小澤征爾指揮シカゴ響作品も、にわかに脚光

ポスト
村上春樹の新作「1Q84」の影響により、作中に登場する『バルトーク:管弦楽のための協奏曲/ヤナーチェク : シンフォニエッタ』のCDが売れていることは先にお伝えしたとおりだが、一方の小澤征爾指揮シカゴ交響楽団『ヤナーチェク/シンフォニエッタ』にも問い合わせが殺到、急遽1万枚を緊急生産、出荷する事態となっている。

「1Q84」を読まれた方ならこの現象も至極納得のことと思うが、作中には中心人物がこのレコードを聴くシーンが描かれているのだ。実在する作品とあれば、是非聞いて見たいと思うのが自然な心理。それが、小澤征爾指揮シカゴ交響楽団『ヤナーチェク/シンフォニエッタ  ルトスワフスキ/オーケストラのための協奏曲』である。

「シンフォニエッタ」は作中で頻繁に登場しており、今まであまり注目を集める機会がなかったこの現代音楽が、にわかに大きな脚光を浴びるかたちとなった。ヤナーチェックの「シンフォニエッタ」は5つの楽章から構成されており、自然と人間の賛歌をうたい上げている作品。

一方、それを指揮する小澤征爾はいわずと知れた、世界を代表するマエストロ“世界のオザワ”だが、本作品が録音された1969年は、若き日の小澤征爾にとって世界を舞台に試練と挑戦を果敢に繰り返していた時期であり、本作はそんな小澤の原点を垣間見ることが出来る、初々しい才能と成長を示した名演。

更に、この演奏を収めたCDは1枚何と1050円(税込)という激お買い得なお値段。若き日の小澤の魅力が凝縮された本作、ましてや「1Q84」を彩る重要なサウンド・アイテム、聴かずにおれないでしょ。

小澤征爾指揮 シカゴ交響楽団
『ヤナーチェク/シンフォニエッタ  ルトスワフスキ/オーケストラのための協奏曲』
TOCE-55550 ¥1050(税込)
◆EMIミュージック・ジャパン・クラシック・サイト

◆参照記事「村上春樹の最新作「1Q84」を追う、『バルトーク:管弦楽のための協奏曲/ヤナーチェク : シンフォニエッタ』」
この記事をポスト

この記事の関連情報