【ライヴレポート】黒夢、アリーナ公演<THE PERFECT DAYS TO DIE>3日目に人時バースデーの祝祭とロックンロールの快楽「こんな未来があるとはね」

黒夢が7月17日から19日の3日間、東京・TOYOTA ARENA TOKYOにて自身最大日数のアリーナ3DAYS公演<THE PERFECT DAYS TO DIE>を開催した。先ごろ公開した初日と2日目のレポートに続いて、3日目の模様をお届けする。
7月19日のTOYOTA ARENA TOKYO周辺は、そろそろ梅雨明け宣言してもよさそうな真夏の空が広がっている。黒夢史上最大規模のアリーナ会場3日連続公演の最終日、そして、人時(B)の54回目の誕生日である。
この日の開演予定時刻は午後4時。黒夢のワンマン公演としては異例の早さといえる時間帯だが、祝宴を心待ちにしたファンが続々と会場に到着している。前日までの2日間が非常に濃い内容のライヴだっただけに、果たして3日目にそれを乗り越えることができるのだろうか。だが、それは余計な心配というもの。前日のMCで予告されたように、この最終日は人時が考えたセットリストが披露されるのだ。特別な夜の一部始終を見届けようと、観客は開演前から期待に胸を膨らませている。
午後4時から7分ほど過ぎた頃、SEの「BORN TO BE WILD」(黒夢によるSTEPPENWOLFカバー)が爆音で鳴り響き、派手に明滅するステージに人時とサポートメンバーのKOKI(G / The BONEZ)、Daiki(G)、SATOKO(Dr)が現れる。本日の主役である人時とオーディエンスのにこやかな交流が美しい。そこへ清春(Vo)が登場すると、場内の感情は一気に高まった。

1曲目の「Spray」が鮮やかにあたりを染めていく。そこから「DRIVE」「CAN’T SEE YARD」と畳み掛ければ、客席は満面の笑顔に。激しくも口ずさみやすいという黒夢のマジックを感じる幕開けだ。
清春に促され、人時が観客に語りかける。「ちまたでは僕が今日のセトリを考えたことになってますが、今のところ大丈夫かな? 思いっきり楽しんでください。この景色がみんなの財産になってくれたらいいなと思います!」オーディエンスは大きな拍手で応えている。

ここからさらに「C.Y.HEAD」「BAD SPEED PLAY」と過激なファストチューンが続くのだから、恐ろしい。清春が「アタマ飛ばせるか!?」と煽り、人時はベースを操りながら、観衆と共に頭を振り乱している。「NITE & DAY」を情感たっぷりに聴かせた後、人時のベースソロ・タイムへと突入。
人時によるベースソロ・タイムは3日間すべてで披露されたが、ショウがこの部分に差し掛かる時間帯に常に感じたのは、彼はベースという楽器の奥深さを真摯にオーディエンスに伝えているということ。2026年の今、彼のプレイを目撃したことがきっかけでベースを手に取る人が現れたなら、素晴らしいことだと思う。



ライヴ本編はここから後半へ。「ROCK‘N’ROLL」で軽快にフロアを揺らすと、すかさず「Suck me!」を投下。この曲では清春が装着しているヘッドホンにトラブルがあったようだが、こうしたハプニングもまた黒夢のライヴの魅力のひとつ。ここで初めて清春が人時の54歳の誕生日に言及すると、観客はショウの終盤へ向けて、より一層の気合いを入れていた。
そんななか炸裂したのは、痛快な切れ味を誇る「BARTER」。ここから「MASTURBATING SMILE」「FASTER BEAT」へと繋がる流れが最高に心地よい。その後も「CANDY」「後遺症 -aftereffect-」といったアルバム『CORKSCREW』からの必殺曲が躍動すると、突然、大音量でSEのTHE MISFITS「Last Caress」が鳴った。オーディエンスの「もしや!?」と「まさか!?」が渦巻くなか、清春はマイクスタンドを頭上高く掲げて「両手を挙げろ!」と扇動する。ここで「FAKE STAR」が炸裂。通例、1曲目に置かれることの多い人気曲がライヴ本編の最後に披露されるとは。驚きと喜びを隠せない場内に向け、清春が「We are ROCK ‘N’ ROLL」と叫んだ時、開演から1時間半が経過していた。

