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基本に忠実で在り続けたことにより成功を収めた第3世代のパンクロックバンド、それがRancidだ。その基本とは、曲は短く、早く、うるさく、キャッチーでシンプルであること。彼らが一番参考にしたのはClash。その言い方はなまぬるい、という人も大勢いるだろうが、それはともかく、Rancidは、ClashのMick JonesとForeignerのMick Jonesの区別もつかない若い世代にとっては、独自の可能性を持つバンドなのだ。

Rancidのヴォーカリスト兼ギタリストTim Armstrongと、ベーシストのMatt Freemanは、'87~'89年にかけてオークランドのスカパンクの創始者だったOperation Ivyのメンバーだった。イーストベイで人気が高かったOperation Ivyは、スカのリズムとメロディ豊かな曲に、パンクの激しさとスピードを加えたサウンドを作り上げていた(実際、Operation IvyはRancidが成功して前身である彼らに脚光が当たる以前から影響力の強い存在だったのだ)。

'90年代初頭にドラマーのBrett Reedを迎えてRancidを結成したTimとMattは、'93年に活力あふれるロサンゼルスのパンクレーベル、Epitaphと契約。TimのJoe Strummerのような歌と、Mattの素晴らしいベースプレイをフィーチャーしたデビューアルバムを発表する。

事実、Rancidの作品は、どれもメロディを奏でるベースが前面に押し出されており、WhoのJohn Entwistleの存在感を彷彿とさせる作りになっている。'94年には元U.K.SubsのLars Frederiksenがセカンドギタリスト兼ヴォーカリストとして加入。進歩を続けていた彼らは、これ以上ないという最高のタイミングでパンクの隆盛を迎えた。バンドがまさに成熟の域に達したその時に、パンクがメインストリームへのし上がり、一気に燃え広がったのだ。

彼ら同様イーストベイ出身のGreen Dayや、Epitaphに所属していたOffspringの成功を受けて、Rancidもバンドの争奪戦に巻き込まれた。様々なレコード会社がRancidをほしがり、Epicは莫大な金額を用意していた。しかし、Epicと契約を交わす直前、Rancidはインディーズに留まることを決め、パンクバンドとしての信憑性を守ったのである。

パンクの仲間内のつながりに、企業化したロックの論理が侵入してきた事態に触発されて作られた3rdアルバム『...And Out Come The Wolves』で、彼らは大成功を掴む。ロラパルーザやMTVでスターとなった彼らだが、それでもバンドとしての尊厳を守りとおした。'97年にはTimがEpitaphの傘下にHellcat Recordsを設立。このレーベルは昔風のパンクとTwo Toneのバンド専門となっている。

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