大解剖 ソロ・インタヴュー/ユウヤ

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デビューしてからの3年半で、RUN & GUNは何を手に入れたのか?

確実なチーム・ワークと会話のテンポですね。僕がRUN& GUNを好きやなぁと思うところは、みんな気取ってないところなんです。自然のまんまの姿でライヴで歌ったり踊ったり喋ったりしてる。だから、ラジオだったりトークのMCは普通にこういうところでしゃべってることを「こういう話、聞いてや」って話してるだけで。そういうことができるところもいいとこで。それが現場を重ねるごとに良くなってるなっていうのはありますね。毎回、反省会をやるんですけど。(所属事務所が)吉本(興業)なだけに喋りのチェックは厳しいです(笑)。周りからも自然と喋りは期待されてるし。「吉本からのアイドルって、みなさんお笑いの方ですか?」「いえいえ、ちゃいますよ」ってのがお決まりのパターンになってるぐらい(笑)。そこも普通に「ちゃいますよ」だけやと「コイツらおもろないな」って思われるんですよ。吉本なだけに(笑)。僕はそういうところを日々鍛えてますけどね。メンバーのこういうところを暴露して笑かしたろってのを、日夜考えてます。マネージャーからも、トークがスベると「全然おもろないな」ってツッコまれるんですよ。「歌、ダンス、でもまずはトークからや」って。だから……変わったグループですよ(笑)。



お笑い芸人志望だったユウヤが、RUN & GUNで果たす役割とは?

僕ね、歌が苦手なんですよ。元々デビューしたきっかけというのが、お笑い芸人になりたかったからなんですよ! 深夜にやってた吉本興業のオーディションに応募したら受かって。「よっしゃ! これで芸人になれる」って思ったら、アイドル・オーディションって小っちゃく書いてあったんですよ(一同笑)。全然気づかなくて「人生ミスった」って思いましたもん。
(――なのに、なぜ今まで辞めなかったの?)
ですよね~(笑)。デビューしてからも「なんか俺、ちゃあうな」って思ってたんですけど、結局は僕は舞台で喋りたいからいるんですよ。お客さんを笑わしたいってことで芸人になりたかったんですけど。僕たち、RUN& GUNはいつもカッコつけなあかんグループなのかっていったら、そうではないんですよ。エンタテインメントとしてお客さんを笑わせてもいいし、カッコつけるとこはカッコつければいい訳で。そういうのがやっていくうちに見えてきて。「ああ、俺、間違ってないな。これが俺の道やなぁ」って思うようになったんですよ。そこからは、日々、RUN& GUNにハマっていくばかりで。そう思えたのは、あるライヴがきっかけで。僕、自分がやりたいことをやってみようって思って、喋ったらお客さんが笑ったんですよ。その笑い顔ってのが、TVで芸人さんが漫才してお客さんが笑ってる、あの顔だったんです。それで「なんや、ここでもできるんか」って。じゃあ次はラジオでやってみようとか、いろいろ試していったんですよ。そしたら「こういう奴がグループに一人おってもええんちゃうか」って思えるようになったんです。デビューして半年ぐらいして。だから、いまはもう辞めようとは思わないですね。あと、うちはメンバーみんなおもろい奴ですし。コイツらとずっとやっていきたいと思ってます。リュウジとかすぐケツ触ってくるし、コウスケとかは乳首触ってくるし(笑)。意味分かんないですよ。ふざけてちょっかいをすぐ出してくる。アキラはぼ~っとしててよう遅刻するし(笑)。そういうクラス・メイトみたいなとこかな。ここにいつもカッコつけてる奴がいたとしたら、俺は嫌やな。もちろんムカツクこともいっぱいあるんですけど、それを超える持ち前の明るさが好きなんですよ。
――RUN & GUNの良さって、そういう格好つけてない人間臭さといえるかも!)
そうですね。だから誰か一人でも「楽屋別にしてください」とか言いよったら、ダメですね。RUN& GUNは元気で、いつまでも子供っぽい。そういうとこが好きやから。それが変わってしまったらRUN& GUNじゃないですよ。そうやってふざけあってるだけじゃなくて、ちゃんとするとこはちゃんとやる。そこでも僕ら、本気でぶつかりあうし、遠慮はないんです。そこがあるからやっていけるのかな。はじめはそこもギクシャクしてたんですよ。言葉選んで喋ったり。でもこれまで積み上げてきたなかで、話し合いしたり喧嘩もやってきたんで。そういうのがあるから、いまの俺らがあるんやと思う。


「ユウヤの青春伝説」は実話だった!

これからのRUN & GUNは、僕にもこれは言えることなんですけど、一人一人のレベルがまだまだなんで、個性が出せてないと思うんです。だから、今後はそれぞれが一個一個スキルを上げて“俺はこういうのを持ってきた”“いやいや、俺もこういうの持ってきたで”みたいなんを合わせたようなライヴをしたいですよね。みんなが同じやったら、結局そこだけで止まっちゃいますから。それだと面白くない。俺、この間のライヴで一人漫才やったんですよ。隣りにマネキン置いて、最初に声を吹き込んでおいたものを流しながらボケとツッコミをやったんです。それがまあまあウケたんですね。だから、もっともっと勉強して、俺は話でRUN& GUNを盛り上げていきたいですね。
(――けれどもCDに漫才を入れる訳にもいかず、アルバムではソロを歌いましたね!)
「ユウヤの青春伝説」ね(笑)。これね、そらもぉすっごい緊張ですよ(笑)。それでも、いままでのなかでもけっこういい感触で歌が録れて(微笑)。歌詞自体も、俺の小・中・高の青春を描いたもので。自分で作詞はしていないので「こういうフレーズ入れてくれ」ってのをいっぱい話したんですよ。それもあって気持ち良く、ノリノリで歌えたんです。いままでの俺のレベルと比較すると「階段一つ上がったな」というくらいの出来になったから、すごい嬉しかった。一度に全部のスキルを上げるのは難しいから、こうやって一つ一つ、レベルを上げていきたいですね。
取材・文●東條祥恵
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