数分後、人時とサポート陣が再登場すると、突然、Daikiが「Happy Birthday To You」のメロディを弾き始めた。清春がカートに載せられた大きなバースデーケーキを舞台へと運び入れる。人時は誕生日の喜びをファンと分かち合っている。客席も含めた全員での記念撮影を終えた後、「こんな未来があるとはね。2年連続で人時さんの誕生日を一緒に祝うことができました」と清春が述べたのが感慨深い。
「MARIA」「少年」といった名曲を連発すると、「ロックには、泣いたり楽しかったりという7つぐらいの感情があります。その7つ全部が当てはまるのが“ロックンロール”です。それが黒夢にはあります」と新たな名言を生む清春。まばゆい「NEEDLESS」が場内に広がり、「Like@Angel」が観客の意識をひとつに束ねる。

すべての演奏が終わり、「俺のパートナーです、人時!」「愛しい人です、清春!」とお互いを紹介し合う場面にファンの誰もが幸せを感じたことだろう。サポートメンバーと共にステージ中央へと進み、横一列に並ぶ黒夢の2人。ここで今宵の宴の終わりか…と思いきや、清春の指示で全員が元の配置に戻った。
「愛してます! 死ぬまで愛してます! 死んでも愛してます!」という叫びを合図に「BEAMS」が場内を照射する。客電全開のなか、ありったけの声量でシンガロングするオーディエンスの姿が尊い。《銀色の愛しさを 抱き締めて 離さない》と歌いながら、後ろから人時を抱き締める清春。2026年の夏にこの美しい場面を観られたことをいつまでも記憶しておきたい。非常に情報量の多い祝宴が終わりを告げる頃、時計の針は午後7時近くを指していた。
<THE PERFECT DAYS TO DIE>なる公演タイトルは、直訳すれば“死ぬには完璧な日々”といった意味合いになる。TOYOTA ARENA TOKYOでの3日連続公演は、新たな傑作『Drug TReatment 2026』と『CORKSCREW 2026』を軸とした、黒夢の生きざまそのものを表すライヴだった。当然、清春が“追加公演のようなもの”と位置付ける9月6日の東京ガーデンシアター公演もますます楽しみだ。
TOYOTA ARENA TOKYO最終夜の終演直後、スクリーンに映し出されたのは、清春の誕生日である10月30日に、黒夢がLINE CUBE SHIBUYA公演を行うこと。そして、2027年2月より<KUROYUME 2027 ZEPP TOUR「2027」>と題したZeppツアーを開催することだ。黒夢が当たり前のように活動することの嬉しさ。さらには、彼らの“ロックンロール”に翻弄される快楽。従来のファンはもちろん、少しでも黒夢が気になる存在ならば、ぜひ一度彼らのライヴに足を運んでほしい。きっと自分でも思いがけない感情が芽生え、人生がより豊かに変貌を遂げるはずだから。
取材・文◎志村つくね
撮影◎森好弘
■黒夢 <THE PERFECT DAYS TO DIE>
2026.07.19(日)@TOYOTA ARENA TOKYO セットリスト
01.Spray
02.DRIVE
03.CAN’T SEE YARD
04.C.Y.HEAD
05.BAD SPEED PLAY
06.NITE & DAY
-Bass Solo-
07.ROCK’N’ ROLL
08.Suck me!
09.BARTER
10.MASTURBATING SMILE
11.FASTER BEAT
12.CANDY
13.後遺症 -aftereffect-
14.FAKE STAR
encore
15.MARIA
16.少年
17.NEEDLESS
18.Like@Angel
19.BEAMS
▶【ライヴレポート】<THE PERFECT DAYS TO DIE>初日公演へ
▶【ライヴレポート】<THE PERFECT DAYS TO DIE>2日目公演へ
▶【ライヴレポート】<THE PERFECT DAYS TO DIE>3日目公演

■<THE PERFECT DAYS TO DIE -ザ パーフェクト デイズ トゥ ダイ->
7月17日(金) 東京・TOYOTA ARENA TOKYO
7月18日(土) 東京・TOYOTA ARENA TOKYO
7月19日(日) 東京・TOYOTA ARENA TOKYO
9月06日(日) 東京・GARDEN THEATER

