[クロスビート編集部員リレー・コラム] 杉山編「注目のUSインディ新人3組」
まだまだ残暑厳しい今日この頃。インディ・シーンを見渡してみると、2009年頃から夏モードのUS新人たちがやたらと増えている。フェス来日も果たしたガールズやザ・ドラムス、サーファー・ブラッドに加え、海外ではウォッシュド・アウトらデビュー前のグローファイ勢も注目の的に。この勢いは更に拡大しそうな雰囲気だ。
その決定打の一つがUSローファイ系新人、ベスト・コーストの「Crazy ForYou」。昼間のビーチの開放感のみならず、沈む夕日の切なさまで詰まっているのがたまらない。ガレージ路線だとウェイヴズの新作がその名も「King Of TheBeach」。エレクトロ・ポップ方面ではロンドンの男女デュオ、サマー・キャンプが、ヴァンパイア・ウィークエンドとモータウンとの狭間でキラキラ眩しい思春期の夏に思いを馳せている。
さらにレイドバックしたトロピカル・ポップを楽しみたければ、デビュー作「Four More Years」をデジタル音源で7月27日に発表したカナダのティーン・デイズを。ネット・メディアを中心に話題沸騰中の次のスター候補、ザ・カルツの新曲“Oh My God”も、ある意味清涼感たっぷりの“夏ウタ”として聴けそうだ。こうしたバンド達の影響力は、従来と同じ方法でメディアをチェックしていてもちょっと伝わりにくい。けれど今世界各地のインディ・リスナー達のiPodの中身を俯瞰してみると、きっとそこには、広大な“夏”が広がっている。
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