GOING UNDER GROUND、感動の日本武道館ライヴレポート

そしてこの日は、ベースの石原聡の母親が初めて彼らのステージを観に来ているなんていう話も。照れ臭そうにしながらも、うれしそうにベースを弾く石原を、オーディエンスはニコニコ顔で見つめていた。続いて5月にリリースされたシングル「VISTA」を披露。爽やかな初夏を感じるサウンドが、今の時期にピッタリで聴いていて気持ちがいい。「愛をちょうだいな」ではステージが真っ赤なライトで照らされ、“愛”が溢れ出るかのような演出に。「南十字」では、ステージ背景が星空のようになり、しっとりしたメロディと曲にマッチした雰囲気を堪能するかのように、オーディエンスは静かに聴き入っていた。
オーディエンスが素敵な雰囲気の余韻を味わう中、松本が“やべっ、チャックがちょっと開いてた。”と、衝撃の発言で爆笑を誘う。“なつかしい曲をやります”と言って始まったのは「かよわきエナジー」。名曲「Take Me Home, Country Roads(邦題:カントリーロード)」のメロディが流れ出す。この曲を聴いていると、上京してからの5年間、彼らが怠ることなく行なった努力や苦労が自然と伝わってくるようだ。緩やかな空気を吹き飛ばすように「センチメント・エキスプレス」の激しいギター・サウンドが響き出す。「ステップ」では中澤寛規(G)がくるくる回りながらギターを掻き鳴らし、キーボードの伊藤洋一も陽気に踊ってオーディエンスを煽る。楽しそうに演奏するメンバーが印象的だった。

メンバーがステージを去るとすぐさま会場では「ハートビート」のフレーズでアンコールを乞う大合唱が起こる。嬉しさのあまり目を潤ませながらメンバーが再び登場。アンコールでは、ライヴで初めて演奏するという「きらり」のほか、「トワイライト」「いつまでたっても」を披露。再アンコールでは、「ハミングライフ」のレコーディングに参加した東京ハミングスの4人も登場し、会場全体で「ハミングライフ」を大合唱。歌い終えた後、口では強気なことをいいながらも松本は感動のあまり号泣。子供のように泣きじゃくる松本を微笑ましく見守るファンの目も、感涙に溢れていた。
メジャー・デビューから5年。ブルーハーツに憧れてバンドを結成した少年達は、上京後の孤独感に耐え、音楽でメッセージを伝えようと試行錯誤を繰り返しながら、夢を叶えるべく努力を重ねてきた。そして遂に日本武道館という大舞台に立った彼らの勇姿は、今でも頭の中にはっきりと映し出される。自分達の音楽を信じてまっすぐに進み続ける5人の勇者たちを、これからも見つめ続けたい。
GOING UNDER GROUND tour<TUTTI> 7/6 日本武道館
01.パスポート
02.Happy Birthday
03.グラフティー
04.キャンディ
05.口笛どろぼう
06.ノラ
07.VISTA
08.愛をちょうだいな
09.シグナル
10.南十字
11.かよわきエナジー
12.センチメント・エキスプレス
13.ステップ
14.ショートバケイション
15.ハートビート
16.グッバイベイビー
17.STAND BY ME
<アンコール>
18.きらり
19.トワイライト
20.いつまでたっても
<Wアンコール>
21.ハミングライフ
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