──シングルの連続ヒット直後という最高のタイミングでのアルバム発売になったわけですが、このアルバムでの目標はありましたか?yasu:インディーズ以来、初のセルフ・プロデュースだったので、“あの頃に戻ってみよう”みたいな、結構ハードにしようって感じでしたね。 ──セルフ・プロデュースにしようと思ったのは?yasu:“セルフでやりたい!”っていう強い気持ちがあったわけではないんですよ。前回まで岡野ハジメさん(L'Arc~en~Cielのプロデューサーとして有名)と一緒に2作アルバムを作って、次は誰にしようかって探したんですけど、いい人がいなかったんですよ。 ──実際にやってみてどうでしたか?yasu:すごく楽しかった、レコーディングが。プロデューサーさんがいるときは監督と高校球児みたいな感じなんですよ。セルフはもちろん責任も伴ってくるし、厳しいこともあったけど、勉強になったし。久しぶりにこう“音楽作るって楽しいなぁ”と思ったんですよね。 ──サウンド面で心がけたことはありますか?yasu:僕はずっと作りたかったサウンドが一個あって。それはベタな'80年代ハードロックのサウンドなんですけど、プロデューサーさんがいるとできなかったりするんですよね。ドラムのゲートリバーブ(残響音を途中でカットするエフェクト。元ジェネシスのピーター・ガブリエルが発明)なんですけど、今回初めて思った通りにやれて、すごくうれしかったですね。 ──そうしたサウンドって、自分たちがバンド少年だったころに好きだった音だったりするんでしょうか?yasu:そうですね。今、聴く人が聴いたら懐かしい感じがするんだと思います。一度やってみたかったんですよ。 ──リアルだったり、生々しかったりと歌詞がかなり印象的だったのですが、歌詞はどんな風に書くんですか?yasu:基本的には曲を聴いてから、曲に合わせて書きますね。曲調の世界観から作る感じですね。 ──「Heavy Damage」(それまで馬鹿にしていた人が、成功した途端に手の平を返したという内容)の歌詞は結構リアルに感じたんですけど、バンドにこういう出来事があったりしたのですか?yasu:これは切にそうで、最近も起きたことなんですけど。 一同:(笑) yasu:インディーズ時代からかなり最近まで、僕たち鳴かず飛ばずのバンドだったので。仕事しながらバンドやってて、職場とかで結構言われるわけですよ。友達や対バンからさえ見下されている感じがずっとあって。でも“クソ、こいつら今に見とけよ”って思ってて。だからこそ、がんばれた部分もあるんですけど。だから僕もこの曲、個人的に好きなんですよね。 |