アビーロード・スタジオ、重要文化財に

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その存続が危ぶまれたことで改めて注目され、その価値が見直されたアビーロード・スタジオが、英国政府により重要文化財(Listed Buildings)に指定されることになった。これにて、業務内容はともかく、少なくとも観光客を引き付けるその外観は守られる。

政府の機関で、建造物の登録/保護を管理するイングリッシュ・ヘリテッジは、アビーロード・スタジオを「20世紀を特徴づける数々のサウンドが、この中で作られた」と評価。「我々は長い間、アビーロード・スタジオの文化的重要性を認識してきた。世界で最も著名なレコーディング・スタジオであり、音楽の歴史的建造物である」

アビーロード・スタジオは1990年代にも文化財に登録しようという意見が出たものの、当時、イングリッシュ・ヘリテッジは、建物の建築的価値は低いと却下していた。しかしその後、ロンドンの名所の1つとしての重要性を認め、政府に文化財に指定するよう助言。7年経ちようやく認められることになった。

Listed Buildingsにはバッキンガム宮殿、首相官邸、ウィンザー城、ロイヤル・アルバート・ホール、ロイヤル・オペラ・ハウス、ピンク・フロイドの『Animals』のカヴァーでフィーチャーされたバタシー発電所などが登録されている。

アビーロード・スタジオ前の横断歩道では、ザ・ビートルズと同じポーズで記念写真を撮影する人たちが後を絶たない。文化財に指定されたことで、スタジオは当局の許可なく外観を変えることができなくなるため、これから先も変わらずザ・ビートルズの聖地として存続し続ける。

Ako Suzuki, London
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