■黒夢 ワンマン公演
10月30日(金) 東京・LINE CUBE SHIBUYA
■<KUROYUME 2027 ZEPP TOUR「2027」>
2月08日(月) 神奈川・KT Zepp Yokohama
2月09日(火) 神奈川・KT Zepp Yokohama
2月12日(金) 福岡・Zepp Fukuoka
2月14日(日) 福岡・Zepp Fukuoka
2月21日(日) 北海道・Zepp Sapporo
2月26日(金) 大阪・Zepp Osaka Bayside
2月27日(土) 大阪・Zepp Osaka Bayside
3月05日(金) 愛知・Zepp Nagoya
3月06日(土) 愛知・Zepp Nagoya
3月11日(木) 東京・Zepp Haneda
3月12日(金) 東京・Zepp Haneda
3月13日(土) 東京・Zepp Haneda
■フェス/ライヴイベント出演情報
▼<LuckyFes’26>
8月11日(火祝) 茨城・国営ひたち海浜公園
▼<RISING SUN ROCK FESTIVAL 2026 in EZO>
8月15日(土) 北海道・石狩湾新港樽川ふ頭横野外特設ステージ
▼<MONSTER baSH 2026>
8月23日(日) 香川・国営讃岐まんのう公園
▼<中津川 WILD WOOD 2026>
9月19日(土) 岐阜・中津川公園内 特設ステージ
▼<Karatsu Drop Festival 2026>
9月26日(土)-27(日) 佐賀・虹の松原海水浴場 東の浜
▼<マグロック & ポップ 2026>
10月4日(日) 静岡・清水マリンパーク


■黒夢セルフカバーアルバム『CORKSCREW 2026』
2026年7月15日発売
【初回限定盤(CD+Blu-ray)】
YCCW‐10435/B 7,700円(税抜7,000円)
※スリーブ仕様
詳細:https://www.yamahamusic.co.jp/s/ymc/discography/1220
【通常盤(CD)】
YCCW‐10436 3,850円(税抜3,500円)
詳細:https://www.yamahamusic.co.jp/s/ymc/discography/1221
▼Disc-1(CD) 全12曲収録 ※初回限定盤・通常盤共通
01.MASTURBATING SMILE
02.FASTER BEAT
03.SPOON & CAFFEINE
04.後遺症 -aftereffect-
05.CANDY
06.少年
07.ROCK’N’ROLL
08.HELLO, CP ISOLATION
09.YA-YA-YA!
10.MARIA
11.LAST PLEASURE
12.I HATE YOUR POPSTAR LIFE 2026 mix〔bonus track〕
▼Disc-2(Blu-ray)収録内容 ※初回限定盤
01.「少年」Music Video
02.「少年」Music Video Making Movie
03.黒夢Zepp TOUR CORKSCREW 2025 ドキュメント Part.2


■黒夢セルフカバーアルバム『Drug TReatment 2026』
2026年7月15日発売
【初回限定盤(CD+Blu-ray)】
YCCW‐10433/B 7,700円(税抜7,000円)
※スリーブ仕様
詳細:https://www.yamahamusic.co.jp/s/ymc/discography/1218
【通常盤(CD)】
YCCW‐10434 3,850円(税抜3,500円)
詳細:https://www.yamahamusic.co.jp/s/ymc/discography/1219
▼Disc-1(CD) 全12曲収録 ※初回限定盤・通常盤共通
01.MIND BREAKER
02.DRIVE
03.C.Y.HEAD
04.CAN’T SEE YARD
05.DISTRACTION
06.Spray
07.NITE & DAY
08.Sick
09.NEEDLESS
10.Like@Angel
11.BAD SPEED PLAY
12.13 new ache 2026 mix〔bonus track〕
▼Disc-2(Blu-ray)収録内容 ※初回限定盤
01.「NEEDLESS」Music Video
02.「NEEDLESS」Music Video Making Movie
03.黒夢Zepp TOUR CORKSCREW 2025 DOCUMENT Part.1
●黒夢セルフカバーアルバム先着特典/記念企画 情報
詳細:https://www.yamahamusic.co.jp/s/ymc/news/detail/1632
①タワーレコード(先着特典+限定特典)
1.先着特典:『CORKSCREW 2026』『Drug TReatment 2026』オリジナル缶バッジ
2.『CORKSCREW 2026』と『Drug TReatment 2026』の初回限定盤2枚同時予約 / 購入対象 限定特典:「ラバー・キーホルダー」*完全数量限定
▼対象店舗
全国のタワーレコード、タワーレコードオンライン(EC)
詳細:https://tower.jp/article/feature_item/2026/05/11/0701
②Amazon (W特典)
1.限定特典:『CORKSCREW 2026』『Drug TReatment 2026』メガジャケット
2.『CORKSCREW 2026』『Drug TReatment 2026』クリアファイル(A4サイズ)
③全国CDショップ共通特典
『CORKSCREW 2026』『Drug TReatment 2026』クリアファイル(A4サイズ)
▼対象店舗
HMV&BOOKS、新星堂などの全国のCDショップ、楽天BOOKS、セブンネットショッピングなどのWEBサイト、ヨドバシカメラなどCDや音楽映像ソフトを販売する家電量販店や書籍店、ライブ会場CD販売など。
●リリース記念企画
①「タワラブ!」コラボ・ポスター掲出&プレゼント企画
タワーレコード限定の特別な写真を使用した「タワラブ!」コラボ・ポスター(B1サイズ)を全国のタワーレコードで掲出。また、応募された購入者の中から抽選で10名に「タワラブ!」コラボポスターをプレゼント。
掲出期間:2026年7月14日(火)~2026年7月27日(月)
※終了日は店舗によって異なる場合がございます。
掲出店舗:タワーレコードおよびTOWER RECORDS mini全店
詳細:https://www.yamahamusic.co.jp/s/ymc/news/detail/1638
②パネル展の開催とプレゼント企画
パネル展を全国のCDショップで開催決定。『森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス』麻布台ヒルズ東京にて、世界的フォトグラファー・RKによって撮影された貴重なショットをパネル展示。抽選で貴重な展示パネルのプレゼントも。
詳細:https://www.yamahamusic.co.jp/s/ymc/news/detail/1641
■『黒夢 最新アリーナ公演オンエア記念特集!黒夢/SADS/清春7番組集中放送』

