MOLOKOのディーヴァが、ソロ・デビュー!

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'00年にリリースしたアルバム『シングス・トゥ・メイク・アンド・ドゥ』が、英/米で記録的なヒットを記録し、日本でもクラブ・ヒットを飛ばしたMOLOKO。そのヴォーカリストであるローシーン・マーフィーが、待望のソロ・アルバム『Ruby Blue』を5月7日にリリースする。プロデューサーには、なんとマシュー・ハーバートを起用。彼は、ビョークのプロデュースを始め、さまざまな名義を使い、衝撃的な作品を世に送り出している、現在最も先鋭的なアーティストの一人である。そんな彼がトップ・ヴォーカリストである彼女とコラボレートするのだから、これはファンならずとも注目の作品であろう。

今作で最も注目されるポイントは、“ハーバートが、ローシーンの類稀な美声をどのように料理するのか?”という点であろう。それに関しては、ハーバートはこんなコメントをしている。

「彼女のソロ・アルバムの制作に関わることによって、ポップ・シーンのカリスマの歌声と、普段ラジオなどでは聴くことのできないノイズをミックスさせることができる。そういったコンセプトにとても興味を持ったんだ」

ハーバートのトラック・メイキングは常に実験的な姿勢を崩すことはないが、そこには聴くものの胸を締め付けるような本当に美しいポップ・センスが含まれている。ローシーン・マーフィーという最強の声を手に入れた今作でも、その姿勢は変わらない。彼女の声の魅力を最大限まで引き出し、トラックはこれまでに誰も聴いたことないほど実験的。極上のポップスとアヴァンギャルドが境界線を行き来するこの作品は、信じられないほどスリリングで官能的だ。

ハーバートの名作『Bodily Functions』に勝るとも劣らない、圧倒的なハイ・クオリティを誇る本作。これは、類稀な才能をもった2人の奇人が生み出したポップスの最新型である。
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