【速レポ】<中津川 WILD WOOD 2026>THE CHERRY COKE$、「バンドを続けていると、たまにご褒美があって、今日がまさにそれ」

「今のうちに酒買ってきたほうがいいんじゃないか。ほら、酒買ってこい!」──シーシャンティ(船乗りの労働歌)もレパートリーにしていることからセイラーキャップを被ったKATSUO(Vo)がそんなふうに観客に語りかけながら、アコーディオンやティンホイッスルも鳴も鳴らして、サウンドチェックから観客を踊らせたのは、今回、<中津川 WILD WOOD>初出演となる6人組、チェリコことTHE CHERRY COKE$。
その彼らがオリジナルとサウンドチェックで演奏した「NANCY WHISKEY」も含めトラッド・フォークのカバーを織りまぜながら奏でるのは、酒と音楽さえあれば、この憂き世も生きていけると歌うアイリッシュパンク・ナンバーの数々だ。


MASAYA(G)がギターをかき鳴らしながら、チェリコの代表曲と言える「さらば青春の光」になだれこむと、TOSHI(Dr)が打ち鳴らす2ビートと、LF(B)とMASAYAが加えるコーラスがならず者の宴を思わせる「DONG CHANG SWAG」(このタイトルはどう考えたって、どんちゃん騒ぎのもじりだろう)とたたみかける。そこからさらにLFがバウロン、MASAYAがブズーキーを演奏したアイリッシュトラッドの「John Ryan’s Polka」、ドラムのビートがドンカドンカと跳ねる「パブリック・ハウス」と繋げると、Wonderwallステージには踊り狂う観客たちによって、早くも熱狂が渦巻きはじめている。
チェリコが音を鳴らせば、そこはたちまちお祭り騒ぎになる。「楽しいな。楽しいよ!」──観客の熱い歓迎にKATSUOもご機嫌だ。


「俺たち、もう27年間、酒飲みながらこんなことをやってんの。大きなステージに立たせてもらう柄じゃないけど、立たせてもらったからには、おまえの有り金全部、酒代に溶かして、ケツの毛まで抜いていきたいと思います!」──KATSUO
KATSUOの宣言に、やれるもんならやってみろと観客も大歓びだ。ステージの6人は早速、ドラムの2ビートとギターの轟音でダンスナンバーにアレンジしたアイリッシュトラッドの「IRISH ROVER」をぶつけ、Wonderwallをさらに揺らしてみせる。


もっとも、どんちゃん騒ぎだけがチェリコのライブの見どころではない。中盤では、テンポを落として、きな臭い世界に警鐘を鳴らすメッセージを込めた「FAIRY TAIL」と音楽の力を信じる気持ちを謳いあげた「Of Music」というピースフルな2曲も披露して、飲んだくれのお祭り野郎たちのシリアスな一面も覗かせるのだった。
メンバー全員で“Oh Oh Oh Oh”とシンガロングした「Of Music」では、そのアンセミックなシンガロングに観客がワイプで応えWonderwallがひとつになる。


「めちゃくちゃいい景色だ!」──KATSUOが快哉を叫ぶ。そして、彼はこんなふうに続けたのだった。
「ここまで繋いできた音楽の絆、そしてカウンターカルチャーをここまで押し上げた中津川の人たちに微力ながら応えられたらと思ってやってきました。すべての音楽フリークに感謝!」──KATSUO
今回の<中津川 WILD WOOD>出演は、チェリコのバイオグラフィーに太字で記される出来事になったに違いない。
「バンドを続けていると、たまにご褒美があって、今日がまさにそれで。何を成功とするかはバンドによって違うと思うけど、今日、ここに着いて、ケータリングを好きなだけ食べられたのは、CHERRY COKE$の成功だと思います」──KATSUO
いや、これは真面目なことを言い過ぎたと気づいたKATSUOの照れ隠しだろう。


SUZUYO(Tin-whistle、Sax)によるサックスのブロウからなだれこみ、6人が一丸となったバンドサウンドの凄みを見せつけた「MY STORY」からの後半戦は、再びアイリッシュパンク・ナンバーを繋げ、再び観客を踊らせる。
「WILD WOODをでっけえパブリック・ハウスに変えようぜ!」と観客に発破をかけるLFの言葉にも熱がこもる。
そして、ステージの6人はともにMUTSUMI(Accordion)のアコーディオンとSUZUYOのティンホイッスルが哀愁を滲ませながら鳴ったビール賛歌の「BRING ME A BEER」と泣き笑いの人生賛歌「BRIGADE」を繋げ、エンディングを賑やかに盛り上げたのだった。
取材・文◎山口智男
撮影◎TAWARA(magNese)
■セットリスト 【Wonderwall】
1.さらば青春の光
2.DONG CHANG SWAG
3.John Ryan’s Polka
4.パブリック・ハウス
5.IRISH ROVER
6.FAIRY TAIL
7.Of Music
8.MY STORY
9.RISE AGAIN
10.BRING ME A BEER
11.BRIGADE
■<中津川 WILD WOOD 2026>
9月19日(土) 岐阜県中津川公園内特設ステージ
9月20日(日) 岐阜県中津川公園内特設ステージ
〒509-9132 岐阜県中津川市茄子川1683-797
open10:00 / start11:00 / 21:00終演予定
▼出演アーティスト ※A-Z順
【9/19(土)】
10-FEET / dustbox / GLIM SPANKY / Hump Back / JUN SKY WALKER(S) / 神はサイコロを振らない / KREVA / 黒夢 / Lucky Kilimanjaro / Omoinotake / Original Love & CADEJO / Penthouse / 礼賛 / レトロリロン / スガ シカオ / 水曜日のカンパネラ / 東京スカパラダイスオーケストラ / ユニコーン / 水平線(Opening Act)
【9/20(日)】
浅井健⼀ / THE BAWDIES / THE CHERRY COKE$ / FLYING KIDS / HEY-SMITH / 黒木渚 / moon drop / ねぐせ。 / 日食なつこ / Nothing’s Carved In Stone / OKAMOTO’S / サバシスター / 聖飢魔II /ストレイテナー / 竹内アンナ / 土岐麻子×和田唱×川口大輔 / w.o.d. / ヤバイTシャツ屋さん / ヤングスキニー / 板歯目(Opening Act)







