初アルバムリリース記念インタビュー

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──アルバムができあがってみてどうですか?
秦千香子 Vo,G(以下、千香子):これまでFREENOTEがやってきたことのベスト盤みたいになったねって言ってて。デビューしてここ1年ちょっとの間で、もがいたり探したりの軌跡がすごく詰まってるので、自分たちで聴いていいなと思えるのももちろんなんですけど、曲を聴くことでいろんなことを思い出して“あぁ~(泣)”ってなることもあったりして(笑)。
佐藤周作 B(以下、佐藤):結成してからこれまでの轍をなぞるかのようなアルバムになりましたね。この“轍をなぞるかのような”って言いたかったんですけど(笑)。でも冗談じゃなく、出会った頃のことを思い出したりもしましたね。
──14曲のうち、ポップな曲からファンクやジャズもあれば、四打ちもラウドなものも、いろんな要素が混在してますが、どれも4人が好きなものと考えていいのかな?
千香子:うん。手当たり次第にやってた頃のものも入っているし、この先バンドがどうなっていくっていうのが自分たちでも分からなくて、まだ雲をつかむような話だった気がしてる頃とか、“どんなものを演っていこう”っていうのを模索してる姿が全部出てる。だから、いろんな曲調があるんだと思うんですよね。“どんなものをやっていったら伝わるのか?”だったり、“こういうのがカッコイイんじゃないか?”って思いだったり、その時その時の“これがイイと思うんだよ”っていうのが詰まってる。それだけ、その時その時にもがいて必死にやってたり、何かをつかみかける瞬間がリアルにギュッと入ってると思いますね。そういう部分も全部見てもらって、それも含めて次に持っていくんだっていう。そういうアルバムになったんじゃないかな。
佐藤:FREE(=自由な)NOTE(=音、旋律)。その名前通りのアルバムになってしまいました(笑)。
──その時々、好きな音楽やカッコイイと思う音は変わっていくと思いますが、逆に音楽に込める要素のうち自分の中で変わらないものというと?
太田真豪 Dr(以下、太田):千香子の歌う気持ちを大事にしたいというか、(千香子が)表現することをこっちが手助けしたいということかな。自分たちでは“歌を押す”って言い方をしてて、みんなで悩むことが多いんですけど、歌をちょっと前に出してあげる方法って、(プレイヤーである)こっちが退くことで歌が前に出ることもあるやろうし、こっちがバンバン行って手数を多くすることで歌が出ることもあると思う。そこは常にテーマですね。だから最近は、前よりも歌を聴くようになってきてますね。昔はもっと個人個人というか、それぞれにやってる4人が集まってきてって部分もあったんですけど。
坂本昌也 G(以下、坂本):何年経ってから聴いても、“いいね”って思える曲を作ろうっていうのが、ここ最近みんなで言ってることですね。
──“ここ最近”というと、アルバムの制作が何かのキッカケになった?
太田:その前ですね。デビュー後の去年の夏頃ぐらいからですかね。音楽に対する気持ちとかはずっと変わらなかったと思うんですけど、リアルに影響したのがレコーディングで。最初の「キライチューン」のレコーディングから方法を変えて、バンドの空気を大切にしようって事で4人一発で録ったんですよ。誰かがミスをしたらそのテイクはダメで、そうやって何回も録り直すことでお互いを意識するようになって。で、少しづつそれぞれが成長していって、去年の夏ぐらいのレコーディングの時に、曲ができてみたら“いいやんけ!”って実感したのと、「Re:チャンネル」で千香子の歌詞が変わったんですね。それに影響を受けたりもしたし、その辺で変わったんかな。


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