| ──でもその苦労の結果、原曲にはない「花」が咲いてると思いますよ。
Nirehara:それはいい所に気づきましたね(笑)。
──また今回、名曲ばかりをカバーしてみて、「名曲の方程式」みたいなものを発見できましたか?
Ohyama:方程式?……心に響く何かがあるというのが名曲なのではないでしょうか。メロディなり、歌詞なりに。今回選曲したのは、すべてメロディが心に響く12曲ですね。
航:そう、どの曲もメロディが素晴らしい。また現代に通じるものもあるし、日本人だからこそ出せるセンスを感じます。
──アルバムを作ってみて、改めて日本人でよかったと感じたことはありますか?
Ohyama:そうですね、以前より日本人という意識はより強くなった気がする。表面的な部分だけでなく、内面的にも日本人丸出しのアルバムが出来た気がしますね。
航:あと、今回「用心棒」と「鈴懸の径」のビデオクリップを製作したんですよ。これがすごく和というか。日本人でよかったな、と思わせる内容になっているので、ぜひ観てほしいですね。
──このアルバムを完成させて得るものは大きかったですか?
ヒイズミ:そうですね、自分自身いいアルバムができたと思ってます。後々(活動を)振り返った時も、やれてよかったと思えるものになったのかなって。
航:原曲の良質なメロディと、PE'Zのメロディがうまく融合した仕上がりになっているのかなって。結果、カバー・アルバムじゃなくて、コラボ・アルバムになったような気がします。
Kadota:正直僕は今回カバーした曲の半分は、今回初めて知りました。なのでレコーディングを始める前は、自分の知らない曲をカバーなんかして大丈夫なのかって不安だったんですけど、作業が進むにつれ、自分の知らない日本の音楽の魅力にどんどん出会うようになってきて、すごくよかった。今後の活動に生きる経験ができたような気がします。
Nirehara:このアルバムを作るきっかけになったのが、アメリカをはじめとする海外ツアー。そこから帰ってきた時に、日本のいい部分、例えばご飯がウマいとか、そういうところを意識でき、『日本のジャズ』が完成したんです。今後、この意識をより深めた音作りをしていきたいと思いますね。
──今後もこういうコラボを続けていきますか?
Ohyama:第二弾、三弾といきたいですね。でも今回の続きではなく、新たなコンセプトのもと作りたい。どうするかは、今後の経験しだいで考えていきたいですね。
──さて。PE'Zの夏=野外フェスというイメージが定着してますが。今年もこのアルバムをひっさげて全国各地のフェスに出演されますね。意気込みを。
Ohyama:初めてPE'Zの音を聴く人も会場にはいっぱいいると思う。そういう人の心にも何かひっかかるものを残せるようなライヴをしたいですね。また、これまで観たことのある人も、普段のライヴでは味わえないフェス独特の空気を体感してもらいたい。だから全力でやりますよ。
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