなんですけど。とにかくそれを凄く楽しみにしているんです。それに先駆けて我々が、パンダの地位向上と、パンダブームを一緒に盛り上げたいという気持ちでいっぱいです。

ジェームズ・パンダ Jr.:僕らPANDA 1/2の楽曲は、買っていただくとその売り上げの一部をWWF(世界自然保護基金)に募金するっていうことを最初からやってきてるのアル。もちろん来年僕の仲間のパンダが上野動物園に来るのも待ちわびているアルよ。だからとにかくこれからももっとたくさんいい曲つくってみんなにも届けたいしパンダの仲間にも貢献したい。楽しみに待っててほしいアル。

取材・文●大橋美貴子

2ndシングル「中華街ウキウキ通り」
2010年11月24日配信リリース
着うた(R)、着うたフル(R)、PC(iTunes Store含む)にて絶賛発売中


◆PANDA 1/2 オフィシャルサイト
◆PANDA 1/2 レーベルサイト
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