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1935年、中国のシャンヤン(旧奉天)生まれ。幼いころからピアノを学び、成城学園中学校を経て、桐朋学園で齋藤秀雄に指揮を学んだ。

1959年、ブザンソン指揮者コンクールで第1位を獲得。当時ボストン響の音楽監督であり、このコンクールの審査員であったシャルル・ミュンシュに翌夏タングルウッドに招かれた。その後、カラヤン、バーンスタインに師事、ニューヨーク・フィル副指揮者、シカゴ響ラヴィニア・フェスティバル音楽監督、トロント響音楽監督、サンフランシスコ響音楽監督を経て1973年にボストン交響楽団の第13代音楽監督に就任、アメリカのオーケストラ史上でも異例の29年という長期にわたって務め、アメリカ国内はもとより国際的に世界最高のオーケストラのひとつに育てた。

1978年には、中国政府の公式招待により、中国中央楽団と1週間にわたって活動したのをはじめ、1年後の1979年3月にはボストン響を率いて再度訪中し、演奏活動に加えて、中国音楽人の指導・学習、並びに討論会など、意義深い音楽・文化交流を果たした。それ以来、中国とは深い関係を築いている。

2002年秋には、ウィーン国立歌劇場の音楽監督に就任、2010年春まで務めた。
ヨーロッパでの評価と人気は絶大なものがあり、これまでにベルリン・フィル、ウィーン・フィルをはじめとする多くのオーケストラ、ウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座など主要オペラハウスに出演している。

日本においては、1992年より始めた国際的音楽祭“サイトウ・キネン・フェスティバル松本”、実践を通して若い音楽家を育成するための“小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクト”(2000年より)、および“小澤征爾音楽塾オーケストラ・プロジェクト”(2009年より)を中心に活動を展開、新日本フィル、水戸室内管の指揮台にも登場している。

また、長年にわたり奥志賀高原で弦楽四重奏をテーマとした室内楽勉強会を主宰してきたが、2005年にはスイスにヨーロッパにおける音楽学生を対象にしたSeiji Ozawa International Academy Switzerlandを設立、さらに、2011年には、アジア圏の優秀な学生に門戸をひろげるためNPO法人小澤国際室内楽アカデミー奥志賀を設立、教育活動に力を注いでいる。

これまでに国内外で数多くの賞を受賞、その中には、オーストリア勲一等十字勲章(2002)、サフランス・レジオン・ドヌール勲章オフィシエ(2008)、フランス芸術アカデミー外国人会員(2008)、日本国文化勲章(2008)、イタリア・プレミオ・ガリレオ2000財団金百合賞(2008)、ウィーン・フィル「名誉団員」の称号(2010)などがある。

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