▼『黒夢<THE PERFECT DAYS TO DIE-ザ パーフェクト デイズ トゥ ダイ->』
9月放送・配信予定
放送・配信終了後~アーカイブ配信あり
※7月17日~19日にTOYOTA ARENA TOKYOで開催するアリーナ3DAYS公演より、2日目のライブの模様を独占放送・配信。“死”という言葉を含んだタイトルは、逆説的に、ロックミュージシャンとしての生きざまを体現したライブになることを予感させる。
出演:黒夢
収録日:2026年7月18日
収録場所:東京 TOYOTA ARENA TOKYO

▼『黒夢 2025.02.09 CORKSCREW A GO GO! SAINT MY FAKE STAR』
9月放送・配信予定
放送・配信終了後~1カ月間アーカイブ配信あり
※黒夢デビュー30周年を記念し、2025年、10年ぶりに復活。デビュー日に東京ガーデンシアターで開催した熱狂のライブを独占放送・配信。
収録日:2025年2月9日
収録場所:東京 東京ガーデンシアター

▼『黒夢 Music Video Collection』
9月放送・配信予定
※黒夢デビュー30周年を記念し軌跡をたどるMV集を、清春と人時の撮り下ろしインタビューも交え一挙放送・配信。

▼『清春 debut 30th anniversary year TOUR 天使ノ詩「NEVER END EXTRA」The Birthday』
9月放送・配信予定
放送・配信終了後~1カ月間アーカイブ配信あり
※ロックボーカリストとして多大な影響を与えてきた清春が、黒夢でのデビューから30周年を記念し60本超の全国ツアーを開催。2024年の誕生日公演を独占放送・配信。
収録日:2024年10月27日
収録場所:東京 恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンホール

▼『清春 Music Video Collection』
9月放送・配信予定
※黒夢でのメジャーデビューから30周年、ソロデビュー20周年のダブルアニバーサリーを記念したMV集を、清春のセレクトで本人インタビューと合わせてお送りする。

▼『SADS 1999-2003「SAD ASIAN DEAD STAR」』
9月放送・配信予定
放送・配信終了後~1カ月間アーカイブ配信あり
※清春率いるロックバンドSADSが、2024年、約20年ぶりに初期メンバーで復活。初期の5枚のアルバムからの楽曲を披露した2日間限定公演を独占放送・配信。
収録日:2024年6月29日、30日
収録場所:東京 Zepp Haneda(TOKYO)

▼『SADS Music Video Collection』
9月放送・配信予定
※SADS限定復活、最新ライブ独占放送を記念し、清春セレクトのMV集を本人インタビューと合わせて一挙放送・配信!
WOWOW 黒夢特集番組サイト:https://www.wowow.co.jp/music/kuroyume2026/







