中国、厳重な警備で固められた刑務所。ここへ医師になりすましたCIAエージェント、トム・ビショップ(ブラッド・ピット)が潜入。捕われている人物を救出するためにだ。他の医師が予防接種をしている間、ギリギリの計画で救出成功…と見えたが、脱出一歩手前で見つかり失敗。捕われの身となる。一方、ネイサン・ミュアー(ロバート・レッドフォード)はワシントンDCにあるCIA本部で退職日を迎えようとしていた。が、謎の人物からの1本の電話、CIA本部で隠密に行なわれるトムに関する会議…。ネイサンはかつての部下であるトムに危機が迫っていることに気がつき……。
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2001年12月15日より、全国東宝洋画系にてロードショー! ●監督/トニー・スコット ●音楽・指揮/ハリー・グレックソン・ウィリアムス ●出演/ロバート・レッドフォード、ブラッド・ピット、キャサリン・マコーマックほか ●上演時間/128分
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「スパイ・ゲーム」オリジナル・サウンドトラック UCCL-1032 2,500(tax in) 2001年12月19日発売
1スー・チョウ・プリズン 2駆けつけるムア 3スパイ行為の容疑で逮捕 4レッド・シャツ 5トレイニング・モンタージュ 6ベルリン 7これはゲームじゃない 8逃すな 9ベイルート-戦闘地域 10マイ・ネーム・イズ・トム 11爆発と余波 12パーティング・カンパニー 13ムアの後をつけるハーカー 14長い夜 15苦境に陥るムア 16バック・トゥ・スー・チョウ・プリズン 17オペレーション・ディナー 18スパイ-ロスロック・リミックス 19ディナー・アウト-ロスロック・リミックス
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| お正月映画は、カッコいい男が勢ぞろい。リチャード・ギア(「Dr.Tと女たち」)、ブルース・ウィリスにビリー・ボブ・ソーントン(「バンディッツ」)、ジャッキー・チェン(「アクシデンタル・スパイ」)。そして、ハリー・ポッター(…って子供じゃん!)に、ひかる源氏(…って天海祐希は女じゃん!)。
▲有能なCIAエージェントだけれど、非情になりきれないトム(ブラッド・ピット)。 | が、しか~し! この映画はズバ抜けてスゴい。ロバート・レッドフォードに、ブラッド・ピットだもん! イヤ、実際、映画オープニングのいきなりな監獄潜入緊迫シーンで、ブラピはカッコよすぎてハナについたほど。加えて映画中盤での回想シーンでは、若かりしころの明晰かつ冷酷なレッドフォードが超クール。舞台は緊迫した戦場や敵地なのだけど、レッドフォードのトレンチコート襟立てや、飛び交う小粋な会話に「ステキ♪」と思う前に「おいおい…」って感じ(笑)。(といってもワンシーン、ワンシーンのキメに、ワタシは素直にハマっちゃってたんですけどね)。
(再び)が、しか~し! この2人はただただカッコいいCIAエージェントを演じただけではなかった! 仕事を忠実に遂行するなかにも、非情になりきれないブラピと、それを跳ね飛ばせと命令するレッドフォード……といった対照的な2人が、ラストでは……。そう、最後に一気にウルっとさせてくれるヒューマン・ドラマなのです。途中まで“カッコよさ”で圧倒的に軍配はブラピだったのだけど、ラストでの“粋なオチ”にレッドフォード大逆転…!ってなストーリー。男も惚れます。
▲CIA内部でも隠密に進む、ある作戦。ネイサン(ロバート・レッドフォード)は、それを探りながら、トムを救出方向へと導く。 | この映画の舞台は、中国、旧東独時代のベルリン(実はロケ地はハンガリーのブタペスト)、ワシントンDC、ベトナム……と全世界級。さすがハリウッド。戦下で物資もままならないレバノンかと思えば、最新機器満載・内部盗聴も当たり前なCIA内部。ハンガリーでのヘリ空撮は、「ベルリン・天使の詩」風でロマンチック。こういったスケールの大きさを楽しめるのが、やっぱりアメリカはハリウッド映画の魅力なんですよね。
そんな映画を撮ったのは、トニー・スコット。「トップガン」、「クリムゾン・タイド」といった、新旧世代の男たちの葛藤を描くことには定評の監督で、彼の兄、リドリー・スコットも「ハンニバル」「グラディエイター」の監督として有名。ちなみに彼らはイギリス人です。 |
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