[クロスビート編集部員リレー・コラム] 編集長大谷編「CJ・ラモーン」
CJ・ラモーンが8年振りに来日している。1996年にラモーンズが解散して、2002年に自分の新バンド、バッド・チョッパーで来日したことがあるが、今回は全編ラモーンズをプレイするだけに趣向が違っていて楽しみだ。
そもそもCJは、ラモーンズのメイン・ソングライターだったディー・ディーが脱退後に加入したベーシストである。それまで大したキャリアもなかったものの、いきなり元祖パンク・バンドのメンバーに抜擢。しかしこのメンバー・チェンジがラモーンズにとっては大きかった。ドラッグに溺れて覇気のなかったディー・ディーに対して、若さとやる気に溢れたCJの加入はバンドをもう一度蘇らせるほどだったのだ。
それはすぐにパフォーマンスに反映され、彼が加入した第1弾作品「Loco Live」は後期ラモーンズの代表作となった。1970年代にはなかった疾走感と激しいラモーンズ・サウンドが見事に結晶化した32曲68分である。
CJ参加後のライヴ作品はあと2枚あって、1枚は解散宣言後の1996年にNYでやった「Greatest Hits Live」と、その半年後にLAでやったラスト・ライヴ「We'reOutta Here!」だ。前者は編集が残念な仕上がりだったが、後者はパール・ジャムのエディ・ヴェダーやランシドなど多彩なゲストを迎えてのグレイテスト・ヒッツ。偉大なパンク・バンドの最期に相応しい一枚だ。
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