『最終兵器』 DefSTAR RECORDS 2002年10月17日発売 DFCL-1081 3,059(tax in) 1 最終兵器 2 UNSTOPPABLE 3 公開処刑 feat.BOY-KEN 4 トビスギ(Don't Do It) 5 F.F.B(Album Version) 6 リアルにやる 7 911(Original Version) 8 真実の爆弾 9 平成維新 feat.童子-T&UZI 10 マネーの虎 11 友情 12 ジェネレーションネクスト 13 夜明け | 日本のヒップホップ専門チャンネル“HP/JP”(エイチピー・ジェイピー)。新感覚Web Station、BOW!コーナー4チャンネルで毎月第1、第3月曜日に更新し、お届けしてます♪ まずは左の画像をクリックしてください。 ★上記はWindows/Broadband環境のユーザー対象。MACのユーザー/ナロウバンドの方はこちら | | いちキングギドラ・ファンとして待ち望んでいたツアー初日。 会場のZEPP東京はギッシリ埋まり、パッと見の客層としては10代~20代前半を中心にキングギドラと同世代の人たちまで、意外にも女の子が多い印象。 アルバムの1曲目「最終兵器」が鳴り、スクリーンにはそのPVが映し出される。一気に歓声が響き渡り、幕は降りてライヴが開始。 まずはアルバム『最終兵器』同様の流れで「UNSTOPPABLE」をキック。興奮が抑えきれないのか、ZEEBRAはともかく、K DUB SHINEもアルバムとは違う荒々しいラップを聴かせる。そしてこれまたアルバムの流れどおり「公開処刑」へ。BOY-KENも登場し、会場も一際、盛り上がりまくり。相変わらずBOY-KENの存在感は凄まじく、HIPHOP/REGGAEというジャンルの壁を感じさせないパフォーミングに圧倒された。 簡単なMCの後、今回のツアーのキモでもある1stアルバム『空からの力』の収録曲「未確認飛行物体接近中」のフックから「空からの力」へと繋ぐ。若い層が中心にも関わらず、ガッチリと皆が歌い盛り上がりのピークを保ったままで、立て続けにDJ OASIS名義の楽曲へ。 ここではDJブースを守っていたOASISもステージへ降り、3MCのステージングを披露。ZEEBRAがさりげなくブースへ行き、音を抜く辺り(ZEEBRAがかつてはDJをしていたことは有名だろう)、このトライアングルが放つ阿吽の呼吸が感じ取れる。 中盤は各々のソロタイムで、K DUB SHINEのステージでは童子-T&YAMAKOUの、ZEEBRAの時にはUZIの、と各クルーをリプレゼント。特にZEEBRAの「PARTEECHECHA」~「ダンスホールチェッカ―Feat. BOY KEN」~「NEVA ENUFF Feat. AKTION」(PVアリ!)のセットは圧巻だった。 再び 3人が揃い、先日他界したJAM MASTER JAY(RUN-D.M.C.)をトリビュート。RUN-D.M.C.の楽曲を流し、ZEEBRAとK DUB SHINEの2人も敬意を込めカヴァーをするが、この日は若い客層が中心だったせいか、少し意図が伝わらなかった様子。これは当然予想できた事態ではあるだろうし、しかしながら彼らが如何にヒップホップ・シーンにとってJAYの功績が大きかったか、ということを語る姿は印象的で、個人的にはこの日一番グッときた瞬間だった。このように“EDUTAINMENT”することを今後も彼らには続けてもらいたい。 そして「RUN-D.M.C.、KRS、RAKIM、CHUCK D ~ 上から下まできめてるアディダス」というヴァースを捧げるかのように「行方不明」へ…。一旦クールダウンした会場を再び盛り上げたのは、山口進(a.k.a.窪塚洋介)の登場。異常に盛り上がる(だったら「Beats To The Ryeme」でもっと盛り上がれよ!と言いたいが…)中、「平成維新!」の叫びで童子-T、UZIも登場し「平成維新」で一気にヒート・アップ。そしてシメに「ジャネレーション・ネクスト」を、アンコールとして「ハルマゲドン」~「見回そう」を彼らは贈った…。 2時間を越え、実に34曲がプレイされるという予想以上の長さに正直ヘトヘトだが、周りの若者を見回すと概ね満足した様子。さすが若い! 個人的には、今後キングギドラとしてのステージが、あと何度行なわれるのか分からないだけに、各クルーのステージが若干長かったように思える。それだけに“もっとギドラの曲を聴きたい!”と思った人も多いのではないだろうか。 あと音がデカすぎ。ZEEBRA、K DUB SHINEともに喉は鍛え上げられてるだけに、そんな音量上げなくても、と思ってみたりもした。彼らの放つ言葉を聴き取るには必ずしも良いコンディションとは言えなかったのではないだろうか。と、幾つか難癖を付けてはみたが、シリアスになりすぎずエンターテインメント性も見せてくれたステージに、実は満足した夜だったのだ。 文●Masso187um | |